光南台地区鳥獣被害対策協議会
光南台中学校区
2012年頃から光南台地区においてイノシシによる被害(田作・畑作)が急激に増え、地域の高齢化と相まって、当地区の耕作放棄地(約40ヘクタール)に拡大した。最近では、民家近くにまで出没するようになり人災の恐れが出ている状況である。そこで地域の町内会長等による、「光南台地区鳥獣被害対策協議会」を立ち上げ、猟友会南分会、JA、公民館等と連携してイノシシ対策を行っている。当プロジェクトはその一環として、山際の耕作放棄地を復元し、果樹(梅、オリーブ等)を植えることにより、イノシシの出没を軽減させることを目的とする。
また、地域をあげてイノシシが食用としない果樹栽培(梅、オリーブ等)を行い、農作物(果樹等)の販売による地域活性化を図る予定である。
同時に、イノシシの完全撲滅は困難なため、イノシシとの共生事業として、山中に生息しているイノシシが人里に下りてこないようにするため、イノシシ用の食用として、どんぐり等の植樹を行い、田畑の被害を防ぐ方策を講じる。
イノシシの被害対策として、防護柵(ワイヤメッシュ柵、電気柵)の設置があるが、個人負担が多額のため、中々進んでいない。またイノシシの捕獲も有効であるが生息数の大幅減には至っていない。そのため年々耕作放棄地が増えており、このことがイノシシの棲みかの増加につながっている。また、高齢化と相まって山際の田畑は不便な上にイノシシの被害に遭いやすく、耕作を放棄する農家が続出している。これらの対策として、光南台地区鳥獣被害対策協議会は「光南台地区耕作放棄地の復元等による地域活性化プロジェクト」を立ち上げ、防護柵、捕獲と並行して、耕作放棄地を復元(草刈、整地)し、そこに果樹(梅、オリーブ)を植えて、イノシシの棲みかを減らし抑えることが急務となっている。
同時に、イノシシの完全撲滅は困難のため、イノシシとの共生事業として、山中に生息しているイノシシが人里に下りてこないようにするため、イノシシ用の食用として、どんぐり等の植樹を行い、田畑の被害を防ぐ方策を講じる。
また稲作、畑作の放棄による収入減は地域住民の生活を圧迫することになり、その代替えとして果樹栽培(梅、オリーブ等)を行い、農作物の生産販売拠点を立ち上げる予定である。過疎高齢が進んでいる光南台地区において、地域住民が自主的にプロジェクトを立ち上げ、イノシシ被害の軽減および農作物(果樹等)の販売による地域活性化を図ることは重要かつ急務である。
添付ファイル
2015年8月2日(日曜日)「光南台地区耕作放棄地の復元等による地域活性化プロジェクト」事業におじゃましてきたよ。谷あいの雑木、雑草が生い茂っている耕作放棄地を、みんなで整備していたんだ。
耕作放棄地の整備の様子
光南台地区にある約4,000平方メートルの放棄地を、炎天下の中、シルバー人材センターの人達と一緒に地元の皆さんや光南台公民館の職員も参加して伐採、草刈りを行ない、きれいに整備されました。関係者によると先日も11頭の子どものイノシシが一度に捕獲されたとのこと。今後は整備復元した農地にイノシシがあまり好まない「南高梅・オリーブ」を植え、山の中には好物の「栗・どんぐり」を植えて、里に下りてくることを少なくしようと計画しています。また、将来「南高梅・オリーブ」を地元の名産にしたいと考えられているとのこと。イノシシ対策から地域の活性化につながっていくことを楽しみにしています!
住害対策と地域の特産品開発を同時に実現することを目指した独創的かつ意欲的な事業となりました。イノシシ対策には一定の効果が見え始めていますが、特産品開発には中長期的な取り組みが必要であり、これからも着実に作業と検証を重ねていただきたいと思います。地域住民や子どもたちの理解と参加を広げながら、地域一丸となった事業に発展していくことを期待しています。(センター長 高平 亮)
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