皆さん、おはようございます。
本日は、はじめに市役所筋における渋滞対策としての、下石井1丁目の交差点の改良についてお知らせいたします。このように、各論の渋滞対策というのは、今まで4年間にわたる記者会見の中でも一度も取り上げてこなかったんですけれども、もうご存じのように、この交差点については渋滞が頻繁に起こっており、市民への影響も非常に大きいということで、その対策についての経緯を含めてご説明を申し上げたいと思います。
昨年の暮れあたりから、この下石井の1丁目交差点を先頭に、岡山駅方面へ向かう車で渋滞の発生が見られるようになりました。この状況を受けて、岡山市では問題意識を持って対策案の検討を始めたところであります。具体的に動いたのは都市整備局の面々でございますけれども、同時期に岡山県警も同じような問題意識を持っていたようです。イオンモール岡山を合わせた3者によって対策の協議を重ねた結果、改良工事を行うことになったわけであります。工事については、年明けから着手し、3月末までに完成をさせたいというように思っております。
こちらが市役所です。こちらが岡山駅ですけども、皆さんここの一番、左折レーン、ここが非常に渋滞してますよね。この横断歩道、この歩行者用の信号が赤になる時間が大体20秒ぐらいあるんです。通常なら、大体これが20秒では10台ぐらい行くようになるんです。ただ、青信号で途中で赤になっても人は渡っていきますよね。そういうことを考えていくと、この左折の車っていうのは1回当たり、歩行者の信号が赤になっている間、20秒当たり通常なら10台行けるところが大体6、7台になるんです。
今回、ここに新たに、左折レーンを設けるということにします。左折レーンができますと、こちらの右折レーン、右折ができる時間、これが大体20秒から30秒ということを、状態に合わせて警察のほうで対応していただいているようですけども、20秒から30秒ぐらいあります。その間に、ここに新たに左折レーンができると左折することができる。ここはずっと赤になってますから、この20秒から30秒を加えて全体として20台ぐらい行くことができる。となると、今までの3倍ぐらいはけていくということになるんです。これが課題1ということで、なかなか左折レーンが動かない、それが動くようになるということであります。
この課題の1っていうのが皆さん方よく認識をされるとこだと思うんですが、課題の2っていうのは、今の状態っていうのは、ここで県庁通りの先に横断歩道があって、ここが停止線になるんです。そうなると、当然、この左折がうまくいかないわけですから、ここに車が滞留していくということで、見てください、これ。横断歩道の上に車がいる状態になります。これで歩行者、ないしは自転車も危ない状況になっている、危険な状況になっていくわけであります。
それを、ここの横断歩道をこちらに移設をします。そして、ここが25メートルです。右折をして、この県庁通りの交差点は県庁方面への右折信号、ここだけになってくる。これによって、見てください。今の北進のスペースっていうのが、ここは本来交差点の中ですから、ごくわずかの北へ行くスペースが非常に広くとることができるということになっているわけであります。ここに停止線がありますから、ここの横断歩道に車が滞留していくということは考えにくくなってくるというわけであります。したがって、このような危険な状態っていうのが避けられるということであります。この工事に合わせて、当然、ここに警察のほうが新たに信号機を、移設を行っていただくわけであります。
今回の交差点改良事業は、市民の皆様から一日も早い実施が求められております。実は、最初にこの都市整備局から話を聞いたときは、あ、これはいいというように思いました。そして、当然、今年の年末までに間に合わせると随分市民の皆さんも助かるんではないかなあというように思って、できないかっていうことを話をさせてもらったんですけれども、具体的に動いたのは昨年の年末から、県警、イオンモール岡山と協議検討を始め、測量や設計作業を進めてきたところで、彼らとしてはもう最速の動きをして現在に至っているということでありまして、年末までは難しい。したがって、工事を年明けから着手して、先ほど申し上げたように、3月末までに完成するというスケジュールで行うことになります。
今年の年末年始には間に合わないんですけれども、年末年始の渋滞対策としては、イオンモール岡山は、駐車場料金を平日においても無料時間の短い休日料金に設定し、交通整理員の増員、またホームページや折り込みチラシなどでの公共交通の利用促進のPRなどを実施していただく予定となっております。また、岡山市、岡山県警としても、道路標示板を利用して公共交通利用の啓発を考えております。3月末まで、できればそれ以降、市役所筋の渋滞緩和や通行の安全性向上には大きな効果があるものと考えております。
では、2つ目の議題でございます。
広域周遊観光につながる歴史文化資源をテーマにした短編集の完成記念イベントについてお知らせをいたします。
岡山連携中枢都市圏における広域周遊観光ルートの造成を目指して、テーマに基づいて製作した短編集が完成し、その記念イベントを11月27日、イオンモール1階の未来スクエアで行います。
この短編集は、昨年度、備前池田家と郡代津田永忠の国づくり、また古代吉備の国の繁栄の2つのテーマに基づき、ドラマ性を加味し、資源の周遊につながるようなダイナミックなものとなるよう、美作市在住で「バッテリー」等多数の著作のある小説家、児童文学作家のあさのあつこ先生に執筆をお願いしたものでございます。短編は「岡山藩物語」というタイトルで3本、「吉備の風に吹かれて」というタイトルで3本の計6本であります。池田光政、綱政親子の君主としての葛藤や、温羅、阿曾媛の悲恋など多岐にわたる内容で、登場する人物がどれも魅力的でみずみずしく描かれており、その時代の人々に再び生命が宿ったかのように感じられる物語となっております。
皆さんも是非これを、簡単に読めますんで読んでいただきたいと思うんですが、私が読んだ感じでは、私は結構歴史が好きで、さまざまな文献を読んで、例えば光政、綱政のいろいろな性格については承知をしていたところなんですけれども、実は、例えば「岡山藩物語」の最初の光政、綱政の話を読んだときは、これが生命の息吹っていうか、2次元が3次元になったというか、命を宿すっていうのはこういうことなんだなあと、今までのそういう通常の歴史書っていうか、そういったものを読んでいるのとは全く違う感じがいたしました。担当職員が、涙が出たっていうような話をしておりました。
先ほど、温羅と阿曾媛の悲恋っていう話を申し上げましたけれども、その女性によると、女性の視点から見るとこれは非常におもしろいっていうような話もあり、これは本当に乞うご期待でありまして、是非皆さん読んでいただければというように思います。少し、今までの吉備豪族とか、また桃太郎のもととなった温羅伝説とか、そして、おきた姫とか、いろんなものが違ったものとして、多分心の中に入ってくるというように思います。
完成記念イベントでは、あさの先生と私が対談を行い、短編集を執筆された際の思いや苦労話も伺いながら、岡山の歴史に改めて注目していただくきっかけになればと考えています。また、短編の一本「温羅と阿曾媛」の舞台となったゆかりの地である鬼ノ城、また吉備津神社等をあさの先生のナレーションで紹介する動画も公開いたします。
なお、この短編集は当日のイベントで配布するほか、インターネットで公開するとともに、連携中枢都市圏内の小・中・高等学校や県内自治体の図書館に配布することなど、より多くの方にごらんいただくことにより、物語ゆかりの地を訪れる機会につながることを期待しております。
続きまして、ストラスブールへの視察についてご報告を申し上げます。
11月4日から9日にかけて、岡山商工会議所や岡山経済同友会、岡山大学の皆様とともにフランスのストラスブール市に行ってまいりました。
ストラスブール市では、基礎自治体の広域連合組織であるストラスブール・ユーロメトロポールの首長やストラスブール市の副市長、ストラスブール大学の学長、アルザス商工会議所会頭などと話をさせていただくとともに、昨年、岡山市を訪問された元市長であり、今はユーロメトロポールの副議長でもあります、カトリーヌ・トロットマンさんとの意見交換を行ったところでございます。また、市内をLRTや徒歩で視察した後に、都市交通政策や都市計画、若者政策、産業イノベーションなどについて市役所の担当職員に話を伺いました。
印象に残った点として2つ申し上げます。
1つは、都市の中心部が歩いて楽しい町なかであったということでございます。景観を損なうことなく、利便性の高いトラムを中心とした公共交通や、自動車が市内の通り抜けを行うことができないように整備されたトラフィックゾーンなど、人を中心とした都市空間を実現するためのさまざまな工夫が行われておりました。
2つ目は、人口の2割超を占める学生に対する行政の姿勢です。2010年に開始された、「ストラスブールは学生が大好きだ」キャンペーンをはじめ、学生に対するさまざまな支援を行って、最善の受け入れ環境を整備することで地域定着を促すほか、若者の視点を生かしたユニークなまちづくりを進めるなど、若者に対して積極的な施策を推し進め、彼らを非常に重視していることがわかりました。
これらの2点は制度も違いもあり、そのまま取り入れるわけにはいきませんけれども、その考え方を岡山市のまちづくりに、進展させていくに当たっては、非常に参考になるものであったと思います。
また、冒頭でも述べましたが、このたびの視察は行政、経済界、大学、産官学が合同で行ったものであります。この産官学がともに行動し、考えることを通じて、このたびの視察に対する岡山市の真剣な姿勢がストラスブール市にも伝わり、非常に丁寧な対応を頂戴することができました。今後も、広く市民の皆様と思いを一にして連携協力していくことで、岡山のさらなる発展を目指していきたいと思います。
最後に、案件ではございませんが、一昨日に開催いたしましたおかやまマラソンについて申し上げます。
今年3回目を迎えたおかやまマラソンですが、1万6,200人のランナーをはじめ、5,000人を超えるボランティア、沿道からは16万人の絶え間のない声援を送っていただいた町内会をはじめとする市民の皆様、ご協賛、ご支援いただきました企業、団体など多くの方々のご理解とご協力のおかげをもちまして大盛況のうちに大会を終えることができました。今回の新たな取り組みとして、ファンランのスタジアムフィニッシュへの変更や託児サービスなどを実施したところでありますが、全体として非常に好評だったと伺っております。また、現在行っているアンケート結果についても、2月に予定されているおかやまマラソン実行委員会で示されるものと聞いております。引き続き、おかやまマラソンが皆様に一層愛される大会として定着、発展するよう、実行委員会を中心にさらなる改善を図ってまいりたいと思います。
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