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わくわくボランティア その18【かとう内科並木通り診療所】

[2020年10月23日]

ID:41879

「わくわくボランティア」では、のっぷとティアがボランティア活動の現場におじゃまし、ボランティア活動の楽しさや大切さ・ボランティアに取り組む人たちの思い・各団体の思いについて取材しています。十八回目は、かとう内科並木通り診療所の活動についてお話をうかがいました。
なお、内容は取材当時のものです。

かとう内科並木通り診療所ボランティア---30年の歴史があります
「コロナ禍でもできる方法を模索し、ボランティア活動を続けています!」

かとう内科並木通り診療所のボランティアルームにお邪魔したとき、ちょうどその時おられた方のうち、お一人は20年以上ボランティアを続けている方でした。その隣には、まだ最近参加されたばかりの方。口コミでボランティアの輪が広がっています。みなさんゆったりお話ししながらキビキビと動き、一緒に楽しそうに活動されています。その和やかな雰囲気はどこから来るのでしょう。お話を伺いました。

生け花の活動の様子

30年以上続いている生け花の活動

ボランティアがはじまった経緯と拡がり

約40年前、1979年にかとう内科並木通り診療所は開設しました。数年後、患者さんの看取りをされたご家族から恩返しがしたいと言われたことをきっかけにボランティア活動が始まりました。最初は5から6人でお花の生け替えからスタートしました。現在、ボランティアは60名ほどになり、多様な活動を展開するようになっています。

お茶会の様子

お茶会(新年の初釜会)

園芸ボランティアのみなさん

屋上庭園での園芸ボランティア

ボランティアの役割とコロナ禍の現在

様々な活動を地域の皆さんと一緒に行うことを大切に、現在はボランティアを通年募集し、養成講座を開催しています。講座では、活動理念、各疾患や緩和ケアについて、患者さまやご家族とのコミュニケーション、介護技術について学びます。ボランティアは職員の方を補助する役割ではなく、ボランティアだからこそできることを行い、人と人との繋がりや寄り添う気持ちを大切にしながら活動しています。

  • 患者さまや地域の皆さんと行う活動(趣味活動や行事など)
  • 患者さまやご家族をサポートする活動(お話し相手や個別支援、お茶会の開催、創作活動の支援、外出のお手伝いなど)
  • 患者さまの心地よい療養環境をサポートする活動(生け花、園芸、裁縫など)

新型コロナウイルス感染症の影響により、患者さまを直接サポートするお話し相手や個別支援などのボランティアは休止しています。療養環境をサポートする活動や趣味活動については、感染対策をとりながら工夫して活動しています。

工夫して行っている活動

お花の生けかえ「コスモス」

患者さまの集まるラウンジにて患者さまとお話をしながら生け花をする活動です。現在はボランティアルームで季節のお花を生け、職員が運ぶようにしています。メインの生け花を2個と小さな生け花を11個、病院入り口や病棟2Fの待合室などに置いています。

「コスモス」ボランティアの声

「ずっとボランティアに来ているから、活動は生活の一部になっています。みんなと会えてうれしい。これからも元気なうちはずっとしたいです。」
「患者さまから生のお花は良いね~と言われました。見て下さっている、喜んで下さっている、というのが嬉しいです。ありがとうと声をかけていただけることがこの活動をしていて良かったなと思うことです。」

季節の生け花

外来待合室に飾られた季節の生け花

手作りマスク

手芸教室ボランティアによる手作りマスク

手芸教室の方による手作りマスク

外来待合室入り口のワゴンにカラフルな手作りマスクが並べられています。手芸教室ボランティアがお2人で週に50枚つくり、外来患者さまなどに1枚200円でお分けしています。売れ行きが良く好評です。収入は並木基金に寄付し、ボランティア活動の資金等になります。

マスク作りボランティアの声

「マスクは1枚つくるのに15分ほどかかります。苦労はないですが、最初のころマスクを作ろうと思ったときに紐が売り切れでお店を回ったり、材料をボランティアや職員からご寄贈いただきなんとか集めました。」

「皆さんにマスクを使ってもらえてうれしいです。コロナの中で何かしたいと思い、マスク作りを始めたんです。やりがいを感じます。社会的に貢献できていると感じています。」

園芸ボランティア

屋上庭園で植物の手入れをし、患者さまや皆さんがリラックスして過ごすことができる空間づくりをしています。ボランティアの方々は「自分たちが作った野菜を食べていただくことや、お花を見ていただくことが嬉しい。どんどん屋上に来てくださいね」とおっしゃっています。昨年は初めてリンゴが赤くなりました。屋上でできたリンゴを皆さんで分かち合えたらステキですね。

絵手紙の会・写経の会・俳句の会

患者さまや地域の皆さんとボランティアで行う趣味活動の会。従来は15から20人で集まって行います。

絵手紙は、今は患者さまとボランティアが絵手紙を描いて交換するという形で行っています。
写経の会は、患者さまやご家族も一筆に集中することでリフレッシュする時間。故人を想って書くことはグリーフワークにもなります。今は自宅でできるようにと、お坊さんに送っていただく方法で実施しています。
俳句の会も同様に、先生に提出し添削していただく形で行っています。
絵手紙の会の様子

ボランティア、患者様、地域の方が集う絵手紙の会

ボランティアコーディネーター横山幸生さんより

ボランティアの方は、当院にとってなくてはならない大切な存在です。患者さまやご利用者の方と接する中で、職員では見えないことが、ボランティアの方には見えていると感じることもあります。例えば認知症だからできないと思いがちになるところ、ボランティアの方はやってみようとサポートし、俳句の会で認知症の方が素晴らしい句を作られました。高齢の方でも向上心や成長したいという気持ちがみられますが、その想いを大切にすることをボランティアの方から学ばされます。患者さまの気持ちに寄り添い、意欲を上手く引き出してくれていると思います。

ボランティアの方がいてくださることで、患者さまやご利用者は自分が大切にされているような安心感を強くし、温かい雰囲気が生まれるように思います。コロナ禍で、毎日開催していたラウンジでのお茶会や通所支援など、患者さまを直接サポートする見守りやお話し相手のボランティア活動を休止している今、ボランティアの存在の大きさをますます感じています。

これからボランティアをしたい方へのメッセージ

これからも多くの方と活動できれば良いなと思っています。

何かをしてあげるとかではなくて、ともにいることを大切にして、力を入れず、みんなで一緒に楽しく過ごせる活動をしていただきたいと思います。
外出支援の様子

患者様と日帰り旅行に出かけた際の外出支援の様子

ボランティアをしてみませんか?

病いや高齢などにより、自宅や地域社会で暮らしづらさを感じる人たちに寄り添い、一緒に癒されるひとときをつくってくださるボランティアを募集しています。活動へのお問い合わせは下記連絡先までお願いします。

お問い合わせ

ボランティアコーディネーター 横山幸生

連絡先(メール):namiki03@kato-namiki.or.jp
3ノップ(右)

人とのつながりや患者さまへ寄り添う気持ちを大切にすることで、和やかで温かい雰囲気がうまれるんだね!!!

なお、「わくわくボランティア」では、「取材にきてほしい!!」というボランティアグループ等を募集中です。
希望される方はお問い合わせフォームより、団体名、ボランティア活動の内容を添えてご連絡ください!