梅雨時の緑濃い山道で出会うこの花には、ハッとする美しさがある。 幕末、シーボルトによって西洋に紹介され、彼の愛人オタキの名をとってオタキソウと名づけられた、日本の名花である。 その後西洋で品種改良がすすみ、いま私たちが目にする大型の花に変化しているが、美しさでは、素朴な原種の方も決して劣るものではない。