「小さなメダカや自然体験を通して、子どもから大人まで、生命の大切さをもっと伝えていきたい」という願いを込めて「めだかの学校」は設立されました。岡山市北区の最北部、建部地域に位置し、豊かな自然に囲まれた自然体験学習施設です。
館内は、「春の小川」、「旭川ミニ淡水魚水族館」、「おもちゃの宿」の3つのエリアから構成されています。
総合案内所と旭川ミニ淡水魚水族館
おもちゃの宿
1988年(昭和63年)、めだかの学校開館と同時に始めた「春の小川復活作戦」によってよみがえらせた日本の原風景です。流れには、メダカやカエル、アメンボなどが元気に暮らしています。春の小川を観察することで小さな生き物や自然にふれ合うことができ、自然の大切さ、生命の尊さを考えるひとときを過ごしていただけます。
全国的にも淡水魚の種類が豊富な旭川に生息する、さまざまな淡水魚(オヤニラミ・ナマズ・フナなど)約30種類を展示しています。環境の変化と外来生物による影響で、貴重な在来種(メダカ・アユモドキなど)の生息が危ぶまれており、自然環境の問題について学ぶこともできます。
日本各地の手作り人形や面、凧など、素朴な味わいの郷土玩具を展示しています。どれも自然素材の玩具で各地域の伝統文化や環境を反映していて、昔なつかしい故郷のにおいのする展示館です。
めだかの学校では、地域の豊かな自然を活用して年間を通して各種イベント、水辺教室、環境教室、出前講座等を実施しています。主な内容は次の通りです。
水辺教室
水生昆虫の観察
里山体験
水族館見学
この他、小学校・中学校等の理科学習・総合学習・環境学習等、団体での見学や館内学習、近くの川に出かけての水辺教室も実施しています。また、協力事業として、地域で開催されている「里山まつり」、竹枝小学校前で実施されている「旭川かいぼり調査」にも参加協力し、地域との連携を深めています。
「めだかの学校の行事は環境学習」という合言葉のもとに、自然体験を中心とした各種環境学習を進めています。自然とのふれ合いや体験から、さまざまな気づきが生まれ、ESDの学びが深まっていくと考えています。
豊かな地域の自然の中での学びから、生物多様性に気づき、生態系のしくみなどが見えてくると思います。自然の中での活動に参加体験することで、おのずとSDGsに近づいているのではないでしょうか。「めだかの学校」は小さな施設ですが、地域の特色を生かして子どもから大人まで環境学習を中心に学びの機会を提供できる施設であると思っています。
多くの水生生物や淡水魚を見学できるなど岡山市内の特色ある貴重な施設として、また、地域の自然環境を体験的に学べる特色ある施設として、今後に向けて発展できますよう、地域・市民の皆様に育てていただきたいと願っています。小・中学校等の減免制度があります。
2019年12月時点の情報です。詳しくは施設にお問い合わせください。岡山市内の中学校理科教師として、生徒たちと河川の生物調査や水質調査をしてきました。現在、岡山市環境学習センター「めだかの学校」に勤務をして3年目となります。館内展示や行事・水辺教室等を通して、地域・市民の方々とともに自然を大切にする活動を進めていきたいと思っています。
春の小川に子供の頃を思い出しました。岡山県は河川も多く、淡水魚の展示は興味・感心が高まります。春の小川、おもちゃの宿などESD・SDGsの活動のいろんな取り組みがされていて感心しました。