添付ファイル
皆さんおはようございます。
それでは、8月25日の定例会見を行わせていただきます。
まずは、9月の定例市議会への提出案件でございますけれども、主なものをご説明申し上げます。
まずは、岡山芸術創造劇場条例の制定であります。この条例案は、現在北区表町三丁目千日前地区に、再開発事業によって整備中の岡山芸術創造劇場を文化芸術の創造拠点機能を備えた、新たな施設として設置するために制定するものでございます。この条例案を議会に提出するこの機会に、改めて、新劇場の整備と文化芸術施策の今後の展開について報告をいたします。
現在、千日前地区に整備を進めている岡山芸術創造劇場、仮称ではございますが、これは当初の計画では、令和4年3月末の施設完成、令和4年秋頃の開館を予定しておりました。皆さんこちらのモニターをちょっと見ていただきたいと思いますが、まずはこの新劇場の整備であります。先ほど申し上げましたように、令和3年度末に完成の予定でありましたが、これが遅れまして9か月程度遅れるということでございます。
正式に組合からご連絡をいただいたんですが、未転出者の建物が残ることで、ホール棟の工事に先立ち必要となる、再開発区域内の市道の付替工事が実施できず、当初の予定からすると、この市道付替工事が1年近くの遅滞となっていたわけであります。しかし、6月の明け渡しに伴い、工期短縮など整備スケジュールを見直す中で、市道付替工事の施工手順の工夫などに努めた結果、遅滞が9か月となったというように聞いております。我々としても、この9か月遅れはやむを得ないものとして受け入れることといたしました。
それで、今日の話題である岡山芸術創造劇場の開館の時期でありますが、先ほど令和4年秋頃というように申し上げていましたけれども、ここに書いていますように、令和5年の夏頃ということになります。これを早められないかということを随分議論したんですが、施設の引き渡しを受けてから6か月程度の準備期間がどうしても必要だとのことであります。準備期間とは何かということでありますが、スタッフの習熟訓練、また建物だけが引き渡されますので、当然ながら緞帳等備品の納入もございます。そういったことを考えていくと、やはり6か月程度は必要だろうということで、令和5年の夏頃ということで考えさせていただきました。
一方、現在新型コロナウイルス感染症の拡大が懸念される社会経済情勢にあって、岡山市のみならず、全国的に文化芸術活動そのものが大きく揺らぎ、下火になることが懸念されております。こうした中にあってこそ、岡山市にこれまでにない文化芸術の創造拠点機能を備えた新たな施設として整備を進めている新劇場の果たす役割は、ますます大きくなるものと考えております。
今申し上げましたように、この劇場の開館が9か月遅れることになりましたが、私としてはこの9か月の遅れを逆に奇貨として、開館に向けしっかりと準備を進めていきたいと思っております。そのためにまずは、岡山文化芸術創造、公益財団法人でありますが、これを母体とする管理運営体制の構築を速やかに行うこととしております。特に新劇場の顔となる館長、プロデューサー、テクニカルディレクター、マネージャーは、今年度中に財団と協力し、人選を行いたいと考えております。
また、岡山の音楽文化の殿堂である岡山シンフォニーホールと、舞台芸術を中心に展開していく岡山芸術創造劇場を市の文化政策、施策を実践する拠点施設に位置づけ、市がこれまで行ってきた文化芸術施策の見直しと、おかやま国際音楽祭や岡山市芸術祭等の事業のスクラップアンドビルドを行っていきたいと思っております。具体的な作業は来年度になると思いますが、文化芸術基本条例、仮称ではありますけど、この条例の検討や文化芸術振興ビジョンの改訂にも着手する予定であります。
今、岡山市の文化芸術施策の今後についてお話ししましたが、言うまでもなく文化芸術の主体は市民であり、市民の自主的主体的な文化芸術活動を支援し促進することが市の役割でございます。今ある岡山シンフォニーホールとこれからできる新劇場の双方が文化芸術の発信拠点となり、市民の文化芸術活動の支援を行うことによって、広域的な交流や、まちのにぎわいの創出につなげていくことが重要であり、そのための試みとして皆さんにお配りしているように、別紙のとおりいくつかの事業を開始したところであります。新劇場の整備と、開館それ自体も、岡山の文化芸術史に相当大きなインパクトを与えるものと思いますが、新劇場の開館を契機として、文化芸術基本条例の検討や、文化芸術振興ビジョンの改訂を行う中で、岡山の文化芸術施策の方向性を確認し、必要な見直しは行いたいと考えております。9か月遅れたとはいえ、この開館に向けての準備は時間があるようでありません。急ピッチで議論を進めてまいりたいと思います。
この議案は、現在瀬戸内市が計画している瀬戸内市新火葬場(仮称)について、岡山市と瀬戸内市が連携整備していくための規約を定めるものであります。岡山市では、将来の火葬需要への対応や、災害時のリスク分散等の観点から、東部地区をカバーする斎場が必要であると考えており、平成28年7月の瀬戸内市からの連携整備の申し出以降、瀬戸内市と火葬場の整備について協議を進めてまいりました。連携に向けて必要な事項について整理を行い、去る8月5日に両市間で基本合意ができたため、議案を提出する運びとなりました。連携手法については、岡山市から瀬戸内市に事務を委託することとして、委託する事務については、新火葬場における建設と、稼働後に行う火葬に関する事務としております。
新型コロナウイルス感染予防を呼びかける、岡山市独自の周知啓発事業を開始いたします。キャッチフレーズは、「スイッチ!おかやま」であります。この事業は市民一人一人が感染予防策を正しく理解し、新しい生活様式の実践により、感染予防を基本としつつ、経済的活動が、そして社会活動ができるまちを目指すために行うものであります。本事業では「マナーをON」「ゆるみをOFF」を合い言葉に、行動をスイッチしていこうというメッセージのもと展開してまいります。期間は11月末までであります。
スイッチという言葉は、私は後で担当から聞いたわけでありますが、言葉には思いがけず転換するというか、そういうような意味も入っております。そういう面では、この新型コロナウイルスという未曽有のものが降って湧いた、こういう中で我々の生活を転換していく、そういった意味のある言葉だと思って、よく考えたなあというように感じたところであります。新しい習慣やマインドに切りかえ、主体的にポジティブな行動を行っていきたいと思います。
主な実施項目でありますが、テレビ・ラジオCM、そして新聞広告、また市内約7,000事業所への啓発フライヤー配布等々であります。岡山商工会議所、おかやま観光コンベンション協会、交通各社、金融機関等各団体のご協力もいただいております。また、大型商業施設内での啓発増、オンエア、YouTube、LINE等のインターネット広告、岡山市特設ウェブサイトからの随時情報発信であります。
新型コロナウイルスは誰でもかかり得る感染症です。だからこそ自分事として捉えて、日常の暮らし方や行動を我々市民みんなが変えていくことが大事であります。感染症対策を十分に講じ、過度に恐れることなく、落ち着いて正しく対応していける岡山市を目指していきたいと思います。コロナウイルスとは今後も長い付き合いになるかもしれません。人の動きが多い岡山市では、もう既に99名の感染者が出ております。こういう状況下にあっては、感染予防意識を持つことが本当に重要になるわけであります。
従前は感染者への対応を第一に進めてまいりましたが、今後は市民の皆様にも広く訴えて意識や行動をともに変えていきたいというように思います。当事業の周知はもちろん、感染予防に関する情報発信へのお力添えを皆さん方にお願いしたいと思います。
今年度の「未来へ躍動する桃太郎のまち岡山」プロモーション概要についてお知らせいたします。岡山市では、認知度や好感度の向上を図るシティプロモーションを実施しており、過去3年間は女優の桜井日奈子さんを起用したイメージ戦略を展開し、市内外において「桃太郎のまち岡山」の認知度や好感度の向上につながったものと考えております。
今年度からは、イメージの発信から一歩進め、昔話「桃太郎」のルーツであり、日本遺産にも認定された岡山の桃太郎伝説のストーリーを全国に発信することで、岡山市への興味喚起とルーツの地への誘客を図る事業を予定しております。
本事業では、ストーリーの発信方法として、謎解きゲームを採用しております。楽しくゲームを進めていくうちに、自然と岡山の桃太郎伝説に触れてもらえることを期待しております。その謎解きゲームをより魅力的で発信力の高いものとするために、国民的な人気ゲームの桃太郎電鉄とタイアップすることといたしました。桃太郎電鉄に登場するキャラクターや地名、アイテムなどを活用し、ゲームのプレーヤー感覚で、岡山の桃太郎伝説を絡めた謎解きを体験できる企画を実施いたします。
今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、いつでも、どこでも、誰とでもできる、オンラインでの実施を予定しております。これにより全国の方々が老若男女を問わず参加可能となり、広く岡山市の桃太郎伝説の発信と、興味喚起による今後の観光誘客につなげていきたいと思います。事業開始は、今年の10月頃を予定しておりますが、桃太郎電鉄の新作ゲーム発売が11月に予定されております。本事業との相乗効果が得られるような発信を行うことにより、全国に向け岡山市の認知度、好感度の向上が期待できるものと考えております。
参考資料でお手元に配らせていただいております特別定額給付金、8月17日をもって申請期間が終了いたしましたので、ここで少しお話し申し上げたいと思います。
8月21日時点ではありますが、全世帯のうち99.4%の世帯から申請を受け付け、全世帯に対する給付済み割合は98.8%となっております。市民数で言いますと、全市民数70万9,156人に対して、70万4,354人に給付しております。
その資料は皆様のお手元にあると思いますが、岡山市においては他の政令市と比べても比較的早く給付することができたと感じております。8月7日時点の政令市の比較データではありますが、給付率、つまり全世帯に対する給付済み世帯数の割合でありますが、平均95.8%のところ、岡山市は98.2%と平均値より高い結果となっております。
総括すると、この要因でありますが、4月の早い段階で事業準備に着手したこと、また、事業者にもお願いをしたんですが、ゴールデンウイークが当初準備期間に入っておりました。通例はゴールデンウイーク休みをとるんですけれども、市のほうも、また事業者のほうも、ゴールデンウイークも働いていただいた結果だと思います。
また、申請率を高めた要因としては、未申請者を6月末で分析し、7月中旬に未申請世帯に申請書を再発送し、給付を希望する方に確実に申請を行っていただけるよう、市及び事業者、団体の方々から多くの対応を行ったことが挙げられます。
皆さん方のお手元の資料を見てください。
色刷りの参考と右上に書いてあるものがあると思います。青の6月30日現在の未申請世帯数、特に若い世代に未申請世帯が偏っていました。これを分析し、対応策を考えた上で策を講じたところ、8月19日時点の未申請世帯数(赤の部分)、これがこのように随分若い世代が減っているということで、相当効果があったのではないかと思います。個別には申しませんけれども、大学での周知、また外国人に対する周知等々さまざまな対応を担当のほうからしていただきました。
実は、総務省が7月8日時点で自治体向けに事務連絡を流しているんですけども、こんなことをやったらいいのではないかという点を流しているものがあるんですけども、その中に、岡山市の施策が多く掲載されているということであります。ご興味のある方は後で担当のところに言っていただければと思います。
全体としては、今日お越しのメディアの皆さん、また多くの事業者や団体の方にご協力をいただいたことによる成果であります。感謝を申し上げたいと思います。あとは、申請いただいた全世帯に給付できるよう、早急に対応していきたいと思います。
私からは以上です。
○記者
芸術創造劇場のことで教えてください。
まず、開館時期が載っていて、開館が9か月遅れることについての、率直に受けとめを。
○市長
一言で言うと、残念ではあります。早く劇場をつくって、新しい文化芸術の殿堂からさまざまな文化を発信したいというように思っていましたから、残念な要素はもちろんあります。しかしながら、今の新型コロナウイルスにより、なかなか文化芸術活動が活発に行えない状況下において、これからやはり開館に向けて盛り上げていかなければいけないと思っています。そういう面では、逆に時間をいただいたという面もあります。
先ほど、条例をつくり、ビジョンを変えると申し上げましたけど、そういう過程の中で岡山の文化芸術活動をより盛り上げていくような、そういう施策をとっていきたいと思います。新型コロナウイルス感染症の影響を奇貨として、より一層盛り上げていけるというような反転の攻勢というものを考えていきたいと思います。
○記者
今日の条例で、名称を正式に岡山芸術創造劇場と、これも仮称とついていたものが外れるということで、大きな一歩というふうに捉えられると思うんですが、改めてこの施設にかける思いというか、そのあたりを教えてください。
○市長
そうですね、シンフォニーホールということで音楽、特にそういう交響曲等々のものに対しては、非常にいい施設を我々持っていたわけでありますが、市民会館の耐震ももちろん問題ではあったんですけれども、貸館という用途が限られているということもありました。そういう面で、新しくこの劇場ができることは、岡山の文化芸術活動に新しい扉を開くということになるんではないかと思っています。
大きな一歩だろうと思いますが、ただ、もちろん新しい一歩ではあるということの中で、今まで岡山でされていたさまざまな活動をどうしていくのが望ましいのか、そういった議論も、この開館までには整理をしておかないといけないと思っています。具体的にまだここで申し上げられる段階ではないんですけれども、そういう議論もあわせてやりたいと思っています。
○記者
次の2点、9か月開館が遅れるということで、当初予定の、市の負担が約235億円という見積もりが出てきていたんですけども、このあたり、これが膨らんでくる、いくらになるとかというのは。
○市長
そこはまだ、我々としてはそこで抑えたいと思っていますが、具体的には今後議論をさせていただきたいと思います。
○記者
改めて、この周知啓発事業「スイッチ!おかやま」なんですけれども、重複しますが、改めて期待される効果といいますか、狙いをよろしくお願いいたします。
○市長
そうですね、新型コロナウイルスの感染者は、岡山市でもなかなかとまらない現状であります。やはりこういったときは、基本に戻る必要があるだろうというように思っています。
基本とは何かということでありますが、やはり3密を回避していく。そして、このごろわかってきたこととして、大声での、あまり大きく騒がないというか、要は飛沫感染ですから、相手方にそういう影響を与えないというんでしょうか、そういったことが重要になってきているわけですね。
3月ごろは、我々もどんなものなのかが全く分からなかった。政府の話など、いろいろ発信されることを聞きながら、我々としても判断していったわけですが、専門家の方が随分整理をしていただいています。そういったところから見ると、新型コロナウイルスに対する知識を正しく理解して、そして過度に恐れることなく、でも正しく恐れていく、こういったことが重要なんじゃないかと。それをこの「スイッチ!おかやま」により、みんなで実践する、そういうことをさせていただきたいなと思っております。
さまざまな形でこれを周知させていただきたいと思います。ぜひ皆様もご協力をお願いしたいと思います。
○記者
資料の表題に予算を除くと丁寧に入っているんですけれども、今コロナの感染者が99人になっています。このあたり、規模感や、対策、どのようなものがありますでしょうか。
○市長
今回も、あさって会見させていただきますけれども、もう基本的には新型コロナウイルス対策ということで検査体制の問題、そして文化活動の停滞などもありますから、予定されたものもなかなか行われていない、そういったものに対する助成、指定管理を行っているところも相当の損失が出ていますので、そういうものの補填、そういったことを軸に補正予算を組みたいと思っております。また詳細はあさってさせていただきます。
○記者
冒頭でもおっしゃっていたんですが、市内の感染が99名、昨日の時点で、この状況だと100人に達してしまうような状況かと思うんですが、こういった状況をどのように受けとめられているかということを1点目、お願いします。
○市長
県内では本当に岡山市が多くなっている、それは人の動きが多いからだろうと思っています。ただ、政令市全体から見ると、たしか静岡市さんに次いで少ないのではないかなと思っています。
全体から見ると、やっぱり人の動きが多いから、感染がなかなか避けられない、そこがゼロリスクというのはなかなかないですからね。完全にゼロにしていくというのはなかなか難しいんじゃないかとは思いますけれども、先ほどのご質問にも、例の答えに重なるんですけど、我々としてはこの新型コロナウイルスの正体を正しく認識して、正しく恐れていくということを市民の皆さんと共有したいと思っています。
○記者
Go To キャンペーンが22日で1か月になりましたけれども、市内への効果とか、そういったものを何か言及できることがあればお願いします。
○市長
Go To キャンペーンによる効果自体は、まだ分析はできておりません。ただ、ホテル業界の数字を見ると相当きついですね。だから、我々の宿泊ポイントも、結局8月1日から延ばしましたけども、やはり何かやらなければならないと思っています。それも近々に、我々としての見解をまた明らかにしたいと思います。
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