The World Kitchen実行委員会は、岡山大学グローバルディスカバリープログラムの有志の学生で構成され、岡山のまちの中で「*The World Kitchen」という多文化交流フードイベントを企画・運営する団体です。
*ザ・ワールド・キッチン
岡山大学グローバルディスカバリープログラムは、約26か国から集まった海外生と日本各地から集まった国内生が英語を共通言語に学び合う、多様性に溢れたグローバルな学部です。
私たちはそんな環境の中で日々、様々なバックグラウンドを持った仲間から新たな考えや視点を吸収しています。
一方で、地域に目を向けてみると、年々在留外国人の数は増加していますが、実際に地域住民と彼らが交流する機会は少ないように思います。“知らない”が故に、両者の間で軋轢や偏見が生まれることは、非常に残念なことです。日本語学校に通う学生からは「日本人の友達が欲しいけれど、関わる機会がない」などといった声を聞きます。そんな中で、多様性の溢れる環境で学んでいる自分たちだからこそ、地域の中でも多文化交流のきっかけをつくれるのではないかと思い、2022年7月に団体を立ち上げ、多文化交流フードイベント「The World Kitchen」を開催しています。
“食”という世界共通のものをきっかけにすることで、交流の敷居を下げ、どんな人にも気軽に多文化に触れて欲しいという思いがあります。
これまで、石山公園や下石井公園などの公園や旭川河川敷で開催し、約700人/日の方にお越しいただきました。イベントでは、岡山県内で世界各国の料理を提供している飲食店や団体約15店舗に出店していただきます。また、食だけではなく、文化の側面からもより交流のきっかけをつくりたいと思い、留学生や参加者同士が英語で交流するワークショップ、世界各国の歌やダンスを披露するパフォーマンスステージも企画しています。
また、イベントの中だけではなく、継続的な交流から日常の中でコミュニティの垣根を超えた交流が生まれることを目的として、「Mini The World Kitchen(ミニ・ザ・ワールド・キッチン)」という企画も開催しています。これは、一か国をピックアップし、その国のゲストと共に料理を作りながら交流するイベントです。これまでウクライナ支援を行っているNPOの方や、ペルーから来た岡山大学の留学生をゲストとしてお呼びしました。
私たちの活動はあくまでも“入口”であり、「The World Kitchen」での出会いや交流が、自発的に生まれたり他団体の活動への参加に繋がったりすることこそが、本当に目指すべき姿だと思っています。だからこそ、そのきっかけの種をまき続け、いかにそれが地域や日常に根付く仕掛けをつくれるかということを常に問いながら、イベント開催にとどまらず活動を広げていく予定です。
多文化共生やまちづくりは地域に暮らすどんな人にも関係のあるトピックだからこそ、私たちが旗振り役となり、まちに関わるあらゆるセクターの方とパートナーシップを構築しながら、どんなバックグラウンドを持った人でも住みやすいまちづくりを進めていきます。
次回は11月9日(土曜日)・10日(日曜日)に石山公園にて「The World Kitchen2024 in Autumn(ザ・ワールド・キッチン2024・イン・オータム)」を開催しますので、ぜひお越しください!岡山大学グローバルディスカバリープログラム2回生(休学中)
愛媛県の離島 中島の出身で、幼い頃から家に農業研修生がホームステイをしていたことをきっかけに日本における外国人労働者の課題に関心を持ち、将来的に自分の島で外国人人材×地域活性化の事業を立ち上げたいと思うようになる。大学1回生の夏にThe World Kitchen実行委員会を立ち上げ、現在も代表を務めつつ、鹿児島県甑島に拠点を置く会社で長期インターンシップ中。子どもが通っている保育園にベトナムから来られたご家族がいます。保育園の玄関で、靴を前向きで脱ぎ、それからくるっと向きを変え、しゃがんで靴を揃えていました。日本の文化を大切にしてくださっているのかなと感動しました。多文化共生。「どちらに合わせなくてはいけない」ではなくてお互いの素敵なところを発見する素敵なあり方ですね。The World Kitchen実行委員会さんのイベントをきっかけとして、多様性の輪が岡山を中心にどんどん広がっていくといいですね!