7月15日(木曜日)に、オンラインで今年度第4回目のESDカフェを開催しました。
今回は「障がいがテーマの朗読劇 高校生×声優の1年半の軌跡~全ての人が前向きになれる地域づくり~」をテーマに、NPO法人チーム響き 阿部磨呂さんにお話しいただきました。
阿部さんは、生まれつきの弱視と肝臓の病気を患い、小さい頃は入退院を繰り返していました。様々な障がいや病気を抱える人々と出会い、2014年に「すべての人が前向きになれる地域づくり」を目標に「チーム響き」を設立。参加者・スタッフの「好きなこと」「やってみたいこと」を中心に、障がい者と健常者の交流イベント、悩み相談、中高生の夢を応援する活動等をされています。
2020年8月、高校生とプロの声優による、障がいをテーマにした朗読劇が行われました。
きっかけは、全盲の方からの「声優に会ってみたいが、岡山ではイベントがないし県外へ行くのは難しい」という話と、家から出ることができなかった中学生が「好きなアニメのために、電車に乗ってアニメ専門店へ行くことができた」ことです。
好きなことであれば何かを始めるときのハードルが下がること、壁にぶつかっても乗り越えられることを感じ、朗読劇の企画が生まれました。
プロの声優を通して多くの方に福祉に興味・関心を持ってもらいたいと考え、障がいがテーマのオリジナル脚本を作りました。また、高校生に対しては、プロの凄さを感じて世界が広がる体験をしてほしい、将来の選択肢の一つとして捉えてほしい、青春の思い出を作ってもらいたい、との思いがありました。
コロナ禍で当初の予定が延期になってしまいましたが、演者の交代や脚本の変更といった困難を乗り越え、無事に開催することができたそうです。
朗読劇は、病気をテーマに、今年も開催される予定です。
阿部さんから参加者に「自分の好きなことで、誰かを支えることはできないか」という問いかけがあり、参加者からは「走ることが好きだからマラソンの伴走ができるのではないか」「趣味のスポーツを通じて成功体験を積ませたり、コミュニケーション力を伝えたりしたい」「自身の活動にも、アニメ好きのコミュニティが活かせるかもしれない」などのアイディアが出ました。
阿部さんは、「好きなことをきっかけにすれば、障がい者・福祉だと構えることなく、楽しく無理なく活動が続けられる」と話されていました。
岡山ESD推進協議会(岡山市市民協働局市民協働部SDGs・ESD推進課内)
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