セトウチサンショウウオは、全長10 センチメートル前後の両生類です。主に農耕地や水辺周辺の雑木林に生息しており、環境省のレッドリストでは、絶滅危惧2類に分類されています。以前はカスミサンショウウオと呼ばれていましたが、令和元年に形態や遺伝子解析などに基づき、岡山県に分布するものはセトウチサンショウウオに分類されました。イトミミズや小昆虫を餌としています。
山南公民館では、町内会長や市民団体代表ら21 名で構成されている「山南ホタルの里協議会」の会員とともにセトウチサンショウウオに関する啓発活動や清掃活動、観察などを主催事業として行っています。令和5年5月に幼生の観察、11 月に生息地周辺の草刈りと溝掃除を行い、令和6年2月には成体と卵の観察会を予定しています。
義務教育学校「山南学園」の生徒や先生方も総合的学習の一環として、観察や清掃活動に地域の皆さんとともに、参加しています。
特に清掃活動では、木の枝や枯れ葉の除去、溝の土あげなど、生徒の皆さんの活躍で作業がてきぱきとすすみました。
近年、産卵場所となる浅い水辺がなくなり、生息場所が激減しています。今後も「山南ホタルの里協議会」と協力しながら、個体数が増えることをめざして活動を続けていきます。
清掃活動の様子