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【資源エネルギー庁】冬季の省エネルギーの取組について

[2024年11月8日]

ID:65869

 内閣府を通じて資源エネルギー庁より、冬季の省エネルギー対策について周知依頼がありましたので、その内容について以下のとおりお知らせいたします。

産業界(関係団体、関係業界等)、地方公共団体、NPO等に対する周知及び協力要請

 以下に掲げる事項について、産業界(関係団体、関係業界等)、地方公共団体、NPO等に対し、事業者及び家庭等に省エネルギーの呼び掛けを行うよう、協力を働きかける。

1.住宅・ビル等関係について

(1) 住宅・ビル等の省エネルギー対応

 2021年10月に閣議決定された、第6次エネルギー基本計画においては、2030 年に目指すべき住宅・建築物の姿として、「2030 年度以降新築される住宅・建築物について、ZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能の確保を目指す」とともに、「2030 年において新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す。」とされている。

 これを踏まえ、住宅・ビル等の新築、改修に当たっては、省エネルギーと再生可能エネルギーを組み合わせて一次エネルギーの収支をゼロとすることを目指したZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)・ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化を進めること。

 また、建築物の熱の損失は、多くが開口部を経由して行われることに鑑み、総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会省エネルギー小委員会建築材料等判断基準ワーキンググループにおける議論の結果、窓(サッシ及び複層ガラス)の建材トップランナー制度の新たな目標基準値が、2030 年度までに窓全体の熱貫流率が市場平均で 2.08[W/m2・K]とするように引き上げられたことを踏まえ、断熱性能の高い適切な窓を選択すること。

 加えて、ZEHデベロッパーやZEBプランナーにおいては、第6次エネルギー基本計画においても、「公共建築物における率先した取組を図る。」とされていることを踏まえ、ZEH-M設計ガイドライン(参考URL1)や、ZEBパンフレット、ZEB設計ガイドライン(参考URL2)等を活用し、地方公共団体に対してZEH・ZEB化の検討を積極的に働きかけること。

 加えて、ZEHデベロッパーやZEBプランナーにおいては、第6次エネルギー基本計画においても、「公共建築物における率先した取組を図る。」とされていることを踏まえ、ZEH-M設計ガイドライン(参考URL2)や、ZEBパンフレット、ZEB設計ガイドライン(参考URL2)等を活用し、地方公共団体に対してZEH・ZEB化の検討を積極的に働きかけること。

(参考URL1:https://zehweb.jp/zehinfo/guidelines/別ウィンドウで開く
(参考URL2:https://sii.or.jp/zeb/zeb_guideline.html別ウィンドウで開く

 また、住宅・ビル等の販売又は賃貸を行う事業者は、その販売又は賃貸を行う住宅・ビル等について、「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度ガイドライン」に基づき、省エネ性能ラベルを表示するよう努めること。また、表示に際しては、ZEH-Mマーク、ZEBマーク等を活用して、光熱費低減等のZEH-M、ZEBのメリットを積極的に発信すること。

 加えて消費者への認知度向上を図るため、ZEHビルダー/プランナーをはじめとするZEHに関係する事業者は、2021 年3月に経済産業省、国土交通省及び環境省の3省連名で発出した「ZEHの認知度向上に向けた官民連携による広報活動について(依頼)」を踏まえ、インターネットやテレビ、雑誌等の広報媒体を介して、ZEHマークとともに光熱費低減やヒートショック関連の健康リスクの低減といったZEHのメリットを積極的に発信すること。

 また、ディマンドリスポンスに対応した時間帯別・季節別の電気料金メニューが選択できる場合はその活用に努めるとともに、エネルギー管理システム(HEMS・BEMS等)の導入により、住宅の住まい方、ビルの運用方法の改善によるピーク対策及び省エネルギーに努めること。ビル等においては、「中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費」等における省エネルギー診断やESCO事業等を活用し、より高効率な設備・機器の導入や適切な運転方法への見直し等により、省エネルギー化を進めること。

(2) エネルギー消費効率の高い機器の選択・購入

 家電機器、OA機器等のエネルギー消費機器の購入に当たっては、米国環境保護庁が定めた国際エネルギースターロゴの表示及びエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)に基づくトップランナー制度や小売事業者表示制度による省エネルギー性能に関する情報([参照] 資源エネルギー庁ホームページ(省エネ型製品情報サイト)別ウィンドウで開く)等を参考としつつ、省エネルギー性能の高い機器の選択に努めること。選択に当たっては、初期投資負担を伴うものの、これが中長期スパンで回収できることに留意すること。

 特に、家庭用エアコンディショナー、照明器具、テレビジョン受信機、家庭用電気冷蔵庫、家庭用電気冷凍庫、温水機器(ガス、石油、電気のいずれのものも含む。以下同じ。)及び電気便座の購入に当たっては、より省エネルギー性能の高い製品を選択する観点から、小売事業者表示制度を踏まえた最新の統一省エネラベルによる多段階評価(★マーク)等の省エネルギー性能表示に留意し、省エネルギー性能の高い製品の選択に努めること。

 エネルギー消費機器の製造・輸入事業者・小売事業者(インターネットによる販売等を行う事業者も含む)は、国際エネルギースターロゴや小売事業者表示制度に基づく表示により、省エネルギー性能に関するきめ細かな情報提供に努めること。

(3) 機器の効率的な使用

  • 冷蔵庫に関すること
    無駄な開閉を控えるとともに、開閉は手早く行うこと。食品の傷みに注意しつつ、適切な温度設定とすること。放熱スペースの確保のため、周囲と適切な間隔を空けて設置すること。
  • 照明に関すること
    不要な照明はこまめに消灯すること。
  • テレビに関すること
    部屋の明るさに合わせた適切な明るさで視聴するとともに、視聴しない時はこまめに消すこと。
  • 暖房に関すること
    適切な室温管理(健康を第一に、温度は柔軟に設定)をすること。エアコンのフィルターは適切に清掃すること。なお、必要に応じて適宜換気を行うこと。
  • 調理に関すること
    ガスコンロは、炎が鍋底からはみ出さないように調節すること。炊飯器は、タイマーを上手に使うなどにより、なるべく保温時間を短くすること。
  • 給湯に関すること
    シャワーは不必要に流したままにしないこと。入浴は間隔をあけずにし、追い焚きの回数を減らすこと。

2.工場・事業場関係について

(1) 工場・事業場における省エネ法に基づくエネルギー管理の実施

 以下に掲げる取組の推進を含め、省エネ法に基づく適切なエネルギー管理を実施すること。なお、特定事業者においては、平成28年度から開始した「事業者クラス分け評価制度」によるSABCの評価も踏まえた取組を行うこと。

  • 事業者全体としての管理体制の整備、責任者の配置及び省エネ目標に関する取組方針等の策定を通じて、省エネルギーを推進すること。
  • 省エネ法の「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準(判断基準)」に基づく設備の管理標準の策定・実施など、適切なエネルギー管理を実施すること。
  • 省エネ法に基づく定期報告におけるエネルギー使用量やエネルギー使用の合理化の取組等に関する情報を開示する仕組み(開示制度)について、令和6年度から開始する本格運用への参加を検討すること。
  • 令和5年4月から施行された改正省エネ法の考え方に基づき、電気の需給状況が厳しい時間帯から、再エネ出力制御が行われるなど、余剰再エネ電気が発生している時間帯への電気需要のシフトを心がけること。

 また、エネルギー使用量が一定規模以上の事業者(年間エネルギー使用量1,500kl以上の工場等設置者)となった場合には、国へエネルギー使用状況届出書の届出を行うこと。

事業者クラス分け評価制度
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/overview/institution/index.html別ウィンドウで開く

(2) 自主的な省エネルギーの取組の推進

 一般社団法人日本経済団体連合会傘下の業種をはじめとして、2030 年に向けた産業界の地球温暖化対策の自主的取組である低炭素社会実行計画を策定している事業者にあっては、その実現に向け、工場・事業場において技術的に最高水準の省エネルギー機器・設備の導入及び設備のきめ細かな運転の管理等により、省エネルギーの取組を徹底して推進すること。

 同計画について未策定の業種に属する事業者においても、参加する業界団体等と連携して計画の早期策定に努めるとともに、策定に至るまでの間も、使用していないエリアの消灯の徹底や空調における適切な温度管理を含め、自主的・計画的に省エネルギーの取組を徹底して推進すること。

 なお、必要に応じて適宜換気を行うこと。

(3) 電力需給の状況に応じた対応やディマンドリスポンスへの取組について

 2022年3月の電力需給ひっ迫時に電力需給ひっ迫警報により約8割が普段と異なる取組を行い、一定の節電効果があったことも踏まえ、電力需給の状況に応じた適切な対応がとれるよう、節電対策の事前の策定や連絡体制の構築、ディマンドリスポンスの取組を推進すること。

 特に、小売電気事業者との経済的対価を伴うディマンドリスポンス契約が選択できる場合にはその活用に努めること。

(4) 「中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費」等における省エネルギー診断の活用について

 年間エネルギー使用量が1,500klに満たない事業者においても、省エネ法の判断基準に基づく設備の管理標準の策定・実施を行うなど、適切なエネルギー管理を実施すること。

 これにあたっては、「中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費」等における省エネルギー診断を活用して、工場・事業場におけるエネルギー管理状況の診断を実施し、診断結果に基づいて設備の運用改善や高効率設備への更新を行うとともに、地域のエネルギー利用最適化の相談窓口(省エネお助け隊)を活用して省エネルギー化を進めることを、積極的に検討すること。

3.運輸関係について

(1) 運輸分野における省エネ法に基づくエネルギー管理の実施

 旅客輸送事業者、貨物輸送事業者及び荷主においては、それぞれ省エネ法の「旅客の輸送に係るエネルギーの使用の合理化に関する旅客輸送事業者の判断の基準」、「貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化に関する貨物輸送事業者の判断の基準」及び「貨物輸送事業者に行わせる貨物の輸送に係るエネルギーの使用の合理化に関する荷主の判断の基準」に基づく取組方針の策定など、適切なエネルギー管理を実施すること。

 また、エネルギー使用量が一定規模以上の事業者(旅客輸送事業者及び貨物輸送事業者は保有車両トラック200台以上等、荷主は年間輸送量3,000万トンキロ以上)となった場合には、旅客輸送事業者及び貨物輸送事業者は輸送能力届出書を、荷主は貨物の輸送量届出書を国へ届け出ること。


(2) 公共交通機関の利用促進

 通勤及び業務時、並びに休暇におけるレジャー等における移動については、できる限り鉄道、バス等の公共交通機関を利用すること。また、近距離の移動については、徒歩や自転車での移動を図ること。

(3) エネルギー消費効率のよい輸送機関の選択

 自動車の購入に当たっては、政府、事業者等が提供するエネルギー消費効率に関する情報を参考として、環境性能に優れた自動車(エコカー)の導入に努めること。

 とりわけ乗用車については、電動車(ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)。以下同じ。)の導入を検討すること。

 貨物輸送に際しては、輸配送の共同化等による積載効率の向上、鉄道や内航海運といった大量輸送機関の積極的活用等、物流の効率化を図ること。

(4) エコドライブの実践

 自動車を利用する場合には、エコドライブ10のすすめ(自分の燃費を把握する、ふんわりアクセル、減速時は早めにアクセルを離す、ムダなアイドリングはしない、タイヤの空気圧を適正に保つ等)の実践、交通渋滞の軽減に資するシステムの利用(VICS及びETC2.0 サービスの活用等)等により、自動車の利用においても省エネルギーに努めること。また、バイオマス燃料や合成燃料等温室効果ガスの排出の少ない燃料の選択、使用に努めること。

4.その他

(1) ISO50001の導入検討

 PDCAサイクルによるエネルギー効率の継続的向上等を達成するため、エネルギーマネジメントシステム規格(ISO50001)の導入を検討すること。

資源エネルギー庁ホームページ(ISO50001ポータルサイト)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/iso50001/別ウィンドウで開く

(2) 省エネルギーに資する事業活動の合理化及び従業員等の意識向上

 事業者等においては、事務の見直しによる残業の削減等、省エネルギーに資するような事業活動の合理化に努めること。また、在宅勤務(テレワーク)を活用するとともに、その際、照明の工夫や空調の効率化も図ること。

 従業員等に対し、省エネルギーに関する知識や技能を身につけ、自ら省エネルギーを実践するための研修・シンポジウム等へ参加する機会を提供するよう努めること。

(3) 地域における各機関の連携等

 地域の特性を踏まえた省エネルギーの取組を推進するため、ブロック単位で設置された地域エネルギー・温暖化対策推進会議などを通じて、各地域の政府機関、地方公共団体、経済団体、消費者等との情報共有・連携を図ること。

(4) 省エネルギー技術開発の検討

 更に大きな省エネルギーを実現するためには、既存の技術の延長ではない革新的な省エネルギー技術の開発・実用化が重要であることから、2024年5月に経済産業省・NEDOが策定した「省エネルギー・非化石エネルギー転換技術戦略」を踏まえて、省エネルギーに資する新たな技術開発に取り組むことも検討すること。

省エネポータルサイト

 メニュー、リーフレットについては容量が大きいため、以下の「省エネポータルサイト パンフレット一覧」よりダウンロード下さい。

「冬季の省エネルギーの取組について」を決定しました(2024年10月29日)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/government/shouene_torikumi.html別ウィンドウで開く

省エネポータルサイト パンフレット一覧
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/media/index.html別ウィンドウで開く