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吉田初三郎(1884-1955)は大正から昭和にかけて活躍した鳥瞰図絵師で、全国の観光名所や都市を独特のパノラマ技法を駆使して魅力的に描き、一世を風靡しました。 |
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京都市に生まれた初三郎は、はじめ友禅図案工房に入りましたが、のちに洋画家を志し、25歳のとき洋画の大家・鹿子木孟郎に入門。そして「大画家が広告も描くフランスのように、民衆のための芸術を仕事としてはどうか」という師のすすめもあり商業画家に転じました。 |
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大正末期から昭和にかけて、鉄道と航路の発達とともに全国に観光ブームが生まれました。初三郎は旅行の夢をかき立てるような鳥瞰図を多数描き、このブームを引っ張りました。 |
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観光博覧会パンフレット(表紙) |
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「岡山市街鳥瞰図」は、昭和7年(1932)、岡山市で開催された観光博覧会のために制作されました。この図に名所・名物や方言、ご当地ソングなどの情報を加えたパンフレットが作られました。この中で初三郎は、師である鹿子木孟郎の故郷・岡山市を描けることが嬉しい、と書き残しています。
岡山市が所蔵する「岡山市街鳥瞰図」原画を、拡大可能な画像でご覧ください。 |
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「岡山市街鳥瞰図」実物は、岡山シティミュージアム(岡山市北区駅元町15−1)に展示されています。【展示替のため、ご覧いただけないことがあります。】
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