[2018年12月26日]
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平成30年11月15日(木曜日)から11月18日(日曜日)までの4日間、パラリンピック正式競技であるパラ・パワーリフティングの男子日本代表選手2名(戸田雄也選手・加藤尊士選手)による強化キャンプが岡山市内で行われました。
パラ・パワーリフティングの練習は、軽いウエイトから徐々に重たくし、バーベルを持ち上げる速度や回数を変えながら、また軽いウエイトに戻すなど、各々の選手に見合った緻密なメニューが組まれており、十数回ものセットを終えた選手がぐったりと動けなくなるほど激しいものでした。
バーベルを持ち上げている選手に対し、監督やアシスタント、周りの選手から発せられる掛け声は厳しくも暖かいものであり、その場にいる全員が一人を応援し支える光景は一体感があり、初めて目にする競技の迫力や緊迫した空気に圧倒されました。
日本代表監督や選手に指導を受けられる絶好の機会と、練習には郷土選手のみならず、県外からも多くの選手が参加しました。
本キャンプが岡山の競技力向上に繋がるだけでなく、パラ・パワーリフティング競技の発展に繋がればとても喜ばしいことです。
歓迎式には大森市長をはじめ、岡山県、おかやまスポーツプロモーション機構や岡山南ロータリークラブからも参加していただき、両選手を歓迎しました。
地元交流事業は、岡山大学教育学部附属小学校の6年生を対象に実施されました。
最初に、パラリンピックのことやパラ・パワーリフティングのことを教えてもらいました。特に、パラ・パワーリフティングという競技には馴染みがなかったようで、競技の説明には興味津々。世界記録や世界トップレベルの選手の腕の太さなどを聞いた時には、みんな驚いていました。
その後、選手の指導のもと、子供たちもベンチプレスに挑戦。グループ分けしたチームで合計何キロあげられるか?に挑戦しました。最初は戸惑っていたみんなも、掛け声の出し方など応援の仕方を教えてもらうと、途中からは、仲間のチャレンジに大きな声援が送られるなどとても盛り上がりました。
個人競技と思いがちなパラ・パワーリフティングですが、選手の言葉にもあったように、「みんなの声援が力となるチーム競技」だとみんなも感じてくれたようです。
最後に、子供たちの声援の中、選手が挑戦し軽々成功!みんなの前なので余裕を持たせて軽めだったのかと思いきや、自己最高に近い重量とのこと。「今なら、自己新記録を出せそう!」という選手の言葉が印象的でした。みんなの応援でどんどん記録を伸ばして欲しいですね。
こういった機会を通して、子供たちにオリンピックだけでなくパラリンピックへの関心が高まり、2020年への応援の輪が岡山市全体に広まればとても嬉しいですね。
今回のキャンプでは、岡山南ロータリークラブより、岡山パラ・パワーリフティングクラブへ、競技用バーベルシャフト2本が寄贈されました。
今回のキャンプは、岡山南ロータリークラブが創立60周年記念事業として「2020年東京パラリンピック事前合宿誘致」を掲げ、官民連携による「おかやま障がい者スポーツ支援協議会」を設立し、誘致活動を展開されてきた中で、本市在住のパラ・パワーリフティング日本代表監督との関わりが生まれたことにより実現したものです。
地域貢献を目指す岡山南ロータリークラブ、岡山市在住の日本代表監督という地域の財産が繋がることで、このように日本代表選手のキャンプを実現できたことを大変うれしく思います。
パラ・パワーリフティングとは下肢障がい者が対象のベンチプレス競技で、一見腕力勝負に思えますが、実はバーベルを持ち上げるには神経からの伝達が重要で、神経や心を鍛えることも必要だそうです。
さらに、ほぼ同じルールで競う健常者の世界最高記録を20kgも上回る選手がいるなど、パラ・パワーリフティングは多くの驚きが詰まっていました。
また、今回来岡された戸田選手と加藤選手は、日本代表強化指定選手に選ばれ、数々の大会で好成績を収めておりますが、なんと!東京パラリンピックの開催が決まり競技を始めたとのことで、競技を始めてまだ3年程度しか経っていないことに一番驚きました。
そんなエピソードがまだまだありそうなパラ・パワーリフティング。岡山市在住の日本代表監督はもちろん、来岡された選手も含め、これからの活躍に期待しています!
岡山パラ・パワーリフティングクラブの皆さん
戸田選手
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
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