次に、オリエント美術館の開館40周年特別展の開催についてお話し申し上げます。
オリエント美術館は1979年、昭和54年に開館し、今年で40周年を迎えております。これを記念して特別展「ミイラと神々-エジプトの来世、メソポタミアの現世-」を開催いたします。
この特別展は、「見えない世界を見る」をキーワードに、造形物に表された神々や精霊の姿を通して、古代メソポタミアの人々が神々に祈った現世での試練と、古代エジプトの人々が望んだ未来での復活という死生観を対比的に紹介しています。鑑賞することで、世界最古の都市文明に生きた人々の精神世界を追体験していただけると思っております。
会期中には、展示に関連しまして、ミイラ作り体験ワークショップや、古代のエジプト、メソポタミアの精神世界に関する特別講演会などを開催します。そのほか、小・中学生を対象にエジプトやメソポタミアの神々を参考に、陶芸粘土で作品を制作する工芸教室なども行います。充実の展示に加えて、関連イベントも盛りだくさんの展覧会であります。幅広い世代の方々に楽しんでいただければと思います。
なお、参考までに、オリエント美術館40年の歩みについて若干コメントをさせていただきます。
オリエント美術館は、学校法人岡山学園の(故)安原真二郎氏からイラン・イラク地方の考古美術品1,947点の寄贈を受けたことを契機に、岡山市がオリエント地域の建築エッセンスを散りばめて建築した、国内唯一のオリエント地域専門の公立美術館であります。
収蔵品は、その後も購入や市民等からの寄贈・寄託により、ギリシアやエジプト、ガンダーラ地域を含むオリエント文明全域にまたがる、文化史的価値が非常に高く、貴重な考古美術品約4,700点を保有するに至っております。
特に、平成17年に岡山商工会議所の前会頭岡崎彬氏の父、林平氏のコレクション約1,000点をご寄贈いただいたことが大きく貢献しております。
最も有名で高価な収蔵品は「アッシリアレリーフ」と呼ばれるもので、開館25周年記念事業の一環として、平成16年に1億数千万円で取得しております。紀元前9世紀ごろの古代アッシリア帝国の宮殿の壁面彫刻の一部で、鷲の頭に翼のある精霊が描かれております。初めてメソポタミア地域を統一したアッシリアの芸術は、古代メソポタミア文明の一到達点として輝きを放つものです。当展を代表する収蔵品であります。その連続する部分は、大英博物館、ルーブル美術館、メトロポリタン美術館に収蔵、展示されております。
40年間の累計入館者数は約190万人。ぜひ、この特別展に足を運んでいただきたいと思います。
案件は以上ですが、そのほかいくつか申し上げたいと思います。
まずは、昨年の7月豪雨から1年たちました。状況については何度かこの場でも申し上げているところでありますが、昨年の7月豪雨の後の1年間、岡山市にとっても厳しい1年だったというように思います。特に災害が少ないと言われてきた岡山市に住む我々にとっては、この大きな災害は多くの教訓を残したと思っております。
1年経ってみて、今まち全体を見てみると、平静を取り戻していると思いますが、個々に見ていると、やはりまだまだ災害の前の状態に戻っていない方もおられます。我々としては、その方々の支援を継続していきたいと思っております。災害の少ない岡山市から、災害に強い岡山市に変えていかなければならないと思います。そういう面では、ハード、ソフトそれぞれの施策に万全を期してまいりたいと思います。
最後に、今週日曜に都市対抗野球大会に出場するシティライト岡山硬式野球部の初戦に向けての話でございます。
改めまして、シティライト岡山硬式野球部の皆さん、このたびは第90回都市対抗野球大会へのご出場まことにおめでとうございます。岡山市拠点のチームとしては、1972年のクラレ岡山以来47年ぶりの都市対抗野球大会出場となります。大変うれしいと思っております。
シティライト岡山硬式野球部は7月14日午後2時から、東京ドームにおいて宮崎市代表の宮崎梅田学園と第2試合で対戦いたします。今回、岡山市民が心を一にして岡山市を代表して戦うチームを応援する機会ができたことをうれしく思っております。私も当日応援に行くこととしております。今の予定では始球式もさせていただけるということになっております。シティライト岡山硬式野球部の皆さんには、日ごろの練習の成果を存分に発揮していただき、岡山市の代表として優勝を目指して頑張っていただき、市民に感動と興奮を届けていただくことを期待しております。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
電話: (広報担当)086-803-1024 (広聴担当)086-803-1025 ファクス: 086-803-1731