平成21年に岡山市が政令指令都市に移行したことに伴い、岡山県では初、中国・四国では広島に続いて2隊目となる特別高度救助隊、愛称を「ハイパーレスキューおかやま」と命名して、発隊しました。
「ハイパーレスキューおかやま」は、国際消防救助隊登録隊員11名を含む特別救助隊員から選抜された24名で構成されています。火災や交通事故等の通常災害はもとより、地震災害等の大規模災害や特殊災害にも対応するため、特殊車両及び高度救助資機材を保有しています。また、隊員全員が潜水士の資格を有しており、潜水救助業務にも従事しています。
救助隊のエキスパートとしての誇りがワッペンに込められています!
救助工作車は、キャビン部分と車体部分を一体化させたバス型の救助工作車です。バス型にすることで車内空間が大幅に拡大され、現場到着するまでに必要な資機材を準備することができ、到着と同時に活動ができる利点があります。
震災工作車は、フロントとリアのウィンチ、クレーンなどを利用して多目的に活躍できる車両です。車両後部には大型車両の牽引もできる(最大12t)レッキング装置を備え、車両事故の際にも出動します。リアウィンチは前後左右への首振り式で1本11t合計22tまで対応可能です。また、バルフィンガー製屈曲式クレーンの先端には、用途に合わせてグラップルを取り付け、車両や瓦礫、土砂などの除去にも使われます。
特別高度救助隊が保有しておかなければならない資機材で、大規模災害や特殊災害時に、特に活躍する資機材です。主に要救助者の検索、倒壊した建物、土砂、濃煙、水中など特殊環境下で隊員の五感や通常の資機材では対応しきれない場合に使用します。
地震警報器
地中音響探知機
二酸化炭素探査装置
「ハイパーレスキューおかやま」は、あらゆる災害に立ち向かい、岡山市民はもちろんのこと日本全国の皆様の安心、安全と身体、生命及び財産を守るため、日々様々な現場を想定した訓練に励んでいます。また、国際消防救助隊に登録されており、世界各国の災害にも対応しています。
国際消防救助隊(IRT)合同訓練
土砂災害対応訓練
USAR(都市型捜索救助)訓練
潜水訓練
山岳救助訓練
鉄道テロ等対応訓練
広報活動にも積極的に取り組んでいます。大型ショッピングモールや出初式での救助展示訓練等では、実際に廃車を持ち込み、救助の様子をデモンストレーションしました。
また、北消防署において「消防1Dayふれあいフェスタ」を開催し、市民の方々に特殊車両の乗車、レスキュー体験や救助服試着等体験イベントも実施しました。
技術訓練は、定められた手技手法、資機材に縛られることなく、創意工夫のもと、より安全確実、迅速な訓練を発表するものです。
平成30年7月豪雨により、甚大な被害を受けた岡山市。我々ハイパーレスキューおかやまの隊員は、今回の技術訓練にあたり、「大規模水害時、圧倒的な消防力劣勢のなかで、陸上部隊にはなにができるのか?」を考えました。
時間的な制約のある状況で、「確保」「連続救出」「迅速」をコンセプトに考え抜いた、複数の要救助者を連続救出ができる新システム「おかやまコンバートレスキューシステム」と新資機材「ライフジャケット型縛着器具」を披露しました。
我々救助隊は、災害現場において要救助者に最前線で対応します。だからこそ「ただ救出すればよい」ではなく、救助のスペシャリストとして、助けを待つすべての方々に最高の救助を行うため、常に成長し続けます。
所在地: 〒700-0914 岡山市北区鹿田町二丁目4-1 [所在地の地図]
電話: 086-226-1119 ファクス: 086-234-1084