「釣りと温泉と桜の町」で知られる岡山市北区建部町の北部にあり、旭川の中流に位置している岡山市立福渡小学校では、全校児童57人※が学んでいます。
平成24年(2012年)にユネスコスクールに認定されました。
旭川や多くの山々に囲まれた本校では、豊かな自然を生かしたESD活動が行われています。
※平成29年1月11日現在
福渡小学校の児童たちは、1年生から2年生の間は川の生き物調べをしたり、4年生では浄水場見学に行ったりと、水について学ぶ機会を持っています。
釣りを体験しました
釣れた魚を焼いて試食
児童たちは、水について調べていくうちに、自分たちが日ごろから見ている旭川は中流だけれど、上流の旭川はどうなっているのか、水質は同じなのか、どんな生き物が生息しているのかなど、上流の様子に興味を持ちました。
そこで、岡山県北の蒜山に位置し、旭川の源流に近い場所にある真庭市立中和小学校と「旭川がつなぐ絆」という学習を平成26年から始めました。平成27年6月には中和小学校の児童が福渡小学校を訪問し、一緒にカヌー体験をしました。
流れの速い上流地域に位置する中和小学校の児童は、おだやかな中流地域だからできる初めてのカヌー体験をとても楽しんでいたようです。カヌー体験
交流会の様子
また、2校とも「旭川の水質調査」と「生息する生き物」という同じテーマを設定して学習し、中和小は上流、福渡小は中流についてそれぞれが調べたことを報告し合いました。
水質調査については、2校とも同じ調査キットを使用したことで、子どもたちも上流と下流の水質の違いが分かりやすかったようです。今回は、1年前にカヌー体験をした福渡小学校の6年生と、中和小学校の6年生がインターネットを使って交流をしている様子を取材しました。
「お久しぶりです!」と元気な挨拶から始まり、改めて自己紹介をし、今頑張っていることや、夢中になっていることを伝え合いました。そして、去年の交流会のことについて、写真を見せたり、クイズを出しました。
中でも、福渡小学校のゆるキャラである、ふくまるの名前を覚えていてくれたことをとても喜んでいました。ふくまるのイラストを持って説明
今日の交流会のために準備した資料
児童たちは今回の交流を通して、中学校に行っても他校と交流がしたいという気持ちが強くなったそうです。
また、旭川をきれいなままで維持していきたいと、自分の地域のことを改めて見つめなおし、この先も自分たちにできることを行っていきたいと話しています。福渡という小さな地域の中で育っているからこそ、児童たちにはしっかりと広い視野を持ってもらいたいと考えています。
この交流では、他の学校の児童たちと話をすることで、自分たちの地域以外の様子を知ることができ、また、自分の地域の良さを再発見することができます。
児童たちが地域のことを深く考えるようになり、大人になった時に地域を元気にしてくれるような人材になってほしいと願っています。
他校との交流が児童たちに良い刺激を与えているんだね!