今回紹介するのは、車内に閉じ込められた場合の緊急脱出方法を紹介します。
(※この方法は、火災危険、水没危険がある緊急時にドアが開かない時などに有効です)
東消防署特別救助隊員が実践してみたので紹介します。
今回使用したアイテムは、座席についているヘッドレストです!
まず、窓ガラスの種類を簡単に説明します。
窓ガラスの構造として合わせガラス「LP」、強化ガラス「TP」の2種類があります。窓ガラスにTP、LP表記があるので窓ガラス角の方を確認してみてください。
合わせガラス「LP」は2枚のガラスが張り合わせられており、衝撃を受けるとヒビは入りますがガラスの破片が飛散しないような仕組みとなっているため、容易に割ることはできません。一般的にフロントガラスに使われています。
一方、強化ガラス「TP」は、一点(特にガラスの端部分)に集中的な力(鋭利)をかけることで、簡単に割ることができます。こちらは、フロントガラス以外の部分に使われることが多いです。
このような構造であるため、緊急時は強化ガラス「TP」の破壊を推奨します。
それでは、今回実践した3パターンの破壊要領を紹介します。
まず一つ目は、ヘッドレストの金具部分で窓ガラスを力いっぱい突く方法(窓に刺すようなイメージ)です。
この方法では窓ガラス「TP」を破壊することはできませんでした。
先ほど説明したように、強化ガラス「TP」は一点の集中的な力(鋭利)には弱いですが、大きな衝撃には強いため、今回は破壊することができなかったのだと思います。
二つ目は、窓ガラスとドアの隙間にヘッドレストの金具部分を差し込み、てこの原理で破壊する方法です。
インターネット等で紹介されている方法になります。
窓ガラスを破壊することはできましたが、てこの原理で割ろうとした際に、金具が滑り抜けることがあり、力も必要になるため、難易度は少し高いかもしれません。
三つ目は、クッション部分を持ち、金具の先端でガラスをたたいて破壊する方法です。
ポイントとしては、窓ガラスの四隅を狙い、手首のスナップをきかせて金具の先端角でたたくことです。
この破壊方法は簡単かつ力がなくても破壊することができました。
実践する機会はほとんどないと思いますが、もしものために覚えておいてください。
ガラス破片が飛び散るため、窓ガラスを破壊する際は十分注意してください。
今後も継続して、市民の方に役立つ情報などを、お伝えしていきます。
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