農薬は安全・適正に使いましょう!
農薬に対する正しい知識の習得と適正な使用を心がけ、農薬による事故発生を防ぎましょう!
農薬を使用するみなさんへ
農薬は、植物の病気や害虫の防除、除草などにおいて有効な資材ですが、使い方を誤ると周辺の生活環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。事故や被害を未然に防ぐために、以下のことを参考に、適正に使用してください。
農薬を散布する前に
- 病害虫や雑草の早期発見に努め、定期的な農薬散布(スケジュール散布)は避けましょう。
- 病害虫に強い作物や品種を選び、病害虫が発生しにくい適切な土づくりや施肥を実施しましょう。
- 人手による害虫の捕殺、防虫網の設置、機械除草などの物理的防除を活用しましょう。
農薬を使用するときに注意すること
農薬ラベルの確認の徹底
使い慣れている農薬でも、使用する際は必ずラベルを確認し、使用基準や使用上の注意事項を遵守しましょう。
- 適用農作物を確認
- 使用量・希釈倍数を確認
- 使用時期を確認
- 使用回数を確認
飛散の少ない剤型、飛散低減ノズルを使用
- 粒剤や微粒剤などの飛散が少ない形状の農薬を使用しましょう。
- 液体の農薬を散布する場合は、飛散低減ノズルの使用に努めましょう。
周りに影響が少ない天候や時間帯を選択
- 農薬散布は、無風又は風が弱いときなど、近隣に影響が少ない天候・時間帯に行いましょう。
- ほ場の外側から内側に向かって散布したり、できる限り作物の近くから散布したりするなど、散布の方向や位置に注意しましょう。
- 風向きやノズルの向きに注意し、適正な散布圧力・散布量で散布を行いましょう。
十分な時間の余裕をもって幅広く周知
- 農薬の散布にあたっては、事前に周辺住民に対して、農薬使用の目的、散布日時、使用農薬の種類及び農薬使用者などの連絡先を十分な時間的余裕をもって幅広く周知しましょう。
- 農薬散布区域の近隣に学校や通学路などがある場合には、万が一にも子どもが農薬を浴びることのないよう、散布の時間帯に最大限配慮するとともに、当該学校や子どもの保護者などへの周知を図りましょう。
防除機器・散布装置の機能や性能を正しく理解
- 無人航空機(ドローンなど)を用いて農薬を散布する場合、操縦者は、あらかじめメーカーが作成した取扱説明書などにより、機体・散布装置に関する機能や性能、散布方法について理解し、飛散を防止しましょう。
- 動力噴霧器、スピードスプレーヤーなどを用いて農薬散布をする場合、使用者は、防除機器・散布装置に関する機能や性能について正しく理解し、飛散を防止しましょう。
農薬の保管と管理
農薬による事故原因として最も多いのが、保管管理不良による誤飲や誤食です。余った農薬や希釈溶液をペットボトルやガラス瓶などの飲食品の空容器に移し替えていたことが、誤飲や誤食の原因となった事例もあります。
- 倉庫や納屋などの鍵がかかる安全な場所で、食品と区分して保管しましょう。
- 計画的に購入・使用し、使い切るように努めましょう。
- 不要になった農薬や空容器などは廃棄物処理業者に依頼をするなど、適切に処理しましょう。
農薬使用後には使用記録簿に記録を付けましょう
農薬を使用したら、下記の項目を記帳しましょう。記帳することで成分ごとの使用回数や安全日数の確認が容易になり、また使用基準を守っていることの証明になります。
- 農薬を使用したほ場
- 農薬を使用した農作物
- 農薬を使用した年月日
- 使用した農薬の種類
- 単位面積あたりの使用量又は希釈倍数(10アールあたり20キログラム等)
- 使用した農薬の回数
- 使用した農薬に含まれる有効成分の使用は、当該作物に対して何回目の使用にあたるのか