「わくわくボランティア」では、のっぷとティアがボランティア活動の現場におじゃまし、ボランティア活動の楽しさや大切さ・ボランティアに取り組む人たちの思い・各団体の思いについて取材しています。十回目は、南の魔女の活動におじゃましました。
なお、内容は取材当時のものです。
「1、2、3!!」
元気なかけ声とともに、一本のロープがいくつもの輪っかに変わりました!
目の前でくり広げられるマジックに、最初は不思議そうに見ていたおじいさん、おばあさんも少しずつ身を乗り出し、大きな拍手を送りました!
これは岡山市を中心に活動する「南の魔女」が、デイサービスで行ったマジックショーの様子です。
地域のお祭り等でも行われているマジックショー。皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
今回のわくわくボランティアでは、マジックを通じて笑顔と元気を届ける「南の魔女」についてご紹介します!
「南の魔女」は、老人ホームや公民館、児童館等でマジックを披露する芸能ボランティアサークルです。
活動を始めたきっかけは、南ふれあいセンターで開催されている「芸能ボランティア養成講座」。この講座では講師の指導のもと、誰でも簡単にマジックを習得することができます。2000年に講座を修了した齋藤信義さん(写真中央)は、仲間と一緒に南の魔女を発足。10年以上にわたり、子どもからお年寄りまで幅広い世代の人々が楽しめるマジックで、たくさんの笑顔と元気を届けています。口コミを通じてマジックを披露する場も増えており、秋から冬にかけては「文化祭やクリスマス会でマジックを披露してください!」といった依頼が数多く寄せられるのだとか。
デイサービスで行われたマジックショーについて、じっくり紹介するね!
マジックショーが行われたのは、2015年10月22日(木曜日)のこと。
「両備ヘルシーケア丸の内ヒルズデイサービス」から依頼を受けた南の魔女は、入所者の方にマジックを披露しました。
まずは不思議な音楽とともに、軽快な足取りでメンバーが登場!「今日は皆さんに会えることをとっても楽しみにしていました。思わず笑顔になる、素敵なマジックショーをご覧ください!!」。齋藤さんの元気な挨拶で、楽しいマジックショーが始まりました!
トランプを用いたマジックの様子
ステッキを使ったマジックの様子
3枚のトランプのうち、ジョーカーが一番上にあったはずなのに、いつの間にか数字に入れ替わったり…
小さながま口財布から、黒いステッキがにょきにょきと出てきたり…
次々と披露されるマジックに観客も大喜び!
マジックの展開にあわせ、いたずらな笑みを浮かべながら観客と目を合わせるメンバーたち。
そして、「何が出てくると思いますか?」「どうなったでしょう?」等の質問を投げかけ、観客と積極的にコミュニケーションを取っていきました。ただマジックを見せるだけでなく、「マジックを通じたコミュニケーション」で観客の心を掴み、マジックの世界にどんどん引き込んでいったのです。
画用紙とハンカチで作った道具でマジックを披露するメンバー
マジックショーでは、トランプやステッキ等の一般にお馴染みの道具に加え、メンバーが手作りした道具も使っているそうです。マジックショーを行うごとに、「もっとこんな道具があったら観る人に喜んでもらえるのではないか!」と考えるようになったメンバーは、自分の思い描くマジックを形にするために道具を手作りするようになったのだそうです。
この日のメンバーも、画用紙から色とりどりのハンカチが飛び出す、といった手作りのマジックを披露しました。
観客の反応等から、「もっとハンカチの飛び出し方や色味を変えたら、観客の目を引くのではないか」とひらめき、次のショーに向けて道具を直すこともあるのだそうです。
「みんな、ありがとうねー!いつまでも笑顔で健康に過ごしてね!また会いましょう!!」。
メンバーと観客は、マジックを通じて心を通わせ、楽しいひと時を過ごしました。
南の魔女さんのマジックで一気に笑顔になれました。笑顔は元気の源!人に笑顔と元気を届ける素敵な活動をされているなーと思います。また、南の魔女さんのマジックを見たいです!
「自分たちが一生懸命練習したマジックで、目の前にいる人が笑顔になる。シンプルだけど本当に嬉しいです。活動をしていると意欲がどんどんわいて、『次はどんなマジックを習得しようか』と考える時間も楽しいです。
南の魔女では、一人ではなく仲間と一緒に活動することを大切にしています。一人だと勇気が出ないかもしれないけど、仲間と一緒だと心強くなり、のびのびとマジックを披露できます。ショーの間では、メンバーの表情や仕草が観客にも伝染するので、メンバー同士で拍手を送り合い、楽しい空気を作り出すようにもしています。
また、お互いのショーを見て『いいな!』と思うところは、自分のマジックにも取り入れるようにしています。お互いに良いところを学び合って成長できること、そしてマジックを通じて観客も自分も仲間も元気になれることが南の魔女の魅力だと思います。」
南の魔女ではマジックショーだけでなく、親子を対象にしたマジック教室もボランティアで開催しています。教室では、メンバーがマジックに使用する道具の作り方を教え、親子で一緒に作成します。その後、メンバーからマジックの手ほどきを受けた子どもたちが、お父さんお母さんの前でマジックを披露しています。
子どもの興味・関心を育むきっかけをつくるのも、メンバーたちにとって活力や喜びにつながっているのだそうです。
好きなことに対して、もっと上手くできるようになりたい、知識を深めたい、仲間を増やしたいと思いますよね。
さらに好きなことを通じて誰かを笑顔にできると、自分自身も元気をもらったり、新しい意欲がわいたりするのかもしれません。
興味のあることや好きなことにアンテナを張っていると、関連するボランティア活動に出会うことがあります。そこで思い切ってチャレンジしてみると、新しいチャンスや出会いが広がることでしょう。南の魔女は、そんなボランティアの形を教えてくれているのかもしれません。
自分の好きな分野の活動を通じて誰かを笑顔にできるって、とっても素敵なことだよね!そんなボランティア活動がどんどん増えていくといいなー!
南の魔女
電話番号:086-225-4051(岡山市社会福祉協議会)、086-261-7001(南ふれあいセンター)
南の魔女は、毎月第1木曜日午後6時00分から午後9時00分に南ふれあいセンターで練習しています。参加をご希望の方・マジックショーを依頼したい方は、岡山市社会福祉協議会または南ふれあいセンターにご連絡ください。
次回は、どんな団体におじゃましようかな?楽しみだなぁ!!
なお、「わくわくボランティア」では、「取材にきてほしい!!」というボランティアグループ等を募集中です。
希望される方はお問い合わせフォームより、団体名、ボランティア活動の内容を添えてご連絡ください!