妹尾住田遺跡は、現在は水田地帯に囲まれた小高い丘陵の裾に位置しますが、それは江戸時代における干拓の結果で、江戸時代以前は海に浮かぶ島の砂浜に位置していました。倉敷市街地南側にある丘陵地帯も、同様に島でした。そのあちらこちらで、縄文時代の貝塚が残されています。貝塚とは、付近に住んでいた人々が捨てた貝殻がまとまっている遺跡のことで、基本的には、その当時の集落の位置を示していると考えられます。妹尾住田遺跡の場合は、貝塚を伴っていませんが、土器とともに石器も出土しており、一時的であるのか、それともある程度定住的であったのかは不明ですが、集落が営まれていたのは確かです。出土した土器は彦崎Z(1)式というヘラ状工具で押し引き刺突した文様を特徴とするものと、里木(1)式という細い粘土紐を貼り付け、その上から竹を半分に割いた工具で押し引きする文様を特徴とするものが出土しました。いずれも縄文時代前期に属するもので、今から5~6千年前の時期です。市内におけるこの時期の遺跡は極めて少ないことから、貴重な遺跡といえます。
電話:086-270-5066 ファクス:086-270-5067
所在地:〒703-8284 岡山市中区網浜834-1[地図別ウィンドウで開く]
開庁時間:月曜日から土曜日(ただし、祝祝日および年末年始の休日をのぞく。)
午前9時から午後4時30分まで
Eメールでのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。