私たち藤クリーン株式会社は、建築系産業廃棄物を分別し再生品に作り変えることでリサイクル率100%を目指しており、そのためのリサイクル技術の更なる研究・開発に力を入れております。この活動を支えているのは、私たちの仕事が循環型社会に必要であり、大事な役割を担っているとの強い思いです。
持続可能な社会の実現のために、私たちの活動を広く知っていただき、地域の皆様と一緒に未来について考えていきたいと思います。
また私たちは、以前から取り組んでいたESD活動の目標と目的を、より具体的かつ明確にするために、SDGsの考えを導入しています。それでは、SDGsに基づいた具体的な取り組みについて紹介します。
ビオガーデンでは、産業廃棄物のリサイクル品を可能な限り利用しています。具体的には、再生処理土と古畳の粉砕処理品を植栽の土壌に、再生砂を池底の定着土壌に、また再生砕石と廃木材のチップを遊歩道の路面材に利用しております。そしてリサイクルセンター内で使用された水を、ビオガーデン内の池と小川で循環することで、植物と微生物により自然浄化させるしくみも取り入れております。
ここには在来種を中心に約200種の植物が植栽されており、水辺には児島湖に生息する淡水魚や水生植物も見られます。ここで地域の生態系を知り、生物多様性と地域環境の保全について考えていきたいと思います。
名前はコンケンガーデン
いつでも見学できる
一般ごみはご存知の方が多いのですが、意外と知られていない産業廃棄物について、現場を見ることで理解を深めてもらいたいとの思いから、小学生の社会科見学だけでなく、中高生、大学生または一般の方々まで、処理場内を見学していただいております。
産業廃棄物処理場の航空写真
そこでは、恐竜の絵が描かれた重機が躍動する各プラントを間近で見ることができ、再生品にも触ってもらえます。そして、現場スタッフが自身の体験を踏まえた生の声で説明をしております。見学終了後、互いの意見を出し合い、話し合う場としての「学びの部屋」も併設しており、リサイクルセンター全体が環境学習の場として利用していただけることを願っております。
恐竜重機はかわいいものから、
かっこいいものまで
また一方で、見学にお越しいただけない方々のために、学校や様々な団体へ出向く、出前授業も始めました。この出前授業では、現場で働いているスタッフが写真やパネルを使って説明をし、再生品の現物に触ることもできます。臨場感のある授業に、子どもたちは歓声をあげ、楽しく学べる時間となっています。授業後のアンケートからは、「楽しかった」だけでなく、新たな気付きやアイデアなど、子どもたちが未来の社会について真剣に考えた声がたくさん届いております。
ぼくの名前はコン犬といいます。みんなからはコン太と呼ばれているよ。2009年9月に岡山市南区藤田で生まれ、今は岡山市南区浦安本町に住んでいます。僕の仕事は、明るい住みよい地域づくりを見守ること。ESDやSDGsはちょっと難しいけれど、とっても大事なことだから、みんなと一緒に勉強していきたいです。
循環型社会という言葉は既に定着してきていると思います。しかし、この「循環」を進めていくためには、一般市民がゴミの分別やリサイクルだけでは、素材は新たな姿には変わりません。藤クリーンさんのような企業が、産業廃棄物やゴミを新しい価値へと変身させていることに改めて気づかせてくださいました。