江戸時代に岡山藩で起こった「渋染一揆」に関する資料を展示しています。
見学は予約制となっております。見学料は無料です。お一人様からご利用いただけます。
見学の予約については、希望日の3日前(土・日・祝を除く)までに岡山市人権推進課人権啓発係までお問い合わせください。
渋染一揆資料館見学の当日は、まず岡山市人権啓発センターへお越しください。
江戸時代末期、岡山藩は、出費の増大などによって大坂商人からの借銀が増加していました。さらに天保以後、自然災害が相次ぎ、凶作のために年貢の未納が増加し、また黒船の来航による房総半島の警備を幕府から命じられ、これに要する出費や兵制改革などのため、藩の財政は一層危機に瀕しました。岡山藩は、これを克服するため、1855(安政2)年、29ヵ条の「御倹約御触書」を出しました。
この「御触書」の最後の5ヵ条は被差別部落の人々を対象としたもので、「着物の類は無紋・渋染・藍染に限る」「雨天の時、村内の仲間の家に行くときは、どろ足では迷惑だろうから、栗下駄を履くことは許すが、顔見知りの百姓に出会ったら下駄をぬいであいさつすること」「他村へ行くときは下駄を履くことは許さない」など不当な差別を強いるものでした。
これに対し、藩内50余りの被差別部落の人々は何度も寄合を開いて歎願書を差し出すことを決め、知恵を出し合ってまとめあげました。しかし、郡会所へ差し出した歎願書は、期待に反して差し戻されました。
その後、役人の厳しい強要に屈して「御倹約御触書」に請印する村々も出はじめました。歎願の望みを断たれた被差別部落の人々は、岡山藩の筆頭家老である虫明の伊木若狭守忠澄に強訴((注釈)集団直訴)をすることに踏み切ったのです。
1856(安政3)年6月、八日市河原に結集した千数百といわれる一揆勢は、武器も持たずに整然と虫明に向かいました。このことを知った伊木若狭の軍勢は亀井戸に出張って陣を構え、一揆勢は榎塚(※亀井戸、榎塚ともに現在の備前市佐山)で互いに対峙しました。2夜に及ぶねばり強い交渉の末、一揆勢は歎願書の差し出しに成功しました。
以後、被差別部落の人々が渋染・藍染の着物を強制されることはありませんでした。一切の暴力を用いず、御触書を空文化させることに成功したのです。
このことが、「封建制度の時代にあって、他に例を見ない人間の尊厳を守り抜くすばらしい闘い」と評価される所以です。
しかし、この行動は法度を犯すものであったため、藩の取り調べの結果12名が入牢となり、その内の6名は獄死しました。その後、残りの6名は牢内外の部落の人々の歎願運動や協力者の働きによって2年後に釈放されました。
見学は事前予約制です。
午前10時30分から正午、午後1時から午後5時
見学は原則として3コマ制で、時間帯は以下のとおりです。
1コマにつき、1団体とさせていただきます。
※個人(お一人様から)の見学も可能です。
日曜日、祝日、第2・第4土曜日、年末年始(ただし、第2・第4土曜日翌日の日曜日は開館します。)
詳細は下記「開館日・休館日カレンダー」をご覧下さい。
なお館内メンテナンスのため臨時休館することがあります。
見学には事前の予約が必要です。
見学希望日の3日前(土・日・祝を除く)までにお問い合わせください。
当日は、岡山市人権啓発センターの職員が渋染一揆について説明をさせていただいた後、渋染一揆資料館へご案内いたします。(資料館の「見学のみ」は原則として行っておりませんので、ご了承ください。)まず、岡山市人権啓発センターまでお越しください。
所用時間は渋染一揆についての説明50分、資料館見学30分で計1時間30分程度です。
岡山市人権啓発センター
住所:岡山市中区神下256-16
電話・ファクス:086-279-3876
渋染一揆資料館より西へ徒歩2分程度です。(下記の交通案内図を参照ください)
住所:岡山市中区神下378-3
無料です。
高速道路の各インターチェンジより
JR岡山駅より
貸切りバス、自動車でお越しの場合は、岡山市人権啓発センター西隣の駐車場をご利用ください。大型バスの駐車も可能です。周辺道路はやや狭いですが、大型バスで来られる場合は、乙多見西の交差点を曲がることをお勧めします。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
電話: 086-803-1070 ファクス: 086-225-1699