障がい者の余暇の時間を充実させて、自由な社会参加を支援しているNPO法人があるんだ。
今回は、NPO法人チーム響きにお伺いして、理事長 阿部さんにお話を聞いてきたよ!
のっぷ:こんにちは。「つながる協働ひろば」ののっぷです。チーム響きさんって、どんな活動をしているのですか?
阿部さん:チーム響きは「障がい者の自由な社会参加」を活動理念に2014年に設立し、2020年にはNPO法人になりました。
現在は障がい者の社会参加促進事業と若者夢応援事業という大きく分けて2つの事業を展開しています。
障がい者の社会参加促進事業では交流イベントや介助、カウンセリングをメインで行なっています。また若者夢応援事業は高校生達と一緒にイベントを企画しています。
NPO法人チーム響き
のっぷ:いろんなことをされているのですね。中でも特に力を入れていることはなんですか?
阿部さん:自分自身障がいを持っていることもあって、障がい者の社会参加促進事業に力を入れています。これまでにも障がいについて学ぶ機会や研修があったと思いますが、ほとんどの場合は就学や就労の話です。チーム響きではその部分だけでなく、余暇の部分を重要視しています。
皆さん学校終わりに友達と遊んだりしますよね。でも障がいをもっているとそんな当たり前のことがやりにくかったりします。だからこそ、友達と自由に遊べる、友達ができるっていうことを大切にしています。
のっぷ:なにが活動のきっかけになったのですか?
阿部さん:先ほども触れたように私は視覚障がいを持っていて、中学校では寮に入っていました。
教科書は点字表記なのですが、特に数学は内容が分かりづらかった。全盲の友人が苦労して勉強している姿を見て「じゃあ、一緒にやろう」って。そして数学が終わったら漫画を一緒に読んだり、ゲームをしたり、夏休みにはカラオケに行ったりと。
NPOやボランティアをしたいと思ったわけではなく、もっと友達と遊びたいという気持ちで始まった活動です。
そこからみんなが定期的に集まれる場が欲しいと思うようになり、困難を抱えている人の居場所のためにイベントを展開するようになりました。
お話を伺った阿部麻呂さん(右)
のっぷ:イベントでは障がい者と健常者の交流という企画をされてますが、どういった狙いがあるのですか?
阿部さん:何より障がい者の方に明るく楽しく過ごしてほしいです。それぞれの道でつらいこともあると思いますが、そんな日々を乗り越えてほしいなという想いで企画しています。
のっぷ:では健常者へどんな想いを込めて開催されているのですか?
阿部さん:個人的には障がいについては、教科書の勉強だけだと限界があると考えていて、直接関わることで感じて学んでほしいと思っています。
私たちの活動にはいろんな障がいを持った人が来るので、みんなが楽しく交流するために「こんな時どうする?」と常に考えることが大切です。そういった側面も普段関わることが少ない人には知ってもらいたいなと思っています。
また、障がい者と何を話したらいいのか分からないという人が多いです。でもよくよく話してみると共通の趣味があったりします。
何か不自由があっても、車が好きな人もいます、釣りが好きな人もいます、料理人もいます。実は大して楽しみ方や趣味は変わらないのです。それを言葉で伝えるのではなく、実際に会って肌で感じてもらいたいです。
交流会の様子
のっぷ:最後に今後の目標を教えてください。
阿部さん:困難を抱えている人が安心安全に暮らせるように、そして僕らも楽しく活動していくことを大切にしています。困難を抱えている人たちへ“ここに居場所があるよ”と言えるようなところを作っていきたいです。
昨年から私たちが力を注いでいるのが声優イベントで、障がいや福祉についての朗読劇を企画しています。障がいのある人たちの夢でもあるこの企画を通して、皆さんに障がいや福祉について考えてもらうきっかけにしたいと思っています。
現在、力を注いでいる声優イベント
チーム響きのみんなは友達を作る、友達と遊ぶ、友達と楽しむ居場所をつくって、障がい者の自由な社会参加の実現を目指しているんだね。
ありがとうございました。次はどちらの法人におじゃましようかなぁ。