開催日:平成26年4月15日(火曜日)
開催場所:体験学習施設百花プラザ
テーマ:地域の振興について
市長が地域に出向いて、市民の皆様と対話する「市長と大盛トーク」。
第6回は西大寺・山南中学校区の皆さん16名が参加して、大森市長と意見交換しました。
今後も参加者を公募して、各地域で順次開催していきますので、皆様の応募をお待ちしています。

参加者の主な発言
- 岡山市は自転車先進都市をめざすということですが、坂も少ないので自転車に良い環境だと思います。モデルルートとして後楽園から西大寺までの自転車道を整備したらどうでしょうか。また、小学校の海の学校を犬島自然の家で行えばよいと思います。
- 私は昨夏、瀬戸内国際芸術祭で犬島に行きましたら、大勢の人でした。犬のモニュメントはなかなかユニークで感激しました。その製作者や「家プロジェクト」で家を改造された方もおられました。精錬所の跡も良くて、見てまわると一日がかりでした。
- 向州公園の桜がとてもきれいで、老若男女たくさんの人が花見を楽しんでいました。来年は近くの五福通りの皆さんと相談して、桜まつりを開催しようと考えています。地域の活性化にもなると思います。また昔から西大寺地域に伝わるわらべ歌や踊りを伝承していかなければならないと思い、いろいろと調べています。
- 西大寺観音院のそばの五福通りは映画「ALWAYS三丁目の夕日」や「魔女の宅急便」のロケ地になり、認知度も上がっています。 最近は学生さんが月1回朝市をやっています。また、脱出ゲームや謎ときゲームで、西大寺の歴史、文化をまじえた謎を作って、周辺を回遊しながら謎解きをするといったことを行っています。これから、どうやったら若い人たちが関わってくれるのか、何か仕組みがないのか思案しています。
- 「日本のエーゲ海」と呼ばれる牛窓(瀬戸内市)や犬島がありますが、瀬戸内市などと連携して観光振興を行ったり、倉敷市と連携して産業振興を行ったりということは岡山市として考えないのでしょうか。県と市が別々にやって、いろんな弊害がでたとか言われています。県や周辺の市との連携、ボランティアなどとの連携をうまくしていけば、もっとより住みやすいまちができるのではないでしょうか。
- 朝日学区には工業用地が三区画あるのですが、数年前電炉メーカーが出て行き、二区画はぺんぺん草がはえています。工場を誘致していただけたらと思います。それができなければ、山南学区はグラウンドゴルフが盛んなので、それができる施設を作って管理は地元に任せたらよいと思います。
- 市長には神崎の梅祭りに来ていただいてありがとうございます。私は梅祭りの実行委員長をやっていますが、来訪者から場所がわからないという苦情が多いのです。手製の看板をつけて誘導はしていますが、公的な看板がないのです。
- 新産業ゾーン構想で、豊地区に工業団地と東部クリーンセンターをつくりました。道路や歩道、水路も作ったのですが非常に使いにくいのです。自動車が通らない道路は草がはえ、使わない用水がいっぱいあります。いろいろと考えてつくられたのですけど、現実は異なっています。一方、ごみ焼却施設の余熱を利用した健康増進施設、健康プラザは非常に繁盛しておりまして、隣の瀬戸内市からも人が来られてたいへん好評です。
- 小学校の通学区域制度の弾力化で、今年は大宮小学校に入学者がいなかったのです。地域の核となる小学校がどうなっていくか心配です。太伯学区では市役所に頼らないようにがんばって、地域で何かやろうというときはNPOを立ち上げたりしています。地域の力というものを見直していきたい、そして、30%を超える高齢化率の山南中学校区が元気になればいいと思います。それは私たちが考えることであるし、市でも考えていただきたいのです。

市長の主な発言
- 通学区域制度の弾力化に関してはいろいろな考えをお持ちの方がいます。他の市で弾力化したのを戻しているようなところがないわけではないのです。ただ、子どもたちの意思、それは保護者の意思でもあるところですが、そこを考えると、子どもが通いたいというのであったら、近くだったらいいんじゃないかというような思いもあります。たぶんみんな意見が分かれると思います。なかなか、今の制度を変えるには余程の勇気がいりますよ。
- 連携というのは言うのは簡単です。要は具体的に何をするかです。たとえば、後楽園は県の管理で岡山城は市の管理です。開園時間も違っていて、イベントも別々にやっていました。ひとつの組織で両方みるようにしようということで、今、いくつかの施策をやっています。このまえ後楽園に行ってじっくり見てまわったら、後楽園から岡山城に行くのにどこにも案内が書かれていなかったのですね。要するに、今、協議会ができひとつの組織でみると言っても、具体的にどうやっていくのかということを県と市が決めていかなければならないのです。これが本当の意味での連携だろうと思います。また、周辺市の市長とは朝飯会をやっています。それらの市とどのような組み方ができるのかということを考えるなかで、連携するとかという格好いいことではなくて、具体的に何がやっていけるか整理していきたいと思います。やみくもにやってもだめなんで、狙いを定めて、ずっと続けられるようにやっていきたいと思います。
- 私は40年ぶりに岡山に帰ってきまして、西大寺観音院の参道と岡山の千日前はずいぶん変わったと思います。 行政でできることは頑張ってサポートするのですが、行政はあくまでもサポートでしかないのです。私は、以前熊本県庁にいましたが、当時は湯布院が人気で、阿蘇の黒川温泉は寂れて誰も来なかった。そこで黒川温泉では、湯布院が富裕層を相手にするのであれば、黒川はそこまでではない層をという路線で、温泉手形を作って旅館の露天風呂めぐりができるようにした。それから人気が上がってきました。これも黒川温泉の旅館主たちが考えたことで、行政とかが考えたわけではないのです。
- イオンの進出で商圏の地図が変わってしまう可能性がありますが、私は岡山駅前への一極集中型はまずいと思っています。岡山の歴史とか文化がとんでしまう可能性があります。岡山は城下町ですので、城下町の風情は残さなければならない。ただ、人々が行ってみたい店、買いたい店を作るのは商店主の方しかいないわけでして、そこは商店街の人たちに立ち上がってもらうしかないと思います。
- 先日、RSK山陽放送の2時間番組に出演しました。番組の中の話でこれはいいなと思ったのは、東京下町の試みです。100店ほどの商店街でイベントを行った。イベントに賛同してやっているのは3割だけで、あとの7割はやっていない。でも、3割の店だけでやってもまわりだした。全部揃えてやろうと考えたら何もできないのですね。どこかでふんぎりをつけて、やる人だけでやるというようでないとうまくいきません。
- 行政に関して皆さんいろんな思いがあるでしょうし、できるだけのものはやっていきたいと思います。岡山市全体で、また周辺の市も一体となって考えて、そこに住む人々の日々の生活をどうやって利便性の高いものにするのかということを考えていかなければならないと思っています。そうしたなかでひとつひとつ相談しながらやらせていただければと思います。必ずしも皆様方の思いのとおりというものではないかもしれませんが、できるだけ、そこに住む人々の幸福の層を厚くというのを考えていくのが市長の役目と思っております。