イラン、中央アジア原産の落葉高木の果樹で、樹高は3〜8mになり枝にとげはなく葉質はやや厚く全縁で深緑色を呈し、葉裏は灰白色の綿毛で覆われる。
5月頃に短い枝の先端に白色または淡紅色の5弁花を咲かせ、果実は10月頃の成熟期まで毛を有し、形状は西洋梨形あるいはリンゴ形で頂部のヘソに萼片を残し芳香を放つ。
耐寒性はあるが成長がやや遅く、病虫害はイラガやカミキリムシの幼虫の食害、また赤星病の発生もみられ対策として寄生宿であるイブキ類との混植は避ける。
ヨーロッパでは紀元前から栽培されていたが日本には1634年に渡来し、長野県諏訪地方の特産品となっており、果樹園や庭園、公園など植裁され、果実は生食、果実酒、砂糖漬け、漢方などに利用される。
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