少子高齢化が進む建部地区において伝統芸能 獅子神楽や棒遣いの維持保存と次世代への継承につなげるため、子どもたちへの指導、指導者の育成を図り、人材確保につなげるとともに都市・農村間交流の場をつくり地域活性化につなげる。
2016年年10月1日(土曜日)に建部町内で行われている獅子舞神楽、棒遣いの練習におじゃましてきました。
現在、建部町内にある14地区の各保存会は、毎年夏以降に週3回の練習を続けており、今回はそのうち、「七社八幡宮神楽保存会」と「富沢神社棒遣いならびに神楽保存会」「郷社多自枯鴨神社棒遣い保存会」の3地区におじゃましました。どの地区でも本番を1週間後に控え、演舞者そして指導者も練習に余念がなく真剣そのものでした。
「七社八幡宮神楽保存会」では約40名の子どもたちが集まり、熱気ムンムンの集会場で汗を流していました。また「富沢神社棒遣いならびに神楽保存会」も子どもたちが、各役割の笛・太鼓・鐘・そして獅子舞神楽の練習を何時間も続けていました。「郷社多自枯鴨神社棒遣い保存会」では神社境内でたき火をしながら、親子・兄弟で舞ったり、おじいさんが教えに来ていたり、夜遅くまで練習していました。教えられた子どもが大人になって、次の子どもたちを指導していく。そしてその子どもが、また次の子どもに指導する。古来よりこの繰り返しを続けて、伝統文化を継承し、伝承活動を通してふるさとを自分の心の中に深く刻み込んでいました。
歴史の重みを感じるこの活動を守っていいってほしいなあ。
事業の伴奏支援を行っているESD・市民協働推進センターより、この事業の特に注目すべき点や応援メッセージをご紹介します。
少子高齢化が進む建部地区で、2015年度より区づくり推進事業を通じて伝統芸能の継承という大きな課題に取り組んでいます。厳しさと温かさをもって子どもたちを指導する大人たちと大人たちの思いに応えるべく一生懸命に練習に取り組む子どもたちの姿を見ると、人数は少なくとも地域の伝統と誇りが確実に引き継がれていることが実感できます。また、その様子を見て新たに獅子神楽や棒遣いを始める子どももおられるようです。
少子高齢化は着実に進行していきますが、移住促進や情報発信だけでなく、地域内で着実に伝統・文化を引き継いでいくことの重要性が伝わる事業となっています。