グリーンカンパニー企業と取り組みのご紹介　Vol.17　株式会社三幸工務店

当社は、1980年創業の地域ゼネコンです。土木工事からスタートし「胸を張って後世に残る事業を完遂する」の経営理念の下、公共事業を主体に道路、橋梁、河川、港湾、整地などさまざまな工事を手掛けており、国土交通省からの表彰実績が多数あります。2010年頃からは、建築工事に参入し、マンションをはじめ、オフィス、商業施設、物流倉庫、病院、警察署、消防署など官民問わず幅広い物件を施工しています。建設に携わった北長瀬未来ふれあい総合公園内の管理棟「みはらしプラザ」は、2023年度岡山市景観まちづくり賞を受賞し、評価されたことをうれしく思っています。

また、海外事業ではタイとラオスに現地法人を設立し、日本で培った技術やノウハウを生かして現地での建築工事やインフラ整備事業に取り組んでいます。2020年には、ラオスでの事業において日本と関係国双方の経済、社会発展に寄与していることが評価され、経済産業省中小企業庁より「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選出され、経済産業大臣より表彰をいただきました。

公共工事のウェートが高いこともあり、地域に還元できる貢献活動に注力しており、その一環として地球温暖化対策に着目し、国際規格ISO14001に基づいて取り組むグリーンカンパニーの「ISO14001部門」に登録しました。

本社の屋上に太陽光パネルを設置し、毎月2000kwh程度の発電を行い、事務所内の消費電力のおよそ50％を賄っています。また、LED照明への切り替えを徐々に進めており、省電力化に取り組んで行く方針です。社用車には、ハイブリッド車を導入しておりCO2削減に貢献しています。

そのほか、5年ほど前から岡山連携中枢都市圏で実施している「一斉ライトダウンキャンペーン」にも協力し、社屋の看板を消灯するなど、社員だけでなく地域にも省エネ意識を高められるよう取り組んでいます。

道路、河川、海岸、公園の一定区間のごみ拾いや除草などを定期的に行う「おかやまアダプト」に参加して本社周辺や笹ヶ瀬川の清掃活動を行っているほか、児島湖流域清掃活動にも家族も含めて毎年参加しています。参加人数は20から30人と多くはないですが、意識をもって継続していきます。

また、岡山県や岡山市などが導入している電子納品にも体制を整えて対応しています。土木・建築の現場社員にタブレット端末を支給し、出来形管理や設計図面を見えるようにするなどペーパーレス化につながっています。ペーパーレスではほかに、取引先からの請求書もクラウドシステムを導入し電子化を進めているほか、3年前から社内の稟議書なども電子決裁の方式に変更しました。

さまざまな取り組みを通じて、社員の環境問題への意識も高まり「そろそろごみ拾いの時期だね」など積極的な声も聞こえるようになりました。環境活動はすぐに結果が出るものではなく、グリーンカンパニー活動やライトダウンキャンペーンなどを長年続けていくことが重要と考えています。

環境活動への取り組みが、社内のデジタル化の推進となり、業務効率化や紙代の削減にもつながり経営面でのメリットも感じています。社会全体がかつてないスピードで変化する中、次世代を担う人材育成に力を注ぐことで変革の時代に対応していくとともに、建設業の使命である「安心・安全で豊かな街づくり」に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて挑戦していきます。