添付ファイル
皆さん、おはようございます。本日まず始めに岡山市教育大綱の策定についてご説明をいたします。
大綱ですが、法の定めによりまして、岡山市の教育の振興に関する施策の目標や根本となる方針について、総合教育会議で協議した上で市長が策定するということになっているものです。
これまで総合教育会議では、平成27年5月以来12回にわたりまして、外部の有識者やまた教育現場の声などもお聴きしながら、教育長、教育委員と、これからどうしていくのかということを議論してまいりました。
会議ではさまざまなテーマについて協議いたしましたが、当面の大綱は、あれもこれも詰め込むというのではなくて、喫緊の課題の解決に集中的に取り組むこととし、学力の向上と問題行動等の防止及び解決、この2つに絞って取りまとめました。
なお、今回盛り込んでいない、例えば、教育と福祉との連携などさまざまな課題がありますが、これについては来年度以降、総合教育会議でも協議し、必要に応じて大綱の見直しを行っていきたいと考えております。
大綱における施策の目標ですが、学力の向上と問題行動等の防止及び解決、この2つに絞ったのは、この2つの点において、岡山市の教育の現状に強い危機感を抱いたからです。
学力の面では平成28年度の全国学力・学習状況調査の結果で、岡山市の正答率を都道府県の順位に当てはめてみると、特に中学校においては40位台となっております。最下位となる科目もございます。全国平均を下回る状況がここ数年継続しており、改善が見られません。これらの結果は、子どもたちが将来自らの進路を選択し、自信を持って社会で活躍する基礎となる資質・能力を、岡山市の教育が確実に育むことができていない状況を示していると考えております。
問題行動等の面でも、中学校における暴力行為の発生件数は、ピーク時からは減少しておりますが、いまだ全国平均の約2倍でございます。小学校における不登校の出現率も全国平均を上回る状況が続いております。
こうした現状を目の当たりにしたとき、教育委員会や学校はもとより、これまでの岡山市の取組が十分ではなかった、子どもたちに対する責任を果たしていなかったと言わざるを得ません。
この状況を打破し、学校教育・学校風土を変革し、岡山市の子どもたちが世界で活躍する素地を育んでいかなければならないという強い思いを、私と教育長、教育委員が共有し、この岡山市教育大綱を練り上げました。
教育委員会は、岡山市の教育の現状を招いた背景の1つとして、ともすれば学校教育が各学校、各教員任せとなり、教育委員会のリーダーシップが足りなかったことを挙げております。この反省に立って、まずは組織としての目標をしっかりと持ち、教育長自らが先頭に立って、強いリーダーシップを発揮し、すべての学校、教職員とともに一丸となって目標の達成を目指す決意を示しました。
その上で、平成32年度までの具体的な目標値を、学力については、「全国学力・学習状況調査の偏差値が小学校51、中学校50となること」、問題行動等については、「中学校の生徒千人当たりの暴力行為の発生件数が平成27年度の全国平均9.5件以下となること」、「小学校の不登校の出現率が、平成27年度の全国平均0.42以下となること」を掲げております。
市としても、教育委員会としっかりとスクラムを組み、予算等、さまざまなかたちで変革に取り組む教育委員会のサポートをしていきたいと考えております。
大綱の1ページに写真を載せております。見ていただければと思いますが、これは市長室に飾ってある郷土の先人、犬養木堂先生の書「樹人」でございます。この「樹人」は中国の春秋時代の管子のことばを引いております。「教育は国家百年の大計」を意味するものです。
教育は子どもたちが大きくなって、力強く羽ばたき、自信を持って社会で活躍していく土台をつくるものであり、百年先を見据え、教育を通じて未来の郷土、ひいては世界の発展の基礎を築いていくことは岡山市の使命です。先人の教えを胸に刻み、「『樹人』明日の世界に雄飛する人を樹うる」を岡山市がめざす教育として、高く掲げながら、強い決意を持って、大綱で掲げる目標の実現に取り組んでまいりたいと思います。
ムスリムフレンドリーを表示するピーチマークの作成及び認定についてご報告します。
岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業の一環として、連携中枢都市圏の岡山市・真庭市・吉備中央町が共同し、ムスリム観光客が安心して旅行できる岡山独自の受入体制の整備に取り組んでいるところですが、ムスリム観光客が岡山に来られた際に、安心して宿泊・飲食施設等を利用できるように、岡山独自の認定基準を設け、それを満たすことを表示するピーチマークを作成いたしました。
これは、ムスリム観光客にも個人差があることから、必ずしも各認証団体によって特別な対応が要求される「ハラル認証」でなくとも、現在の設備等のままでムスリムフレンドリーな対応ができる店舗や製品等をピーチマークで表示することにより、ムスリム観光客の選択肢を広げるとともに、外国人観光客全般へのおもてなしにつなげようとするものです。
認定対象となる業種は、飲食店・宿泊施設・製造業で、対応の状況により2段階の基準を設けています。具体的な認定基準は、添付している「ピーチマーク認定基準表」に記載しております。例えばハラル基準では、ノンポーク・ノンアルコールはもちろんのこと、原材料・食器・器具・従業員から保管・製造工程に至るまで、全てにわたってハラル対応が必要であるとされています。
一方で、ピーチマークでは、少なくとも原材料はノンポーク、あるいはそれに加えてノンアルコールであることなどを英語等によりムスリム観光客が理解できるように表示し、個人差に我々としても対応しようというものです。
認定された施設等につきましては、添付資料「ピーチマーク認定施設等」のとおりで、現在、宿泊施設3件、飲食店7件、製造業3件の計13件を認定しており、今後認定された店舗や商品にピーチマークを表示するとともに、これらをまとめて紹介するガイドブックを作成し、3月にマレーシアで開催される観光展「MATTAフェア」で現地の旅行会社にPRしていきます。
ムスリム観光客の方々に安心して岡山に来ていただけるよう、引き続きピーチマークの認定施設等を増やしながら、旅行会社等に対しツアーの誘致を働きかけてまいりたいと考えております。
続きまして3つ目の話題ですが、昨年9月から11月の3カ月間、石山公園で実施したオープンカフェ社会実験での利用状況やアンケート等の調査結果がまとまりましたのでご報告いたします。
この社会実験は、街なかのにぎわい創出拠点の1つで、パークマネジメントの導入を進めている石山公園において、市民の方はもとより、観光客の方にも憩いの場として、また交流機会を提供する場として将来的な常設を目指す上での営業形態やサービス内容、実施スキームを検討するために行ったものです。
資料の1ページをご覧ください。期間を通じた1日当たりの来客数と平均売上ですが、どちらも顕著に、昨年度に比べて増えております。大幅に増えました。この理由は、我々の推測ですが、平成27年度を見ていただきますと日数が23日間、平日9日・休日14日ということで、これを水曜定休日としながらも3カ月の常設にした。ここに行けばオープンカフェがあるということを利用者の方に分かっていただいた。今日行ってもあるのかな、ないのかなという状態ではなくなったというのが大きいんじゃないかと思っております。また、メニューも月ごとで替えたり、朝の時間帯に営業するなどの工夫をしたこともニーズに合致したんじゃないのかなと思います。
2ページからはオープンカフェ利用者へのアンケート調査の結果ですが、見ていただくと、やはり女性の利用が多い。年齢は30代から40代の方が5割以上となっています。
担当者に聞くと、朝方は若干高齢の方が多かったようですが、昼は特に、ママ友ではないんですけれども、そういった方々がおしゃべりに興じている場面が多くて、微笑ましい感じがしたということです。
また、3ページの来場手段を見ると、徒歩や自転車、公共交通を利用しての来場が6割以上ということです。
また、4ページの中では外で飲食できて気持ちよかったとか、実施場所の景観に合っているとか、静かで落ち着くことができたなど、ほとんどの方に満足いただいているということです。肯定的な意見が非常に多かったような気がします。
私は一昨日、東京で「かわまちづくり」ということで、少し講演をさせていただいたり、シンポジウムに出たりしたんですが、水辺に面したところの地価が上がっているとか、非常に人気を博しているというような日本各地の様子も紹介されていました。やはり、旭川、そして後楽園・岡山城を一望できるこういう場所で、天気のいい日にカフェでゆったりとする。すばらしい環境の中でゆっくりできるんではないのかなと思っています。
今回、期間限定の社会実験ではあるものの、オープンカフェを設置することで、石山公園の憩いと交流の拠点としての役割をより強化できることが改めて確認できたと考えております。
現在、石山公園については、公園活用検討会を設置するなど、市民協働による運営のルールづくりや民間活力の導入によって公園の魅力を高め、利活用を図るパークマネジメントを進めており、公園のリニューアルについても市民ワークショップなどでの議論を進めているところです。
今後はオープンカフェの常設化に向けて、カフェ事業者などへ出店への意向調査を行って、オープンカフェ常設のスキームを検討するなど、出店事業者の公募に向けての準備に入っていきたいと思います。
最後の話題は企業誘致でございます。岡山市では地域経済の活性化、雇用の創出、経済効果や税収増等を目的に、中四国の交通結節点、また自然災害の少なさ等の優位性を活かし、製造工場、コールセンター等の誘致に取り組んでおります。
また、平成26年度からは、新たに中四国の拠点都市として、企業の本社機能や中四国支店等の広域的な営業拠点を誘致対象とした補助金制度も創設し、積極的に雇用創出、特に事務系職種についても取り組んでいるところです。
このたび、広島県福山市に本社がある株式会社アスコンが、岡山市本社・中四国支店等立地推進事業補助金の制度を活用し、岡山支店を拡大強化し、広域的な営業拠点である中四国支店に昇格し開設することを決定されましたのでご報告いたします。
この昇格の理由としては、注文から発注までのスピード等、多様化する顧客ニーズに対応するため、中四国への高速交通網やJRなどの交通の利便性に優れた岡山市で、印刷部門等の機能強化を図り、広域的な営業拠点とすることが適当であると経営判断されたことによるものです。なお、このたびの中四国支店の開設に当たって、新たに7名の常用雇用者の採用が計画されております。
次に、関連して、岡山市内の中四国支店立地件数の推移について、お手元の資料をご覧ください。
岡山市の独自調査では、平成29年1月時点で市内に立地する中四国支店数が65社であり、平成26年4月の、先ほどの制度を創設した当時と比較して13社伸びております。
この要因としては、交通利便性、または住みやすい生活環境、自然災害の少なさと、優れた立地環境が徐々に企業に認識されたことによるのではないかと分析しております。
なお今年度、企業誘致の補助制度を活用し岡山市に立地した企業は、今回のアスコンを含め計9社。補助制度の基準には至らなかったものの、岡山市が関与し立地した件数を含めた企業立地件数は、計11件となります。今後も引き続き、中四国、さらには西日本圏域の拠点都市として、岡山市への企業の立地を推進していきたいと考えております。
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