収穫されずに畑に放置されたままの野菜や捨てられた野菜くず、また、実がなったままになっている柿、栗などはサルのエサとなり、サルが人里に下りてくる原因となります。サルが下りてこないよう、これらのエサとなるものをきちんとなくしましょう。
また、絶対にエサをあげないようにしましょう。
サルが出没した場合、石ころや棒切れなどを使って追い払ってください。サルが出没しても追い払わないでいると、サルはそこが安全な場所と認識し、たびたび現れるようになってしまいます。
ただし、追い払うための道具がない場合やこちらが一人だけしかいない場合など、危険を感じる場合にはむやみに近づかず、サルと目を合わさないようにしながら、静かに速やかに遠ざかりましょう。
サルが里に来るようになった原因は、「山の広葉樹林を切り、植林したことでサルの餌が減った。」、「農作業の機械化や兼業農家が増え、田や畑にいつも人がいなくなった。」と言われる人が多いようですが、それだけではなく里の過疎化や高齢化により、未収穫の野菜や果実が増え、里に行けば美味しい餌が食べられることをサルは覚えたからです。
カボチャ畑や大豆畑などにいるサルを見つければあなたは追い払うでしょう。でも、タンポポを食べていたり、レンゲ畑にいるサルを見つけてあなたは追い払うでしょうか。レンゲ畑でたむろするサルを見てカメラを向ける人もいます。
あなたも知らない間に人を恐れないサルを生み出し、里へ導いて(餌付けして)いるのです。里でサルを見かけたら、心を鬼にして追い払ってください。「見たら追う。」このことは、里にサルを近づけないだけでなく、サルを山に帰す保護手段と考えてください。
野生動物がいるということは、それだけすばらしい自然があるということを意味しています。同じ自然界の一員として人間と野生動物との共生を目指して、みんなで知恵と技術を出し合っていくことが今、求められています。
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