2014年度から始まった市民協働推進モデル事業は、岡山市の一般施策になる取り組みも出てくるなどして岡山市の社会課題の解決の一翼を担っていますが、2015年度に始まった「市民協働推進ニーズ調査事業」をご存知でしょうか?
岡山市とNPO等の市民団体との協働で、社会課題を解決するための協働事業を提案することを前提に、岡山市と協働して解決を図りたい課題の「深刻さ」、「解決の必要性」、「緊急性」、「協働事業により解決が図れる可能性」などについて、具体的に現状を把握し、分析するのが市民協働推進ニーズ調査事業です。
2015年度に市民協働推進ニーズ調査事業を提案し、2016年度は市民協働推進モデル事業を行っている団体の取り組みをご紹介します。
プラウド岡山別ウィンドウで開くは、岡山で活動するLGBT(性的マイノリティ:好きな人が異性に当てはまらない人や、心と体の性に違和感をもつ人たちなどを指します。)の自助グループです。メンバーは年齢もセクシャリティ(性指向・性自認)もいろいろです。定期的に茶話会を行ったりイベントを開催したりして、多様なセクシャリティが共生できる、差別・偏見のない社会づくりを目指しています。
ニーズ調査事業の報告をするプラウド岡山
2015年度は市民協働推進ニーズ調査事業として、岡山市教育委員会指導課と協働し、「性的マイノリティ当事者アンケート」を団体のホームページ上で実施しました。
岡山県内の152人から回答があり、それらをアンケート調査報告書にまとめ、県内の学校に配布しました。性的違和感を多くが中学生以下ですでに感じているという結果が出て、学校の先生方からは「もっと詳しく知りたい」と教職員研修等の依頼が数件ありました。
「性的マイノリティ当事者アンケート」結果
このニーズ調査の結果を踏まえ、2016年度は市民協働推進モデル事業「学校現場を主とする性的マイノリティ支援啓発事業」として、同じく岡山市教育委員会指導課と協働して教職員研修を行うことで、当事者の学校生活での生きづらさを軽減することを目指します。
あわせて女性が輝くまちづくり推進課、人権推進課と協働することで、職員や一般市民向けにLGBT啓発シンポジウムや人権フェスティバルへの出展、一般啓発用リーフレットを作成していきます。
いきなり市民協働推進モデル事業に応募するのが不安な方(団体)は、まず市民協働推進ニーズ調査事業を実施し、課題についてより深く知ることでニーズに合った事業提案をすることができます。
ESD・市民協働推進センターでは、ニーズ調査の結果から解決したい課題を具体化しモデル事業につなげる支援もしています。社会課題を解決するために、先ずはニーズ調査から始めてみませんか?センターではいつでもご相談をお待ちしています。(コーディネーター 斉藤恵美【愛称モグ】)