「タネピリカ」とは、岡山市北区建部町に新しく移り住んだ人と、この里を守りたいと願う地元の人との交流を目的として発行しています。建部町公民館が主催で地域の方と一緒に取り組んでおり、建部の伝えたい文化や歴史、人とのふれあいについて発信しています。さらに「多様な価値観や持続可能なまちづくりについて考えよう!」という視点も盛りこみながら、作成しています。
新聞「タネピリカ」
現在「タネピリカ」の代表である雨宮宏美が、近所のコミュニティハウスで、楽しくにぎやかに活動をしているおばあちゃんたちの姿を見て、「こんなふうに歳を重ねても笑いあえる仲間が、私にも、ここ建部でほしいな。」と思っていました。そんな時に東日本大震災が起きました。
生活の中に多くの不安がうまれ、自分だけがそうなのか、他の人はどうなのか、誰かとつながりたい、そんな思いを建部町公民館の職員に話しました。そこで、「自分たちが考えていることを地域に発信し、仲間をつくろう!」と2人は考え、同じ思いや夢を持つ仲間を集め、タネピリカを立ち上げました。そして、2012年(平成24年)の冬にタネピリカ第1号を発刊しました。タネピリカとは、アイヌ語で「今が美しい=これで良い」という意味があります。
現在の新聞「タネピリカ」は、建部町の昔の様子や移住してきた人の話、さらには長く建部町で暮らしてきた方の人生の話、福島県の今を伝える記事など内容は盛りだくさんになっています!全12ページで、建部町公民館や建部町図書館、お店、JR建部駅、JR福渡駅などで配布しています。建部町公民館のウェブサイトにも掲載していますので、ぜひご覧ください!
タネピリカのメンバーは現在14名程です。自然農※を営んでいる人、天然酵母のパン屋をしている人、アクセサリー作家、画家、お菓子を作っている人、訪問美容師、被災者の支援をしている人、子育て中のお母さんなど様々なメンバーがいます。
その中で、みんなに共通していることは、建部町の自然に惚れこんでいること、自然豊かなところで子どもを育てていること、それぞれの生活スタイルを大切に丁寧に暮らしていること。そんな仲間と作成している新聞です。
※自然農:主に不耕起、無肥料、無農薬で行う農業
今年、新聞の打ち合わせに集まったメンバー
他にもタネピリカでは、地域のお祭り※1などで地元の食材を使った手作りの饅頭やコロッケを提供したり、フラダンスチームをつくって地域の方と一緒に踊ったりなど、様々な活動に取り組んでいます。2013年(平成25年)には、おじいちゃんおばあちゃんから聞いた建部町についての話をまとめた冊子「たけべのお話」を作成しました。また、おかやまエコマインドネットワークと小水力発電※2のツアーを開催したりしました。
これからも、地元に根ざした活動を大切にしながら、社会を意識した新聞づくりをしていきたいと思っています。
冊子「たけべのお話」
地元の祭りにフラダンスで出演
※1建部町では毎年秋に「ふくわたり・ふれあい・ふくし祭り」などのお祭りが行われています。
※2小水力発電:水路などに設置された小規模な施設で行う水力発電
建部に越して来て6年目になりました。
自然の中で子育てを楽しんでいます。子どものふるさとになるこの地域をこれからも楽しく知っていきたいです。歳を重ねても笑いあえる仲間を募集中です!