「職業選択の自由」は日本国憲法で保障されている基本的人権のひとつです。応募者の適性と能力に基づいて公正な採用選考を行い、すべての人々の就職の機会均等が保障されなければなりません。
岡山県が定めた「公正採用選考人権啓発推進員設置促進要領」では、従業員規模10人以上の事業所には、「公正採用選考人権啓発推進員」を設置を求めています。公正採用選考人権啓発推進員は、各種研修会等に積極的に参加するなど自己啓発に努め、公正な採用選考システムの確立を図ること、従業員研修の計画・実施などについて中心的な役割を担います。
岡山市では、毎年岡山労働局、岡山公共職業安定所、岡山県と共催で、公正採用選考人権啓発推進員・経営者のための研修会を実施しています。
就職は私たちの人生を左右する大きな節目のひとつです。
現在、私たちは、就きたい職業を選んでそれに応募することができるようになりました。しかし、過去には長い間、求人を国籍や性別などで制限することが問題とされてきませんでした。また、選考の過程で、家柄や家庭環境などが考慮されることがめずらしくありませんでした。これらは、憲法22条で保障されている「職業選択の自由」を侵害する大きな人権問題です。
「職業選択の自由」とは、誰でも自由に自分の適性や能力に応じて職業を選べるということです。公正な採用選考とは、性別や国籍、障害の有無、家柄や出自などに関わらず、「仕事をする能力、適性によってのみ採否を決定する」ということです。しかし、残念ながら、近年でも、面接で本籍地や親の職業など応募者の適性と能力に関係のないことを質問したり、身元調査を行ったりという事例が報告されています。
就職差別をなくし、就職の機会均等を図り、働きやすい職場環境をつくっていかなければなりません。
この研修会には毎年数多くの企業から参加があります。
会場の様子
公益財団法人東京都人権啓発センター 人権啓発研修講師
緑川 裕子 さん
「みんなで快適に働くために~職場の人権~」
公益財団法人東京都人権啓発センター 人権問題研修講師
荻原 剛 さん
「人権とメンタルヘルス・ケア」
公益財団法人東京都人権啓発センター 人権問題研修講師
小原 俊治 さん
「活力ある職場づくりとCS(顧客満足)のために ~セクハラ・パワハラ等ハラスメントの防止と対応~」
平成22年度から始まった研修会です。
特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ 大阪事務局スタッフ
橋本 竜二 さん
「LGBTも働きやすい職場づくり」
公益財団法人東京都人権啓発センター 人権問題講師
西谷 隆行 さん
「ことば・表現をとおして人権を考える」
岡山理科大学総合情報学部社会情報学科 准教授
川島 聡 さん
「障害者差別解消法と合理的配慮」
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
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