藤花会は、「地域の中で共に生きる」を基本理念に掲げ、瀬戸内市邑久町、岡山市東区西大寺で特別養護老人ホームなどを運営している社会福祉法人です。「藤花会のSDGs」を掲げ、特に中高生への福祉教育に尽力しています。おかやまSDGsアワード2021では、同会が行う「中高生への福祉教育~おかやま未来プロジェクト~」が「特に優良な取組」に選ばれました。
理学療法士の安井さんは、主にショートステイ利用者へのリハビリをしています。
100種類以上あるレクリエーションの中に、世代間交流、SDGsや環境教育、平和教育など社会貢献につながる活動を取り入れています。
その中から、世代間交流を中心にお話をしていただきました。
コロナ禍前、安井さんが中学生25人に高齢者施設のイメージを尋ねたところ、「元気がない」「職員が忙しそう」などといった意見の他に「どんなところか分からない」という声が多く聞かれました。そこで、まずは施設について知ってもらうことが大切だと考え、交流に力を入れました。
コロナ禍で、高齢者は施設外の人とのつながりが希薄になり、中高生も学校以外で大人と接する機会が減ってしまいました。現在は、直接の交流は難しくても、交流を途絶えさせないようにオンラインで交流を続けています。
交流を通して、子どもたちも「施設は意外と楽しそう」「自分たちの発表を見てもらえてよかった」と感じていて、交流後は「介護のイメージがよくなった」という声が増えたそうです。高齢者、子どもたち、職員それぞれにとって意義のあるものになっています。
家族の介護や看護をするために仕事を辞めなければならない介護離職者は、年間に10万人以上(2019年厚生労働省)いるそうです。藤花会では、介護離職を減らすためには福祉施設を機能させることが重要で、それには介護人材を確保する必要があり、そのために中高生への福祉教育が必要不可欠だと考えています。介護離職を減らすことができれば、SDGsの目標「8.働きがいも経済成長も」「11.住み続けられるまちづくりを」につながります。
続けて、杉山さんを中心に福祉業界を取り巻く状況について話し合いました。
中高生への福祉教育を通して介護職に就きたい人を増やすことが介護離職を減らす、そしてそれが持続可能な社会へつながっていくとのお話が印象的でした。
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