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収蔵品紹介 第20回
- 名称
瓦経(法華経巻六) - 出土遺跡
史跡 賞田廃寺跡
岡山市中区賞田 - 時期
平安時代末
賞田廃寺は「上道氏」の氏寺といわれる古代寺院で、飛鳥時代に創建と考えられる吉備最古の寺院のひとつです。
瓦経とは末法思想の流行した平安時代末頃を中心に、仏法の途絶える末法の世まで経典を残すために、経典を瓦のような板状の焼き物にしたものです。この瓦経には残る文字から、法華経巻六が書かれていたようです。
賞田廃寺は飛鳥時代から白鳳、奈良時代を中心とする時期の寺院ですが、中世まで存続していたことを示す資料ともいえます。