夜間中学の授業体験会を令和4年8月23日(火曜日)に実施しました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から人数を制限していた中、幅広い年代の17人の方に参加していただきました。
体験会の前に、参加者へ夜間中学についての説明を行いました。
夜間中学とは、様々な事情により十分な教育を受けられなかった方が、義務教育を受けることができる場所です。
つまり、小学校や中学校の勉強を年間を通して行い、「学び直しの場」として、義務教育を受ける機会を実質的に保証するための様々な役割が期待されています。
よくお問い合わせで、自主夜間中学校や夜間教室とどう違うのですか?というお話を伺います。
岡山自主夜間中学校は現在、表町で活動されています。「岡山に夜間中学校をつくる会」という市民の団体が運営され、学びを提供されている場所です。
岡山市夜間教室は、現在、2カ所で行っています。笹が瀬教室は北区一宮のトラングル一宮、百間(ひゃっけん)教室は中区国富のあおぞら操山で行っています。こちらは岡山市教育委員会の生涯学習課が中心となり、学びの場を提供しています。
今回設置予定の公立夜間中学は、岡山市が設置する夜間中学となります。
授業料は無償です。教科書についても無償でお渡しします。ただし、授業で材料費が必要な場合は実費が必要となります。これらは昼間の中学校と同じです。
授業は月曜日から金曜日の週5日で、土曜日、日曜日、祝日は休みです。
夏休みや冬休みも昼の中学校と同じ時期にあります。
学習する教科も昼の中学校と同じで、国語、社会、数学、理科、英語、音楽、美術、保健体育、技術、家庭科などとなっています。
教科は教員免許を持つ先生が教えます。決められたすべての課程を修了すれば、中学校卒業となります。
登校時間は違いますが、同じ公立の中学校です。つまり、時間帯が違うだけで昼の中学校とほぼ同じです。
授業の時間は、全国では午後5時半ごろから午後9時ごろまでの、1日4時間のところが多いようです。
岡山市では、今後検討していきます。
給食は、全国ではあるところとないところがあります。
ないところでは、長めの休憩時に持参した軽食をとることができます。
公立の夜間中学は、令和4年4月現在、15都道府県に40校設置されています。
国の方針として、すべての都道府県と政令指定都市に少なくとも1校の夜間中学が設置されることを推進しています。
岡山市は、令和7年4月に開校できるよう検討中です。
どこに設置するかも現在検討中です。公共交通機関の利便性を考え、通いやすい場所を探しています。
これから検討していく内容ですが、
今後の情報については当HPにて順次掲載していきます。
教員免許の資格を持つ教育委員会の指導主事による、「音楽」と「英語」の授業を体験していただきました。
音楽では、日本の伝統楽器である箏を演奏する授業を体験していただきました。
箏の説明を受けた後、「さくらさくら」を実際に演奏しました。
練習するにつれてだんだんと上達していき、最後には全員で合わせて演奏することができました。
「初めて箏に触れることができ面白かった」という声もあり、楽しい授業となりました。
音楽の授業の様子
二限目は英語の授業を行いました。
英語で自己紹介をし、今の気持ちを表現できるようになるための英会話を学ぶ授業を体験していただきました。
先生の発音の上手さに驚きながらも一生懸命に繰り返し発音練習をし、近くの席同士で軽い英会話ができるようになりました。
積極的に質問が出るなど、皆さん興味津々に授業に参加してくださったのが印象的でした。
英語の授業の様子
参加された方の多くが、満足していただくことができた体験会になったと思います。
参加された方の、もっと学びたいという姿勢が、岡山市教育委員会にもひしひしと伝わってきました。
学び直したいという方がもう一度学び直すことができる、行ってよかったと思ってもらえるような夜間中学を目指していこうと、改めて身が引き締まりました。今後も状況をみながら、体験会を開催していこうと計画しています。
夜間中学について知っていただくきっかけになればと思います。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
電話: 086-803-1587、 086-803-1588(管理係),086-803-1583(学校運営支援係) ファクス: 086-803-1883