岡山市では経済・社会・環境の調和した持続可能な社会を目指すSDGsの取組を行う事業者を「岡山市SDGs推進パートナーズ」として登録しています。
今回は登録事業者の株式会社ミムラを訪問し、営業部統括マネージャーの渡邉啓太さんと総務部室長の森脇健吾さんにSDGsに関する取組についてお話を伺いました。
ミムラは、古紙回収・機密情報の処理を取り扱う総合リサイクル・ソリューションカンパニーとして、「古紙リサイクル」を通じた循環型社会の実現を目指しています。
よく知られているのは古紙やアルミ缶などを回収してリサイクルする「古紙広場」です。黄色い看板の回収店舗を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。この他に、機密書類抹消施設のGeo-Xの運営なども行っています。
岡山県内を中心に約50店舗を構える古紙広場は、24時間365日コンビニ感覚でいつでも古紙などの持ち込みができる施設です。およそ2施設分の新聞を工場でプレスすると、約1トンのベール(写真のような四角い塊)になります。ベールを製紙会社に納品して、その後様々な紙製品として販売されるようになります。
無人の集積所だからこそ「ごみがごみを呼ぶ」という行動心理にならないよう、不法投棄の対策としてコンテナの回収時に清掃を徹底しています。いつもきれいな状況を保つことで、汚すのに抵抗のあるきれいな場所だと認識してもらって、誰もが快適に利用できるようにしています。
また、機密書類抹消施設のGeo-Xでは、2軸の大型シュレッダーを用いて機密情報を見えない状況に処理しています。この処理を行うことで、紙資源の再利用につながります。
リサイクル事業は元々SDGsに関係する業種なので、同業者の中ではSDGsを打ち出すことに否定的な意見もありました。しかし、ミムラではむしろ追い風として活用しようと決めて、5人の社員で構成するSDGs委員会を立ち上げました。「会社満足=利益の追求」、「顧客満足」、「従業員満足」、「地域貢献」等を軸に様々なプログラムを考え、実行しています。
委員会が立ち上がってすぐに、「こしひろば」の頭文字に合わせて「“こ”古紙広場でいつでもリサイクル」、「“し”信頼と実績で確実に情報抹消」、「“ひ”広い視野で多角的な支援」、「“ろ”ローカルからグローバルまで」、「“ば”バイタリティ溢れる試みを」というSDGs宣言を作成しています。
SDGsに関する活動として、リサイクルの大切さや古紙広場について子どもたちに教える「リサ育る」や、安心して働ける職場づくりの一環として従業員や地域住民用の防災備蓄、男性の育児休暇取得の促進にも力を入れています。
育児休暇の取得にあたっては、休暇中に自分が担当していた仕事をすることになる同じ部署の社員に対する申し訳なさの払拭が課題でした。そこで、育休援助手当を考案し、育児休暇を取得する社員と同じ部署の社員へ特別手当を出すようにしました。社員から「育児休暇取得の抵抗感が減った」、「元々頑張るつもりだったが手当をもらえてうれしい」などの声が聞かれ、育児休暇取得率だけでなく、従業員エンゲージメントの向上にもつながっています。
岡山市SDGs推進パートナーズに登録してからは、ロゴマークを名刺に取り入れたり、シールにして作業員のヘルメットに貼るなど様々な場所で活用しています。ロゴマークを見た同業者やお客さんからは「SDGsマークが桃になっていてかわいい」といった好意的な声をいただいています。SDGsのような先進的な取組を推進している企業というイメージが波及して、他社と協働して先進的な企画などに取り組む一つのきっかけになればと思っています。
リサイクル原料は天然素材と比べて製品を安価に再生産できるので、「リサイクルによって生産された商品を買って、それをまたリサイクルする」という循環をつくりだすことは、経済的にも地球環境的にも「善循環」となります。
人口減少によって地域や自治体でリサイクル資源を回収する機会は減ってきており、資源として再利用できるものもごみとして捨てられてしまっています。
本来ごみとして捨てられるものを資源として回収する工夫のひとつとして、古紙広場のアプリを開発しました。これまでのカード形式では、500ポイントを超えると500ポイントと500円分のクオカードが自動的に交換される仕組みでした。アプリではデジタル会員証として使えるだけでなく、これまでにお持ち込みいただいた古紙の重量やポイントの履歴を見ることができ、ポイントに応じたランクアップなどゲーム性も交えながら楽しく利用できるようにしています。ごみをたくさん持ち込むということではなく、できるだけ多くのものをリサイクル資源として活用するために、ミムラでは古紙広場のような気軽に立ち寄れる資源の集積所を増やしていき、資源回収の担い手として社会貢献を続けていきます。
株式会社ミムラ
〒700-0942
岡山県岡山市南区豊成1-8-8
TEL:086-263-3231
株式会社ミムラ:https://www.mimura.co.jp/別ウィンドウで開く
古紙広場:https://koshihiroba.jp/別ウィンドウで開く