岡山市民ハイキングの会は、昭和37年に開催された岡山国体(第17回国民体育大会)の後、どなたでも参加しやすいスポーツをと、岡山徒歩の会(昭和33年に発足)に所属し「歩け歩け運動」を実践していた湯浅文俉郎氏が中心となり、高齢者から幼稚園児まで参加できる市民ハイキングを始められました。
私が岡山市民ハイキングの会に参加し始めたのは、私の父と長男の2人が昭和52年頃にハイキングに参加を始めたのがきっかけで、早40年間、歩いていることになります。この間、家族全員で歩きましたが、子ども達は成長と共に、学校生活や受験など、そして、結婚により参加しなくなり、妻と2人での参加となりました。平成に入り、孫が5歳の頃から一緒に歩くようになりましたが、スポーツ少年団活動や受験などで参加ができなくなりました。
それでも岡山市民ハイキングの会への参加を継続できたのは、私自身、郷土史に興味があり、他の参加者に説明することで喜んでいただけたことにやりがいを感じたからです。私は、平成元年頃からリーダーとして岡山市民ハイキングの会の運営に携わっていますが、初めのころから一緒に歩いている人も何人かおり、その頃小学生と幼稚園児だった2人が今、リーダーとしてともに岡山市民ハイキングの会の運営に協力してくれております。
リーダーの役割として、ハイキング当日に皆さんを安心安全に誘導することはもちろんです。また、皆さんが参加しやすいことを1番に考え、リーダーは例会の前には、必ず下見に行きます。下見は、参加者に安心安全に参加して頂くために、道幅や交通量を確認しながら実施しています。参加者と同じ行動をとるため、集合時間に合わせて、JRを利用して集合場所まで向かいます。実際に下見をしてみると、地図上では道があっても集団で歩行するには、道幅が狭すぎたり、歩いては通れないようになっていたりすることがあります。また、トイレの確保や休憩場所などを考えながら、お寺、神社、公民館などにお願いしています。4~5人のリーダーで200名近い人々を同行しての行事はなかなか大変ですが、参加者の日常の健康につながることを目指して頑張っています。
高齢化社会になってきた昨今、私たちの身近では80歳はもはや大年寄りと云う感じはしなくなりました。人間はいたずらに老いないために、何か趣味を持つことが良いと言われています。定年後も仕事をされている人もいます。生きがいを持つことは、仕事にせよ、趣味、レジャーにせよ、とても良いこと。何をするにも足腰をきたえるのには歩くことはとても良いことだと思います。一緒に歩いている仲間たちとはいつの間にか会話もはずみ、男女を問わず、良い仲間ができています。今、参加されている人は40歳~70歳代が中心で男女比は概ね4対6で、女性が多いと思います。毎回、180人~200人くらいの人が参加しています。
現在、岡山市民ハイキングの会では、JRの駅を発着として、約10kmのコースを歩きます。森林浴になるようなところや、地元の歴史的な場所など、歩きやすい場所を探して行動しています。途中で、昼食をはさみながら、無理のないペースで歩いていきますので、ハイキングが初めての人でも、運動が苦手だなと感じている人でも運動のきっかけづくりとして気軽に参加して頂けます。過去には、小さなお子さんが参加し、途中から歩けなくなり、リーダーたちでおんぶしたこともありましたが、良い思い出です。
昼食時には、参加者相互でおやつをシェアしながら食べることもあり、歩いた以上にカロリーを取ってしまうこともありますが、食事をとりながらのコミュニケーションは、私の楽しみの一つとなっています。
また、参加者から、「岡山市民ハイキングの会に参加するようになってから、ハイキングが無い日にも会の参加者で集まって歩いてるよ」とのお声を頂いたこともあり、リーダーとしては、この会をきっかけとして、繋がりを持っていただけたことに喜びを感じています。
年間10回完歩された方には、翌年度の4月に表彰式を行い、完歩証と記念品を渡しています。これが励みなっているという声も頂いています。岡山市民ハイキングの会は、事前申込不要!参加費無料!で当日集合場所に来て頂ければ、参加できます。
この記事を読んでいる皆さんも私たちと一緒にぜひハイキングに参加して、一緒に楽しみましょう!
私たちリーダーは全員ボランティアで行動しております。
前任の湯浅文俉郎氏の後、リーダー数人の中から私が代表として活動しています。素人の集まりですが、リーダー全員、力を合わせて行動しています。
リーダーとして30年、岡山文化観光検定1級に合格。
左から西村裕、長谷川大治、小野穎二、長谷川武久(執筆者)