皆さんおはようございます。
本日は、初めに岡山芸術創造劇場、仮称ではございますが、この案件についてお知らせをいたします。場所は、表町千日前地区に市街地再開発事業として今整備を進めているところでございます。この劇場は2022年度の秋ごろのオープンに向けて、岡山独自の文化芸術をつくり出し発信をしていく創造型劇場として整備を進めているところであります。
まず、なぜ今日ここでお知らせをするに至ったかという契機を申し上げたいと思います。再開発の組合から申請がなされていました市街地再開発事業に伴う権利変換計画を、市として都市再開発法に基づき審査を行い、10月24日に認可をいたしました。ちなみに、組合からの申請は9月21日付でございました。この認可によりまして、市は当該事業で取得予定であった岡山芸術創造劇場部分を、都市再開発法に基づいて取得する権利を得たところでございます。10月24日に認可があり、我々として権利がほぼ確定をしたということで今日報告をさせていただくということであります。
資料をごらんいただきたいと思います。劇場施設は、北側の事業棟と南側のホール棟に分かれて配置されています。この上の右の部分、全景が写っておりますが、これは旧2号線、250号線沿いから見た景色でございます。床面積は、約1万9,600平米、地上6階、地下2階の建築物でございます。施設の機能ですが、大ホール1,750席程度、中ホール800席程度を軸に、これまでの市民会館や市民文化ホールにはなかった機能として,創造事業を実践するために中心的な役割を果たす大スタジオ、大・中・小の練習室、工房、ギャラリーなどの創造支援室の充実を図ることといたしました。詳しくは後で説明をいたします。
今回、実施設計の作業段階ではございますけれども、組合から新たに提出された施設の外観やホールのイメージ図をお示しさせていただいております。新劇場は、市街地1キロメートルスクエアの南東角に位置する施設として存在感を示すとともに、南北の棟を大屋根でつないで大きな吹き抜け空間をつくり、広場として誰もが気軽に訪れ、まちの賑わいにつながるようにしております。これが旧2号線から見た全景で地上6階というところです。
まず、施設の機能を3つの基本コンセプトに沿って具体的に説明をさせていただきます。
「魅せる」ですが、1階部分に1,750席程度の大ホールと800席程度の中ホールがございます。この舞台そのものを広くし、舞台規模の向上により、これまで市民会館では十分に行えなかった大がかりな舞台稽古、代表的にはオペラとか、そういったものでありますが、この鑑賞事業が十分ここで行えるようになってまいります。ここに書いていますように、大ホールの搬入口と中ホールの搬入口、これが舞台と同一レベルに搬入口を設けるなど、施設利用者が使いやすい舞台の機能を備えております。これによってより多くの魅力的な公演が行われるようになることを期待しているところであります。
次に「集う」という要素ですが、これはイメージですけども、表町の商店街を、北から南進していきますと、来観者を迎え入れる劇場の主要の入り口がございます。初めて来館される方でもわかりやすく、地域の賑わいに貢献できる賑わいスペースがまずここにございます。この賑わいスペースを抜けて2階、3階に上がっていきます。それで、これを見てください。この2階、3階のブルーの部分を見ていただきますと、これがオープンロビーになります。オープンロビーにはギャラリーがあり、そこには公衆のWi-Fi、そして椅子、机などを配置して、また軽食などを買うことができるショップなども備えています。コーヒーなどを片手に高校生や大学生が気軽に集える環境を整備していきます。したがって、観客や施設利用者だけではなく、ここに何のイベントがなくても誰でも自由に使うことができるような場所を提供していきます。そうすることで市民や岡山を訪れた人々の世代や分野を超えた交流の機会をつくっていきたいと思います。
次の「つくる」でありますけれども、新劇場の基盤となる創造活動を行うための各種創造支援室を整備しております。
まず、大スタジオ、地下2階にはブラックボックス型の大スタジオを配置しております。大ホールの主舞台を想定したスペースを確保しています。したがって、本番に近い環境でまずは稽古が行える。また、公演自体も可能であります。最大300人程度の収容規模を確保し、舞台と客席は作品に応じて自在に組み替えることができ、客席との一体感を十分味わえます。これはどういうことかと言うと、縦のこのスペースを考えて、ここに舞台をつくるとなると、観客はこっち側ですね。でも、真ん中にこの舞台をつくると、四方からこの舞台が見えていく、そういうふうにセットしている例も数多くあるようです。私も見たことがありますけれども、演劇をする方に聞いてみると、自由に舞台がセットできるというのは、そうした価値が生じているというようなことを聞いたこともございます。
次に大練習室であります。大練習室はこの4階にございます。4階は、屋上庭園と一体的な利用が可能な舞台練習室を配置します。中ホールの主舞台を想定したスペースを確保して、太陽の光が入る開放空間で練習だけではなくて、公演利用も行っていくことができるということになっております。そして、中・小の練習室ですが、3階と4階にございます。中・小さまざまな15室程度の練習室を配置します。ホールなどの公演に向けた稽古や創造活動を行うことに加えて、市民の方々が日常的、また気軽に練習や講習会など、ここで利用することができます。
なお、これだけのスタジオとか練習室があるわけですから、日常的に出入りも相当数あるのではないかなというように思います。したがって、先ほど3つの要素の中の「つくる」というところで練習室の説明をいたしましたけども、これは日常的に人が集まる、したがって「集う」という要素もあるわけであります。今後はこれらのイメージ図なども活用しながら市民の方々へPRに努め開館に向けての機運を高めてまいりたいと思います。
次に、予算といいますか、床価格でございますけども、235億円となっております。5ページをごらんいただきたいと思います。平成27年3月時点では、165億円の提案がございましたけども、そこへ書いてありますように、建築工事費の増、土地関係費の増、そして補助対象事業料の精査によって201億円ということで増加しております。そして、165億円に入ってなかった舞台設備の関係費、34億円を加えて235億円となっているところでございます。劇場の保留床の取得費は、合併推進債の活用を予定しており、財政的にも対応できるものだと考えております。
これからの劇場整備のスケジュールでございますけれども、1ページ目の下のところをごらんいただきたいと思います。来年1月から解体工事や文化財調査を行い、来年度の秋ごろの建設工事の着手を目指しております。2021年度末の施設建築物の完成に向けてほぼスケジュールどおりで動いているところでございます。
なお、今は箱物の話が中心でありましたけれども、実際これからのソフトの事業を動かしていかなければならないというように思っております。2019年度からここに幾つかの要素を書いておりますけれども、3点書かせていただいておりますが、プレ事業や開館の記念事業の準備を進めながら子供たちへのアウトリーチ的な手法を行ったり、各種団体にいろんな呼びかけをしたり、さまざまな施策を通じながらこのソフトの事業についてもいろいろとこれからやっていきたいというように思っております。
続きまして、話題を変えさせていただきます。もう一点案件がございまして、それが地域の未来づくり推進事業でございます。地域振興基金を活用して中山間周辺地域の振興を図るため、事業の初期的経費等に対する助成を行う未来の地域の未来づくり推進事業補助金の交付対象となる地域の未来づくり計画について1件の認定を行いました。認定団体は、南区箕島地区の東新田安心生活応援ボランティアの会でございます。計画内容は、南区箕島東新田地域と隣接の町内会を対象に増えつつある高齢者に向け、窓掃除や草刈り、用水路の清掃など日々の生活の中の困り事に対する助け合いサービスを地域自らがビジネスの視点を取り入れて実施しようとするものでございます。
あわせて事業の試験的な実施等を支援する地域活力創出事業補助金は既に8月に交付決定している1件に加え、北区御津地域での柿ジュースなどの製作や、北区建部地域でのピーマンみその試作など新たに6件の申請があり、今年度は7件の事業の補助金交付決定をしたところであります。
今後は、認定した事業について順調に事業が実施されるようフォローを行うとともに、今後の申請検討に向け、さまざまな相談をいただいているところであり、ワークショップの開催をはじめ、職員が直接地域へ伺いながら計画策定支援をしっかりと行ってまいりたいと思います。
私からは以上です。
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