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YOUTH CHALLENGE その23|地域の人と共に学び、共に歩む 【明誠学院高等学校】

[2026年2月5日]

ID:78657

社会のため、未来のために活躍する「若い力」に注目し、そのチャレンジを紹介するコーナー「YOUTH CHALLENGE」。
今回は、「明誠学院高等学校」(以下、明誠学院)が取り組む、京山地区でのESD・SDGs活動について、担当の松本誠也教諭(以下、松本教諭)に聞きました。

なお、内容は取材当時のものです。

明誠学院のESD・SDGs活動

(松本教諭)「学校がある京山地区の中で、生徒と地域住民の方々が共に成長できる地域づくりに貢献したいという思いから活動が始まりました。子どもからお年寄りまでがひとつになって地域を作り上げていく取り組みに参加しています。参加することで生徒も大きな学びを得ることができるので、積極的に活動を行っています。2025年度は1年生から3年生までおよそ20人が取り組んでいます」

松本教諭と生徒の写真

左から松本教諭、永野さん、前田さん

どんな活動に取り組んでいるのか?

(松本教諭)「岡山市京山地区ESD・SDGs推進協議会のメンバーなどが組織する『地域の絆プロジェクト』の活動に参加させてもらい、高校生の立場からできることを考えています。京山公民館を拠点にオリジナル演劇を制作、上演する『劇団公民館☆京山』の取り組みにも関わらせてもらっています。地域の小学校で開催された防犯や防災に関するイベントでブースを担当し、地域の人たちに防犯防災について意識を高めてもらう活動を行いました。そのほか、川の清掃活動など、多岐にわたる京山地区での取り組みに参加させていただき、若者らしい考え方や意見を取り入れながら地域を盛り上げようと取り組んでいます。具体的には、2025年の『京山地区ESD・SDGsフェスティバル』でワークショップの企画・運営をしました。京山地区は自転車に乗る人が多く、危ない路地も多いため、危険な乗り方をしないように啓発することや、改善する方法について話し合うグループディスカッションを実施しました。司会や各グループのリーダーを明誠学院の生徒が担当し、各グループで出てきた意見をまとめて、模造紙に木を模して描いた『交通安全の木』に貼って完成したものを公民館に掲示していただきました。また、地域活性化と世代間交流を目指すプロジェクト『京山えーもの探検隊』では、防災などについて、地域住民に興味を持ってもらうためのイベントを実施しました。イベントでは防災クイズや緊急通報の電話番号紹介、VR(バーチャルリアリティー)を使った住宅火災や地震体験のほか、防災備品を定期的に入れ替えるローリングストックの一環で賞味期限間近の非常食のアレンジレシピを考えて参加者に試食をしてもらうなど、企画から運営までを生徒が主体となって取り組みました」

非常食アレンジレシピの試食の様子

非常食アレンジレシピの試食の様子(提供:明誠学院)

1年生から活動に参加している永野陽大さん(3年)と2年生から参加している前田光毅さん(3年)に話を聞きました。

(左)永野陽大さん(右)前田光毅さんの写真

(左)永野陽大さん(右)前田光毅さん

活動に参加したきっかけは?

(永野さん)「将来、看護師になりたいと考えていますが、医療従事者になる前に地域との関わりを持ちたいと思っていたとき、ESD・SDGsの活動を紹介してもらい参加しました。その後も継続して新しい活動にも参加していきました。1年生のときは防災に関する活動をメインに行いましたが、いろいろな世代の人と話をすることで、自分たちの目線では気づかない部分を地域の人から教えてもらうことができ、高校生にとっても学びになる活動だと感じています」

(前田さん)「私は親が警察官で、小さいときから法律に興味がありました。『道路交通法』に興味を持っていることを担任の先生に話したところ、『京山公民館で自転車に関するボランティアがあるから参加してみたら?』とすすめられました。参加してみると車を運転する人としない人の『視点の違い』が面白いなと感じました。私たちはまだ車を運転したことがないので、車を運転する人から見た自転車の危険な乗り方について聞く中で、携帯電話を手に持っているだけでも『蛇行運転をするのではないか?』と感じるんだなと、車の運転者からの視点を知ることができました」

印象に残っている活動は?

(永野さん)「京山公民館の職員の方々と協力して行った『SDGs・防災ウォークラリー』が印象に残っています。スタンプラリー形式で、防災とSDGsを関連づけた取り組みをしている学区内の企業や店などを歩いて回る活動に主体的に関わりました。企業などについて調べていくと、私たちの知らないSDGsの取り組みを行っているところが多くあって学びにつながりました 」

(前田さん)「2025年5月に行った『京山えーもの探検隊』で取り組んだ緊急通報についての説明が印象に残っています。『110番』と『119番』はみんなに浸透していますが、『118番』が海上保安庁につながり、海の事故で助けてもらえることを知っている人が非常に少ないと感じました。私は日頃から公的機関についての情報を集めるのが好きで『118番』について知っていますが、日常生活で『118番』に触れる機会はほとんどないので、“救助”というと消防をイメージする人が多いことを知りました。海の事故は『119番』ではなく『118番』ということを知ってもらうためにはさまざまな工夫が必要だなと感じました」

緊急通報について説明する前田さん

緊急通報について説明する前田さん(提供:明誠学院)

活動をする上で大切にしてきたことは?

(永野さん)「高校生の意見だけではなく、世代を問わず地域の方の意見もしっかり取り入れることを大事にしてきました。グループディスカッションの中では、高校生がわからない意見も出てきます。自分たちにはわからないからと言ってないがしろにするのではなく、『大人の方の意見はそうですね、でも高校生にはここがわからないです』といったように、あらゆる世代の人たちと話をし、みんなが納得できる解決策を見つけていくことを一番大事にしてきました。学校と地域は近いようであまり関わることがありません。学校の先生だけではなく、地域に住んでいる方の意見を聞くことができるのは貴重なことだと3年間の取り組みで感じたので、高校生も地域の方もどちらも学べる取り組みは今後も続けてほしいと思います」 

(前田さん)「“自分も学ぶし、相手にも学んでもらう”ということを大切に活動してきました。私が行った緊急通報の説明でも、相手に知ってもらうことを心がけましたし、自転車のマナー向上について考えるグループディスカッションでは、自分が大人の方の目線を知ること、逆に大人の方には私たちのように自転車に乗っている人が車に対して感じていることを知ってもらいました。活動では“知る”ということを大切にしました。自分から質問するからこそ得られるものがあると思います。相手の意見と自分の意見を結びつけながら、相手の考え方もふまえて地域をどう良くしていくかを考えていくことが重要だと思っています」

今後の活動について

(松本教諭)「明誠学院のESD・SDGs活動は年によって取り組む内容が変わります。先輩たちが取り組んできたことの中には、成功したこと、失敗したことがいろいろとあるので、私たち教員が後輩たちに引き継ぎ、取り組む内容を決める中で『こういう点はうまくいった』『ここは改善しよう』など、アドバイスを送っています。これまでの取り組みを参考にしながらよりよい活動ができるようにしていきたいと考えています」

地域の人たちと活動中の様子
ホワイトボード前での集合写真

活動の様子(提供:明誠学院)

最後に、2人に今後の活動について聞きました。

(永野さん)「活動の中で、司会を担当することがあって、打ち合わせのときから地域の人とコミュニケーションを重ね、失礼のない話し方を学ぶことができました。この学びは今後社会に出たとき、先輩や上司と話をするときに役立ってくると思います。自分で学んだSDGsの知識は絶対に忘れないと思いますし、大学に進学してもSDGs活動を続けていきたいと思っています。今後の人生では、高校での経験が生きてくると思いますし、この学びが大学生になったときに役立てられたらいいなと思っています。京山学区はESD・SDGsの活動にすごく積極的に取り組んでいる地域だと思います。後輩たちには、取り組みを続けてもらって、他の地域から『京山地区は素晴らしい』と思われるような発展をしてもらいたいと思います。将来的には日本全国のお手本になれるような地域になってほしいと思っています」

グループディスカッションで司会をする永野さんの様子

グループディスカッションの様子。司会は永野さん(提供:明誠学院)

(前田さん)「2025年1月の『京山地区ESD・SDGsフェスティバル』でグループリーダーを務めさせてもらいました。グループディスカッションを円滑に進めることは難しかったのですが、やりとりを続けながらいろいろな意見を引き出して、来てもらった人に話を聞いてもらう、意見を発信してもらうことができました。大学生や社会人になったとき、いろいろな意見交換の場があると思いますので、この経験をいかして自分から意見を述べたり、問いかけたりしながら、活発な意見が交わせるようにしていきたいと思います。後輩たちには、活動に取り組む前からよく学んでほしいと思います。そして取り組みたい事柄に関連する人の話を聞いてもらいたいと思います。明誠学院の生徒が主体となって取り組み、活動について学んで自分の言葉で発信したり、発展させていくようにしてもらいたいです。後輩たちが実際に行う際には地域の方に自分の言葉で伝えたり、質問をして、自分が主体になっていることを自覚した上で活動してもらいたいと思います」

関連リンク

明誠学院高等学校

〒700-0086 岡山県岡山市北区津島西坂3丁目5-1

https://www.meiseigakuin.ac.jp/別ウィンドウで開く


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希望される方はkyoudouhiroba@city.okayama.jpへ、団体名、活動の内容を添えてご連絡ください!