日本人の食卓になくてはならない存在のコメ。縄文時代から現在まで、日本の風土や文化とともに育まれてきました。今回のESDカフェは、エコウェーブおかやま※の成田美和子さんが、「おかやまコメ読本」をもとに、身近なコメからESDについてまで、幅広くご紹介します!
※エコウェーブおかやま:環境にやさしい生活や行動をする人が増えて欲しいという思いから1999年に発足。書籍の出版からイベントの開催まで幅広く活動しています。「おかやまコメ読本」については、Facebookページ別ウィンドウで開くをご覧ください。
「おかやまコメ読本」とは、2013年(平成25年)9月にエコウェーブおかやまによって出版されました。コメの炊き方から品種、農家の紹介まで、とことんコメに向き合って集められた情報がつまっています。またお店の情報など、県内外の人でも岡山のオーガニックに関する情報を、一気に知ることができる手引き書としても大活躍します。
まずは参加者でコメの好きな食べ方について話し合いました。おかずと一緒に食べたり、お茶漬けにしたり…食べ方だけでも話はどんどん広がっていきます。ESDカフェが始まる時間は午後6時30分。思わずおなかがぐーっとなりそうになる方もいらっしゃいました。
そして成田さんは、元気な声でコメについて紹介され、さらに岡山のコメつくりについても話を広げていきました。岡山は有機栽培に取り組んでいる農家がたくさんあり、小学校と連携して農業についての教育に取り組む地域もあるのだそうです。また朝日やアケボノ※など、岡山でしかつくられていない品種にも注目です。しかし、日本全体での消費量は、50年前から約半分にまで減っているなど悲しい事実もたくさんあります。このように身近なコメだけでも、知らないことがたくさんあることにおどろかされました。
さらに世界中の飢餓や食料不足などの問題とつなげ、成田さんは次のようにお話されました。「食は暮らしの身近な存在だからこそ、きちんと向き合って考え、小さな行動から変えることが大切です。そうした行動が、世界にある問題を解決することにつながっていくんですよ!さらに岡山で地球にやさしいエコな行動をする人が増えることで、岡山はESDを実践する地域になっていくのではないでしょうか。」
※朝日:かつては、西日本でおいしいコメの代表格として挙げられていた品種。コシヒカリなど有名な品種のルーツとなった岡山を代表するコメです。
アケボノ:現在岡山で一番つくられている品種。育てやすく収穫量が安定していることが特徴。
ふと気づくと、会場はおいしい匂いに包まれてきました。今回のESDカフェでは、土鍋で炊いたコメが用意されていたのです。ふたを開けた瞬間立ち上る湯気に、参加者の顔がほころびました。「ふっくらもちもち!」「炊飯器とはちがうやさしい食感!」など、笑顔で感想を話し合っていました。
そして参加者から、食べものを残さないなど身近な生活の中からできることや、子どもに農業体験をさせてみたいなど、今後取り組みたい行動について、たくさんの意見が生まれました。身近なことでも、きちんと考え行動していく。ESDカフェはその大切さについて、学ぶきっかけへとつながっていきます。
初めてESDカフェに参加された方へお話をきいてみると、「『働き百科だっぴ50×50※』に参加した時に、ESDカフェについて教えてもらい参加しました。食の話が、世界で起こっている食料不足などの問題と結びつくことにおどろきました!」とのことです。ESDカフェに参加することで、身近な生活の中にあるESDについて、知ったり気づいたりするきっかけにつながっていくようです。みなさんもESDカフェに参加して、学びを広げてみませんか?
次回のESDカフェは、2014年2月20日(木曜)午後6時30分より環境学習センター「アスエコ」にて開催します。ぜひお越しください!
※働き百科だっぴ50×50:2014年1月11日(土曜)に開催されたイベント。NPO法人だっぴの活動内容についてはNPO法人だっぴのページ別ウィンドウで開くをご覧ください。
岡山市ESD世界会議推進局 小西・友延
電話:086-803-1354
電子メールアドレス:miki_konishi@city.okayama.lg.jp