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皆さん、おはようございます。
本日は、はじめに第2回「おかやま協働のまちづくり賞」の入賞取り組みが決定いたしましたのでご報告をいたします。
この賞は、地域の社会課題をさまざまな団体の協働により解決する取り組みを表彰するものです。今年のテーマは超高齢社会の中、幾つになっても自分らしく生きたいという願いを実現させたいという思いで、「楽しんで年を重ねられる社会のために」といたしました。
13件の応募があり、大賞は養護老人ホームと町内会との協働の取り組みです。子どもたちの見守り活動を行うメンバーが少なくなって困っているという町内会長の話を聞いた老人ホームの利用者の皆さんがパトロール隊を結成し、小学校の下校時に通学路で子どもたちを見守っています。わずか30分の活動でありますが、支援される側であった福祉施設の利用者の方々が、地域の一員として地域から感謝される側になることで元気にもなっておられるとお聞きしています。
「養護老人ホームのご老人たち、車椅子の方もおられる、この方達が小学校の子どもたちの下校時に見守り活動をしている」。皆さん、これを聞かれてどう思いますか。よくあることじゃないかと思われたんじゃないですか。私はそういう思いが少しいたしました。こうした事例は、結構あるんじゃないかと思ったんですが。実は岡山ではこうしたケースはなかったそうです。この取組を他の養護老人ホームの方々が知ることになって、それは高齢者の方々も元気になるなあと感じ、今同じようなことをやっていこうと準備もされているところがあるというように聞いています。
町内会長さんたちとの会話の中で出てきた困りごとについて、少し前を向いて動いてみるということが、双方にとって非常に利益になってくるということで、すばらしいことじゃないかなというように思います。できれば報道していただいて、いろんなところにこういう輪を広げていければというように思っているところであります。
これが大賞でありますけれども、ほかにも、高齢者が高齢者を支える取り組みなど4件が入賞されています。他の4件も掲げさせていただいておりますが、そのほか8件の取組も高く評価されています。年を重ねることがマイナスではなくプラスになっていく社会をつくろうとする積極的な取り組みが、岡山市にはこんなにあるということで誇らしく思っているところであります。
これら13のすばらしい取組を市民の皆様と一緒にたたえ合い、学び合うため、2月18日に表彰式を、保健福祉局で進めている「支え合いの地域づくり実践交流会」とあわせ開催いたします。支え合いの地域づくりに協働の手法が生かされ、さまざまな団体が一緒になって持続可能な地域づくりが進むことを期待しています。是非、多くの市民の皆様に会場にお越しいただき、さまざまな協働の取組を知っていただくとともに、新たな取組やネットワークを広げていただきたいと考えています。なお、今回の応募取組をごらんくださった一般財団法人橋本財団から協賛のお申し出をいただき、入賞以外の取り組みに奨励賞をお贈りすることといたしました。財団へ感謝申し上げるとともに、皆様にお知らせをいたします。
続きまして、企業誘致について申し上げます。
ご存じのとおり、岡山市は本社・中四国支店や製造工場等を対象として積極的な誘致活動を行っているところでございます。このたび、岡山市再投資・拠点強化促進奨励金制度を活用して、樹脂、化学品、繊維製品等の製造及び販売を手がける大手メーカーの株式会社クラレが南区海岸通りの岡山事業所内において、新型生産設備の建設を決定されましたのでご報告いたします。
岡山市再投資・拠点強化促進奨励金制度は、市内において創業開始後10年を経過した既存工場等が市外にある製造部門を市内の工場に統合、集約する場合や、新製品、新製法の開発、製造といった戦略的な再投資を図る場合に支援できるよう今年度新たに創設した制度であります。
クラレ岡山事業所は、国内最大規模の生産拠点であり、世界展開しているクラレにおけるマザー工場として、樹脂及び繊維事業に関する技術開発のかなめとなっています。その岡山事業所において、ビニロン繊維製造に関して大幅な生産性向上を可能とする新たな製造技術の開発を進めていましたが、このたび量産化の目処が立ったということであります。
今後、この新たな製造技術をグローバル展開していくために、戦略的再投資としてまずクラレのマザー工場である岡山事業所において新型生産設備を建設し、製造技術の確立を図ろうというものだと聞いております。この新型生産設備は既存のものに比べ、大幅な生産速度の向上と生産工程の短縮及び省力化を実現した、革新的な製造技術であると聞いております。
また、今回の建設に伴う固定資産投資額は約11億円の見込みであり、新たに15名の常用雇用者の採用が見込まれております。なお、今年度岡山市が企業誘致した件数は、今回のクラレを含め計6件となっております。岡山市は今後ともこの企業の立地を推進していきたいと考えております。
最後になりますが、岡山市の臨時的任用職員の賃金の引き上げについてお話を申し上げたいと思います。
今、よく問題となってますけれども、正規職員と非正規の職員との間の格差を是正すべきじゃないかっていう議論がよく言われております。私自身もそのように思っております。
これがさまざまな子供の貧困とかそういった問題にもなってくるというのは、皆さん方よく承知をされているというように思っております。もちろん、社会全体を変えていかなければならない。岡山市長として言えば、岡山市全体のそういう正規、非正規の格差をどうやって是正していくかっていう議論を進めていかなければならないと思っておりますが、まずはやっぱり隗より始めよということでありまして、私は、岡山市として多くの非正規の職員がいるということで、何か処遇改善できないかということを、担当の部局に指示をしておりました。これに対し、担当から検討し、報告がございました。
我々として早急にできることを、また、人材確保の面から少し問題もあるということで、臨時的任用職員の待遇改善について、早急にやっていこうということになったわけであります。具体的に言いますと、現在、岡山市の臨時的任用職員の賃金日額は、代表的な職種でいきますと、事務補助職員、これは高校卒の初任給を基に決めております。保育士の方は、短大卒の初任給を基に決めております。この待遇の格差を縮める、また人材確保の観点からこれらの賃金日額に対して3%に相当する額、200円を引き上げようということであります。この3%の理屈でありますけれども、これは正規職員には地域手当が支給されております。地域手当は、岡山市においては3%ということでありますので、それが200円ということになっております。そして、平成30年1月1日から実施するということにさせていただくことといたしました。事務補助職員は日額6,760円から6,960円に、保育士は日額7,750円から7,950円に引き上げます。市役所全体で約700人が対象となります。この所要財源は、今年度分は1月1日から実施いたしますので、3月末までの計算でいきますと約1,000万円でございます。来年度からは、年間約4,000万円ということになっております。
とりあえず、このようにさせていただくわけでありますが、非正規職員の待遇については、多様な雇用形態を活用していく中で、職務の内容、職責の程度などの均衡を考慮した上で適切になるよう、また平成32年度に地方公務員法の改正がなされるということも伺っているところであります。それらを踏まえながら、我々としては引き続き非正規職員の処遇について検討してまいりたいと考えております。
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