会期:令和4年4月27日(水曜日)から6月12日(日曜日)まで ※月曜休館
会場:岡山市立中央図書館 2階視聴覚ホール前展示コーナー
中央図書館再開館に合わせ、坪田譲治の作品「子ども十二か月」(坪田譲治著
『かっぱとドンコツ』所収の短編)を題材として制作された絵画13点と、坪田譲治の
写真、書籍等を展示します。
展示の様子(1)
添付ファイル
文化振興課が坪田譲治文学賞を盛り上げようと「文学と美術のコラボレーション」を企画し、県立岡山芳泉高校美術部に絵画作成を依頼しました。
その後、当館司書が美術部員の皆さんに、当館所蔵の坪田譲治の直筆原稿や色紙を紹介して、作品へのイメージをふくらませてもらいました。
絵画は、コンピュータを駆使したデジタルアートによって、坪田譲治の作品「子ども十二か月」に登場する岡山の風景や子どもたちが描かれています。
展示の様子(3)
坪田譲治は、明治23年に岡山県御野郡石井村島田(現在の岡山市北区島田本町)に生まれました。
家族は、父、平太郎、母、幸、祖父、平作、兄、醇一、姉、政野、弟、謙三、恭平でした。
坪田家は、島田製作所(ランプ芯、ろうそく芯などを扱う)を経営していました。
譲治は、明治29年石井小学校に入学。翌年、父が亡くなります。
〈石井小学校の思い出〉
田んぼに囲まれた石井小学校の思い出として、縁の下に住みついていた‘いたち’を同級生がつりあげ、大さわぎをしてという話が、『かっぱとドンコツ』に描かれています。
〈金川中学校付近〉
明治35年、石井尋常高等小学校高等科を経て、入学した養忠学校の移管に伴い、金川中学校2年に進みます。
姉、政野の嫁ぎ先「伊丹家」は、現岡山市北区御津地域にありました。
昭和7年頃、この辺りで、譲治が釣りを楽しんだ写真があります。
坪田譲治の文学の特徴として、子どもが生き生きと描写されていること、大人の世界と子どもの世界が見事に交流していること、郷土・岡山が作品世界の主要な舞台となっていることなどが挙げられます。
岡山市立中央図書館では、ご遺族から寄贈された「びわのみ文庫」の蔵書、坪田譲治の蔵書、原稿、色紙、軸物、写真、扇面、短冊、書簡、愛用の品々などを「坪田文庫」として保存しています。
2階のガラスケースの展示や、「おかやまの部屋」には、ゆかりの品々がありますので、ぜひご覧ください。
また、岡山市立中央図書館前庭には「坪田譲治文学碑」(蛭田二郎作)があり、「童心浄土」の文字が刻まれています。
展示資料
手稿「童話と人生」
晩年の坪田譲治が、自分の人生を振り返って執筆した随筆です。
今回の展示にあたり、主に以下の文献を参考にさせていただきました。
所在地: 〒700-0843 岡山市北区二日市町56 [所在地の地図]
電話: 086-223-3373 ファクス: 086-223-0093