昨年、倉敷市・総社市・赤磐市と合同で申請した「「桃太郎伝説」の生まれたまち おかやま ~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語~」のストーリーが「日本遺産」に認定され、5月24日で1周年をむかえます。
このことを記念して、著書『桃太郎の史実』などを通して桃太郎伝説の舞台が岡山であると最初に提唱した難波金之助氏の活動について紹介します。
難波金之助氏は昭和5(1930)年『桃太郎の史実』を著し、桃太郎伝説と温羅伝説の類似を指摘、岡山が桃太郎伝説の舞台であると主張をしました。
難波氏主催の「吉備桃太郎会」プログラムからは、桃太郎伝説ゆかりの地を歩いてまわるなど、岡山に桃太郎伝説を根付かせるべく活動していたことがわかります。
同プログラムとともに、難波氏の著作や直筆の手紙を展示します。
当館所蔵リーフレット『史実 吉備の桃太郎 コドモの為に』(難波金之助著 1931年)の裏面を難波氏が便箋として使用し、今村(昭和27年に岡山市へ合併)の助役を務め俳人として活動した貝原善吉(号・珴璋)氏へ宛てたものです。
なお、書体などを変えたリーフレットの別版をご遺族より借り受けており、そちらも展示いたします。
難波氏が『桃太郎の史実』『続稿 桃太郎の史実』を書くにあたって参考にしたと述べている資料の一部を展示します。
実際に難波氏が手にしたものとは異なりますが、『古事記』などは当館所蔵の明治・大正期頃刊行の和装本を展示します。
難波氏は、本業では彫塑・鋳金を行っていました。また、長島愛生園の慰問を行ったり、岡山で最初につくられたボーイスカウトの団長を務めたりするなど多様な分野で活動をしていました。エスぺラント(※)を岡山に普及した一人としても知られています。
当館所蔵資料や、ご遺族から貸し出していただいた資料からわかる難波氏の活動を紹介します。
※エスペラント ポーランドのザメンホフ氏が世界共通言語として考案した言語
電話:086-223-3373 ファクス:086-223-0093
所在地:〒700-0843 岡山市北区二日市町56[地図別ウィンドウで開く]
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