子どもたちに大好きな絵本や本を読ませてあげたい、読んであげたいと思っても、障害や難病がある方にとっては図書館へ来館することも難しいことかもしれません。また、目に不自由があると、絵本や本は楽しめないと思っている方も多いのでは?
岡山市立図書館では、来館が難しい重度心身障害がある子どもや、視覚障害がある方を対象に、絵本や本にふれあい親しむ機会を提供しています。
そんな市立図書館が行う、障害や病気がある方が本を楽しむための支援サービスを紹介します!
重度の心身障害や難病などの理由で、常時介護を必要とし図書館の利用が困難な子どものところへ直接、図書館司書さんが移動図書車に乗って家庭へ訪問し、絵本や本などを貸し出すサービスです。子ども本人やパパ・ママとのコミュニケーションを通じて、その子が興味を持った本や好きそうな絵本など、司書さんが1冊1冊をしっかり選んで持っていきます。また、本に限らずDVDや布絵本、しかけ絵本におもちゃなど、さまざまな感覚で本を楽しめるような工夫を行っています。
時には、ウクレレを持っていき司書さんの生演奏とともに一緒に歌を歌ったり、わらべうたや手遊び、読み聞かせをしたり。ただ本を届けるだけではなく、ベッドの上の子どもたちに笑顔を届けています。
また、子どもだけでなく、パパやママ向けに障害や病気に関する書籍や闘病記などの家族が参考になるような資料も、希望に合わせて貸し出しています。さらには希望があればその過程を拠点に、地域の方々も集めて本を貸し出すことも可能で、地域交流の機会にもなっているケースもあります。
あたたかなぬくもりを感じる布絵本。
手でページを触ることで布の凹凸や素材の感触を肌から感じ、本の世界に入っていけます。
1点1点、ボランティアさんによる手作りです。
利用について
読書が困難な方には、岡山市立図書館が所蔵している録音図書(カセットテープ・デイジー)の貸し出しを行っています。
希望の図書がない場合は、他の施設から取り寄せたり、新しく作成することも可能です。
利用について
希望の本や雑誌などを、中央図書館と幸町図書館で音訳ボランティアが代読するサービスです。
また、スカイプを利用したインターネット通信による代読サービスも行っているので、自宅に居ながら希望の本を代読してもらうことも可能です。
利用について
マルチメディアデイジーは音声にテキスト、画像をシンクロ(同期)させたデジタル図書です。パソコン上で専用再生ソフトを使用すると、音声のスピード・文字の大きさ・背景とのコントラストの変更ができます。読み上げ部分にハイライトがついたり、目次から読みたい章や節を選ぶこともできます。
利用について
限られた空間での生活になりがちな重い障害や難病がある子どもたちに、本というツールを使って少しでも楽しい時間を過ごしてほしいなと思います。お父さんやお母さんなど、障害・病気についての情報が欲しい方には、できる限りの資料や情報を集め、一緒に悩み考えながらサポートしていきたいと考えています。
本を通して、一人でも多くの方の生活がより豊かに、楽しいものになっていってくれるととても嬉しいですね。
所在地: 岡山市北区二日市町56 [地図]
TEL: 086-223-3373
FAX: 086-223-0093
メール: chuuoutoshokan@city.okayama.lg.jp