妹尾住田遺跡は古代の公的港湾施設に関係する遺跡です。特に注目されるのは、9世紀末~10世紀初頭の青磁、緑釉陶器、灰釉陶器といった高級陶磁器が多数出土した点です。これら高級陶磁器は、一般の集落から出土する例は極めて少なく、古代の役所などで使用されることが普通であったと考えられています。当時の妹尾住田遺跡は海に囲まれた小島であり、そのような地理的条件を考慮すると、瀬戸内海航路の拠点の一つとして機能していた可能性が考えられます。
写真の緑釉陶器はほぼ完全な形に復元できた緑釉陶器です。一度素焼きした土器に鉛や銅の成分を含んだ釉薬を塗り、さらに焼成することで美しい緑色の陶器に仕上げます。緑釉陶器は国産の陶磁器で、主に京都周辺や愛知県の猿投窯などで生産されていました。
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所在地:〒703-8284 岡山市中区網浜834-1[地図別ウィンドウで開く]
開庁時間:月曜日から土曜日(ただし、祝祝日および年末年始の休日をのぞく。)
午前9時から午後4時30分まで
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