社会のため、未来のために活躍する「若い力」に注目し、そのチャレンジを紹介するコーナー「YOUTH CHALLENGE」。
今回は、「岡山県立岡山南高等学校」(以下、岡山南高校)が取り組む、「LocaLove給食」についてお話をうかがいました。
なお、内容は取材当時のものです。
岡山南高校商業クラブでは2011年から「黄ニラの天ぷら」や「岡山パクチーのアイス」など、毎年、岡山の特産品を活用した商品の開発などを行ってきました。
現在、商業学科3年生の選択授業の「課題研究」と連携して37人の生徒が在籍しています。
岡山南高商業クラブのみなさん
その中で、岡山の地魚のヒラを昔は毎日食べていたという話や今は水揚げされても廃棄処分されるという話を授業で聞いて、岡山の地魚と水産業を守る為復活させて広めたいと思いました。
そのためには、子ども食堂や給食での無償提供を通して小さな子供たちにヒラの良さを知ってもらい、食文化への復活へつなげたいと考え「LocaLove給食」を始めました。
子ども食堂や給食で無償提供をするためには資金が必要です。
そんな時に、授業で中国銀行から資金調達の方法などを教えてもらったことがきっかけでクラウドファンディングを始めました。
はじめは、本当に集まるのか不安でした。もっとヒラやクラウドファンディングについて知ってもらうためにラジオやYouTubeなどで広報を始めると、生徒の親やおばあちゃんなど周りの家族に知ってもらい、徐々に口コミによって多くの人に知ってもらえました。
YouTube動画撮影の様子
さらには、県外の人から応援メッセージが届くなど、クラウドファンディングを続けるうえですごく励みになりました。
そして「LocaLove給食」最初の一歩として、卒業生のつながりから早島の子ども食堂でヒラを提供しました。
劇やクイズを行いながら子どもたちはみんな楽しみながらおいしく食べてくれました。
子供たちだけでなく大人の方も最初はどんな感じか不安な様子でしたが、おかわりをする人もいたほど好評でした。
子ども食堂の様子
続いて、岡山協立保育園へも行き、保育園児用に少し内容を簡単にした劇やヒラを身近感じてもらうために作成した「ひらのうた」を交えながら、おいしくヒラを頂きました。
これらの取組は地元のテレビ局や新聞社などからの取材もあり、子ども食堂や保育園の子供たちだけでなく、より多くの人へヒラの魅力を届けることが出来ました。
「ヒラを食べたことなく、クラウドファンディングも知らなかったが活動を通して知ることができた」
「高校生でも地元の知らないことを見つけて、そのために出来ることがあるとわかった」
「クラウドファンディングも高校生だけの力ではできなかったが、周りの人の力で達成することが出来、偉大さがわかった」と感想を話していました。
今後は「今の1,2年に活動について伝えて、自分たちの言葉で受け継いでいって欲しい」、「ヒラが当たり前に給食にでるようになり、マグロやサバのように一般的にヒラの味を楽しめる料理を食べられるようになって欲しい」と語ってくれました。
今回取材した岡山南高校の皆さん
(左から角南琴音さん、小池真央さん、甲本真夕さん、坂田美心さん)
岡山の魅力を再発見できたね。いろいろな人とかかわりながら活動した経験は、将来の大きな自信につながるね。
なお、「YOUTH CHALLENGE」では、「取材にきてほしい!!」という若者の取組を募集中です。
希望される方はお問い合わせフォームより、団体名、活動の内容を添えてご連絡ください!