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平成27年岡山市産業連関表

[2020年2月10日]

ID:19899

岡山市産業連関表は、平成27年における岡山市内で行われた財・サービスの産業間の取引及び産業・家計・政府等との取引を、計量的に把握することにより、市内の経済構造や流通過程の実態を明らかにしたものです。
なお、この産業連関表は、岡山大学大学院社会文化科学研究科 中村良平特任教授の指導と監修のもと作成しました。

産業連関表の概要

構造

岡山市の経済を構成する各産業部門は、相互に結び付き合いながら生産活動を行い、最終需要部門に対して必要な財・サービスの供給を行っています。
ある1つの産業部門は、他の産業部門から原材料や燃料等を購入(投入)し、これを加工(労働・資本等を投入)して別の財・サービスを生産します。そして、その財・サービスをさらに別の産業部門における生産の原材料等として、あるいは家計部門等に最終需要として販売(産出)します。このような「購入(投入)→生産→販売(産出)」という関係が連鎖的につながることを表したものが産業連関表です。

産業連関表の見方

産業連関表の見方の画像

タテ(列)の見方

ある産業(列部門)が財・サービスを生産するのに必要な原材料などを、どの産業(各行部門)からどれだけ買ったか(中間投入)、また、生産活動をするうえでの賃金(雇用者所得)や利潤(営業余剰)等の粗付加価値が分かります。すなわち、その産業が財・サービスを生産するのに要した費用の構成を表します。
(例)A産業 30億円(A産業から購入)+60億円(B産業から購入)+210億円(粗付加価値)=300億円の生産

ヨコ(行)の見方

ある産業(行部門)が財・サービスをどの産業(各列部門)にどれだけ売ったか(中間需要)と市内の消費や投資、市外(外国も含む)の需要に対してどれだけ生産物を売ったか(移輸出)、逆に市外(外国も含む)からどれだけ買ったか(移輸入)が分かります。すなわち、その産業の販路構成を表します。
(例)B産業 60億円(A産業へ販売)+250億円(B産業へ販売)+190億円(最終需要)=500億円の生産

タテ(列)とヨコ(行)の関係

※各部門とも投入額と販売(産出)額が一致します。
タテの合計(投入額合計)=ヨコの合計(産出額合計)

特徴

産業連関表は、各産業の生産額が表の最下段の行及び右端の列に示されており、同じ産業の生産額は必ず一致します。
このことは、ある部門になんらかの変化が発生すると、その他の部門にもバランスを調整するために何らかの変化(波及効果)が起きるということを表しています。
この特徴を利用して、消費や投資が生産活動にどのように作用しているか、更には新たな消費や投資がどのように生産活動に影響を与えるかを推計することができます。

産業連関表の利用

表自体から表作成年次の市経済の構造を把握できる

1.市経済全体の規模、産業構造

全ての財・サービスの1 年間の取引の流れが記述されているため、経済取引の実態が網羅的に把握でき、市経済の構造に関する情報を得ることができます。

2.各業種の生産額

市内で生産される「商品」(財・サービス)の生産額の大きさ及び生産額総額に対する商品別のシェア(%)を計算することができます。

3.各業種の原材料費等の内訳(縦方向にみる)

「商品」ごとの「投入構造」が把握できる。絶対額での比較、生産1単位当たりに基準化した相対比較ができ、ある商品を生産するために、どのような原材料がどのくらい使われているかが分かります。
また、市内で生産される「商品」別の粗付加価値の大きさや商品別粗付加価値額のシェアや粗付加価値率を計算できます。

4.各業種の生産物の販売状況(横方向にみる)

各「商品」がどのような業種に中間需要(原材料)として販売され、またどのような最終需要(消費、投資、移輸出)に販売され、使用されたかの構成が分かります。
なお、最終需要項目を上記(3)と同じように縦方向にみると、各最終需要に使用された商品構成が分かります。市民経済計算では各項目の合計金額しか把握できません。

経済波及効果分析ができる

需要や生産の増加が、市内生産にどのような影響を及ぼすかを推計することができます。
これは、市内の取引を網羅的に記述した産業連関表を加工することにより可能となるものです。

※経済波及効果は、「直接効果」「第1次間接波及効果」「第2次間接波及効果」の3段階に分けて、計算を行います。

直接効果

新たに発生した消費や投資によって、その需要を満たす生産が誘発されます。
このうち、市外に流出せず、市内各産業部門に誘発された生産額を「直接効果」といいます。

第1次間接波及効果

直接効果に伴う原材料等の購入(投入)によって誘発される生産額を「第1次間接波及効果」といいます。

第2次間接波及効果

直接効果と第1次間接波及効果を通じて発生した雇用者所得のうち、一部は貯蓄されますが、一部は新たに消費として支出されます(民間消費支出)。
この民間消費支出の増加によって誘発された生産額を第2次間接波及効果といいます。

総合効果

直接効果と第1次間接波及効果及び第2次間接波及効果の合計額をいいます。

平成27年岡山市産業連関表(13部門表)および連関表からみた岡山市の特性

平成27年岡山市産業連関表(13部門表)

平成27年岡山市産業連関表

岡山市経済循環調査報告書

 平成27年岡山市産業連関表等を活用し、産業構造、経済循環構造、雇用等について分析等を行いました。

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