ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

令和5年11月27日市長記者会見

[2023年11月30日]

ID:54833

令和5年11月27日市長記者会見

  • 多目的屋内施設(アリーナ)整備に関する基本計画(素案)について

  • コロナ前後の都心の人流動向やハレノワ開館によるまちの変化について

令和5年11月27日市長記者会見資料

市長記者会見動画

多目的屋内施設(アリーナ)整備に関する基本計画(素案)について

多目的屋内施設(アリーナ)整備に関する基本計画(素案)について説明する大森雅夫岡山市長

 皆さん、おはようございます。それでは、まずはアリーナ整備に関する基本計画の素案が整理できましたので、お示しをいたします。

 まずは、中身に入ります前に簡単に経緯をお話し申し上げたいと思います。令和3年12月にこの新たなアリーナの整備構想について、経済界から整備をしてほしいという話がありました。具体的には、プロスポーツチーム支援のために、市有地である北長瀬みずほ住座跡地に公設民営の新アリーナを整備してほしいという提言でありました。

 令和4年12月には、経済界から新アリーナの公設民営に向けた提言として、アリーナの運営についてや寄附金等の具体的な内容を盛り込んだ提言もいただいたところであります。

 岡山市としては、昨年基礎調査を実施し、アリーナの必要性について調査した結果、プロスポーツ支援のためにも新たなアリーナの整備の検討が必要であるとの考えに至りました。さらに、経済界から県に対しても具体的な支援の話をいただけるよう働きかけるので、計画を前進させてほしいとの強い要請が今年の1月にございました。そういうこともあり、令和5年度予算で本計画を策定するものを計上いたしました。そして、具体的なアリーナの整備を描いたところであります。

 また、岡山シーガルズ、トライフープ岡山、岡山リベッツからも新アリーナの実現に向けて速やかに事業推進をお願いするとの要望もいただいたところであります。そもそも新たなアリーナの整備や岡山のプロスポーツチーム支援を大きな目的としているものであります。岡山シーガルズ、トライフープ岡山、岡山リベッツは、岡山市だけで支援しているものではございません。県全体で支援、応援しているものであります。

 また、新たなアリーナ整備による経済波及効果は、市内はもちろんのこと、広く市外にも大きな効果をもたらすことは明らかであります。そういう意味でも、経済界はもちろんのこと、広域行政を担う岡山県とも協力の上で実施すべき事業と考えております。しかしながら、相当期間になりますが、県からは新たなアリーナ整備の是非、財政負担についていかに対応するのか回答はいただいておりません。

 それでは、計画の素案についてご説明します。今、お手元の資料、主な箇所のみ説明いたします。
(モニターを示しながら)まずは、アリーナ整備の外観イメージであります。従来と全く変わっているものです。こちらが公園になっているんですが、こっちに新たにアリーナを整備しようと。以前は80億円強を基本構想として整理をさせてもらったときは、ここ(アリーナ部分)だけが整備されていたんですけど、やはり人の流れがここだけじゃうまくいかないということで、こういうふうに、ペデストリアンデッキが必要ではないかというのが今回の基本計画の中には上がっております。こういうペデストリアンデッキでアリーナと公園をつなぐことによって、公園と一体的な活用を図られ、にぎわいスペースがより広がるだろうと思います。

 8ページをご覧ください。メインアリーナはバレーボールコート3面分で、観客席5,000席、可動席を含めますが、サブアリーナはバレーボールコート2面分、トイレはSVリーグの基準の客席数の5%を確保、そのほかVIP室、ラウンジなども想定しており、全体で1万3,300平米の想定であります。基礎調査段階では1万1,000平米でありましたが、2,300平米増えております。

 概算費用です。プロリーグの新たなレギュレーションを満たすために、基礎調査時から施設面積が増加したことや昨今の物価高騰の影響を加味した結果、従来の工法によるとアリーナ本体の整備費は約118億円となります。

 なお、現時点ではお示しできませんが、他都市の民間整備では、公営のものはないんですけども、民間整備の中でローコストアリーナというものがございまして、ローコストでの整備手法を用いたアリーナもあることから、そういう整備手法も活用できればというように思っております。積算は、今回そのローコストアリーナについては間に合いませんでした。したがって、1月末までには何らかの数字を出していただくということで、今整理をしているところであります。そのほかに、先ほど説明しましたペデストリアンデッキの整備費や物品調達費なども必要になってきます。

 今のローコストアリーナですが、民間施工の事例になる、他都市にあるローコストのアリーナを参考として載せております。いずれも民設民営の施設ではありますが、これらの施設も参考に検討していきたいと考えております。

 現段階での速報値ですが、経済波及効果をお話し申し上げたいと思います。県内で20年間、約910億円を超える効果が出ています。岡山市内だけでも約580億円を超えていますが、広く県内にも大きな経済効果をもたらす結果となっております。基礎調査段階では、県内が771億円、市内は約332億円となっておりました。

 なお、基礎調査時の経済波及効果に対して、県から「来場者アンケートなどにより実態に即した想定を」という提案をいただきました。このことも踏まえて、今回は直近の令和4年の数字を使いました。ビッグデータの活用、ウェブアンケートを実施したところであります。しかしながら、皆さん令和4年っていうのはどういう年かと考えてみると、コロナが蔓延していた年であります。大きく消費行動が広がらない、そういうときでありましたから、おのずから数字的には市内に偏った数字にはなってくると思いますが、それでもそこそこの数字は出ているところであります。このアンケート結果やビッグデータを基に、市内需要、県内需要を算出し、市、県それぞれの産業連関表を用いて経済波及効果を算出いたしました。

 先日、本素案を県の担当者にもうちの担当から説明をしたところであります。改めて算出した経済波及効果についても説明いたしましたが、特にコメントや意見はいただかなかったと聞いております。

 今回の基本計画素案を踏まえて、アリーナの必要性、財政負担について、12月には我々に県としての正式な見解を教えてほしいという話を申し上げたところであります。もうこれ1年以上の話になっているんですが、そもそも我々はプロスポーツ支援のために、こういうアリーナ構想の議論をしているところでありますが、そういった必要性、またどういう協力をされるのか、そういった点についてはなかなかコメントをいただいておりませんので、ぜひお願いをしたいというように言っております。

 新アリーナ整備は、岡山市の事業として決まっているものではございません。ただし、例えば岡山市の事業としてやるとしても、先ほど述べたように、広域行政を担う岡山県と協力して実施するべきものだと私は思っております。誰のための事業なのか、何を目的とした事業なのか、どのような効果をもたらすのかなどをよく考えていただき、市民、県民のためにも適切な判断をぜひ早急にお願いし、我々のほうに教えていただきたいというように思っております。

 なお、県との折衝でありますが、昨年から担当者間で話を進めているところでありますが、今申し上げたように本質的な話に入れません。これから、このまま来年度予算でどうするかっていう点が非常に大きなポイントになってくるわけであります。話が進まなければ、また私からも知事に話をしたい旨は申し上げたいとは思います。

 通常は担当者同士でなかなか解決がつかないことも、何が論点なのか、お互いが整理をし合って、どこが妥協するべきものなのか、そうでないのかということをやるべきだろうと思います。これは、市とか県とかっていう問題じゃなくて、市民の税をどういうふうに使っていくのか、県の税をどうやって使っていくのか、これは個人の問題ではなくて、そういう性格のものだろうというように思っております。したがって、来年度予算まで、もうあまり時間が残されておりません。ぜひ、我々としては折衝を進めて、実現に向けて動ければというように思っているところであります。

 また、経済界の動きですが、様々前向きな動きをされているってことは承知をしております。今後さらに経済界とも話し合っていきたいと思っております。以上です。

コロナ前後の都心の人流動向やハレノワ開館によるまちの変化について

コロナ前後の都心の人流動向やハレノワ開館によるまちの変化について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、コロナ前後の都心の人流の動向や、ハレノワ開館によるまちの変化であります。5月8日に新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、アフターコロナの社会、経済活動が本格的に動き始めました。まちなかにも人出が戻ってきたと感じており、これらをデータで見るとどうかということで、データ分析を行ってみました。

 また、岡山市にとっては、今年9月にやはり大きな出来事がございました。岡山芸術創造劇場ハレノワがグランドオープンをしたことであります。あわせて、ハレノワができたことによって、どういうように人の流れが変わっていったのか、それも分析をしたところでありますので、ご紹介いたします。

 まず、資料の1、都心の人流推移であります。コロナ前の2019年から今年まで、同じ月の都心の人流を15分以上滞在した人数で表したものであります。棒グラフは毎年9月の休日1日の平均、折れ線グラフは2019年を100とした場合の比率でありまして、今年9月の都心の滞在人口は12万8,000人で、コロナ前の8割程度に回復したということであります。感覚的にはコロナ前に戻ったと思っていたんですけれども、やはり8割程度でとどまっている、この理由なんですけれども、年代別の人流を見ていただきたいと思います。 

 都心の滞在人口を年代別に表した資料2でございます。棒グラフの青が2019年、オレンジが2023年で、折れ線グラフは2019年を100とした場合の2023年の比率、40歳代ではコロナ前の9割程度まで回復しております。60歳代、70歳代以上では、6、7割程度にとどまっております。

 時間帯別の人流でありますが、資料3でございます。2023年は、各時間帯においてコロナ前の8割以上の回復が見られております。特に、17時から22時の夜の時間帯は昨年と比べても増加しております。

 資料の4-1は、都心、そのうちの表町エリア、さらにハレノワがある表町三丁目に分けて、今年の1月から9月までの各月の休日の人流をコロナ前の2019年との比率で表したものであります。表町三丁目の人流は、コロナ前に比べて123%ということで増加しております。

 また、資料の5-1でありますが、今年の8月から10月まで、各地点のAIカメラで計測した1日ごとの通行者数を折れ線グラフで表したものであります。棒グラフはハレノワの来館者数であります。表町三丁目の時計台周辺の10月の休日の通行者数は、8月の2倍から3倍に増加している。大きくハレノワの効果が出ているっていうことが分かります。 

 次に、資料の6をご覧ください。資料の6は、ハレノワ周辺の路面電車、バスの乗降客数であります。本年10月の乗降客数は、4月から8月までの平均に比べ、バス、路面電車とも各停留所で増加しております。 

 これらのことから、都心の人流はコロナ前の8割程度まで回復してきている。ハレノワ開館後の変化として、近隣の通行者数が大幅に増加していることなどが分かりました。岡山城のリニューアル、ハレノワ整備など、にぎわいの拠点づくりやハレまち通りの1車線化などにより、歩行者に優しいまちづくりができつつあると、そういった状態と、また活発な民間による開発が相まって、まちに大きな躍動感が生まれていると思います。

 今後も、こうした人に着目したデータの分析を続けながら、岡山市に住む人にも市外から訪れる人にとっても魅力と快適さを感じられる、にぎわいと活気あふれるまちづくりを進めてまいりたいと思います。資料の7以降は、まちの活性化を表すものとして、地価の上昇などをまとめていますので、ご参考にしてください。

「重点支援地方交付金」を活用した非課税世帯への給付金について

「重点支援地方交付金」を活用した非課税世帯への給付金について説明する大森雅夫岡山市長

 最後でありますが、案件外ではありますけれども、国におい て11月10日に閣議決定された重点支援地方交付金を活用した住民税非課税世帯への給付金、7万円の給付でございますが、国からの要請も踏まえ、年内の予算化に向けて準備を進めているところであります。

 給付金に係る補正予算については、この11月議会のしかるべきタイミングで提案する方向で進めています。具体的な対象者、支給方法については、準備が整い次第お知らせしてまいります。給付時期については、今般の経済対策の趣旨も踏まえ、できるだけ迅速な対応が必要と考えており、1月末の給付開始に向けた準備を指示しているところであります。私からは以上です。

質疑応答

質疑に応答する大森雅夫岡山市長

○記者
 おはようございます。アリーナの件でお尋ねいたします。今回、ベースとなる金額が基礎調査時に比べると、アリーナ部分だけですけど当時80億円という数字を出されていて、今回はアリーナとそれからデッキ等も含めて合わせると145億円ぐらいの数字になると思うんですが、結局この予算的なものをどう確保するかというところが一番の焦点になるかと思うんです。

 市長はずっとご説明されているとおり、県への財政負担も含めて協力をお願いしますという呼びかけをずっとされているんですけど、改めてこれを単市でやるとなるとかなり負担が大きいかなと思うんですけど、県の協力が得られなかった場合、どういうふうな対応を取られるのかというのがあれば教えてください。

○市長
 このアリーナを整備する金額ももちろんのことなんですが、これは何のためにやるかということから考えていくと、プロスポーツ支援っていうことが第一になってくるんです。したがって、土日などはなかなか市民が使えない、こういう事態が想定されます。市民用の、市民が使うことを中心とするアリーナであれば、市単独でやっていくっていうのはあるんだろうと思うんですね。ただ、経済界がどこまで負担してくれるかにもよりますけど、私はアリーナの性格としても県と一緒に協力し合ってやっていくべきものなんじゃないかなというように思っています。

 様々な、今までもシーガルズ、トライフープ、リベッツの支援のための会などにも私は伺いました。でも、そういったときは、県のほうからも「応援しているよ」っていう発言をされているっていうのは横で聞かせていただいたわけであります。もちろん、アリーナの整備を応援すると言われているわけではないかもしれませんけれども、Bリーグ、Vリーグが大幅にホームにおけるアリーナの基準とか、そういうのを変えていっているんですね。

 岡山市、岡山県にとって、そういった一緒になってプロスポーツを応援していくっていうのは、私はそうあるべきだというように思っております。したがって、私はそういうふうに県の考えも変わるというか、今まで何もおっしゃってないんですよ、1年以上。おっしゃってないときに、県の考えが変わるっていう言い方がいいかどうかもよく分からないんですけれども、来年度の予算、市の事業としてやっていくとなると、我々が来年度予算で何らかの提起をしていかなきゃならない。それまでには、県としてどうするか教えていただきたいと思っております。

 したがって、今県がやらない、協力しないことを前提とした議論は今ここですべきではないんではないかなというように思ってます。

○記者
 まだ県の協力が得られるか分からない状況ではありますが、県への協力を求める場合、具体的なその額や割合っていうのは市としては何か今考えはあるんでしょうか。

○市長
 実は、今やっているジップアリーナってありますよね。ジップアリーナは、県と同額を市が出してるんですね。だからといって、私はフィフティー・フィフティーじゃなきゃ駄目だとか、そういうことを申し上げるつもりはありません。これからお互いが話し合って、しかるべき割合を決めていけばいいんではないかなと思ってます。

○記者
 ありがとうございます。今ジップアリーナの話が出たので、それに付随してなんですけども、先日、自治体間調整問題調査特別委員会、自治体間の特別委員会で県の負担割合を見直すように、というような話の中間報告が出たかと思います。その中で、都市整備局長から、「もし今年度分の県の支払いの協議がまとまらなければ県への支払いもしない」というような旨を一部報道でもされてたと思うんですが、市長として今県の負担割合についてどのように認識を持たれてますか。

○市長
 都市整備局長はずっとこの問題にタッチしてるんです。だから、彼の気持ちが出たんだと思います、それは。これについても、我々は県の事業に協力しないと言ってるわけではない。法律をご覧になったことあると思うんですが、この法律にコンメンタールだとか、地方分権の改革推進委員会とか、様々なところでコメントが述べられてるんですよ。一般的な利益で要求しないようにとか、特別な場合だけですよと。特別な場合ってよく分かんないですよね。だから、そこは、よくお金を求めるほうが求められるほうに説明をして、納得をしていく、こういったことが重要だというように言ってるところがあります。

 それから、何と言っても、条例条例とおっしゃるんですが、県の条例は、市に対して別に適用されるわけではありません。だから、彼らの間では、議会と当局との間で合意はなされたということだろうと思うんですけどね。

 だから、それを前提として、都市整備局長は、もうこれも1年以上やっているんです。こちらのほうは、時に応じて相談しながら、我々として出すべき額を決めていきましょうと申し上げている。これが47都道府県の大半、そうなっているんですけどね。そういうことで、ずっと言っているんですが、そこにも前進が全く見られない。だから、気持ちが表れているということだと思います。

 私としては、これは最後ですが、これも県の方々がご理解いただかないというのはないんじゃないかなというように思っているんです。昨年お互いが協議して、ちょっと正確な文章は忘れましたけど、協議の結論において、「応じて支払う」っていうことがたしか書かれている。ご存じないですか。そういう合意文書があるんですよ。だから、そこは協議を進めないといけないんじゃないかと。そのいらいら感が都市整備局長のそういうコメントになったと。私としては、そこまでお互いが合意したものでもあるし、必ず決着がつくと思っています。

○記者
 最後、必ず決着はつくということで、まだ市長としては今年度分の支払いをしないというところまでは言及……。

○市長
 言ってません。

○記者
 されないということですよね。

○市長
 はい。ただ、これは今しないということではないんですが、今回の負担を求めておられる事業は、自動火災報知器、園内の外灯照明の更新とかこういったものなんですね。都市計画決定すりゃ都市計画事業にはなるかもしれませんけど、私は維持管理的なものだというように思いますよ。だからといって、払わないと申し上げているわけではありません。ただ、何度もここをまた、ちょっと強調して言うようになるんですけど、市民の税金をどうやって適正に使うか、我々はやっぱり市民の税金を本来使ってはならないところに使っちゃならないと思うんです。だから、それを正面から議論させてもらいたいないうように思っているんですが、この件についても全くなかなか動かないんで困ってます。

○記者
 先ほどから何度もお言葉が出ているんですけれども、今回このタイミングでの発表、かなり市長としても覚悟といいますか、進めてやるぞという意気込みを感じるんですけれども、改めてこの事業に対してどういう覚悟で実現に向けて臨むのか、お気持ち、覚悟を聞かせてください。

○市長
 実は、小さい頃はあまり分かんなかったかもしれないですけど、岡山ってプロスポーツがなかなか育たなかったんですよ。私、市長で帰ってきて、ファジアーノが動いている、シーガルズが動いている、すばらしいなと。それから、市長になってから、トライフープ、リベッツが動き出した。地元紙も、また地元の放送局も大きく報道してくれている。こうなると、みんなで応援しようやっていう感じになっている。

 今の基準じゃ、このプロスポーツ界の人たちが試合ができなくなる。Bリーグでも、モチベーションが取れなくなる。これはやっぱりよくないだろうっていうとこから入っています。最初から、我々は基本計画から本当に県が入ってもらえればということも申し上げているんですが、かたくなに拒否をされておられます。その意図も分からないんですよ。

 ただ、これを市民の税金を適切に使うということから見ると、私はもちろん、各市町村と一緒になってやるっていうやり方もないわけじゃありません。ただ、それは受益の程度がまたいろいろ違ってきますから、こういうときこそ県が乗り出すべきだろうというように思っているんです。

 覚悟という面では、1月の予算決定までには何らかの結論は出す、そういう覚悟はあります。ただ、非常にデリケートな問題であります。これから、各市民の、また市民の代表者である議会の声も聞きながら、最終的には判断をしていきたいというように思っています。中途半端な回答になりまして申し訳ありませんが。

○記者
 アリーナの件で、県との話し合いによっても前提条件が変わってくると思うんですけれども、市長の思いとしては、来年度予算でどの段階まで進みたい、設計みたいなところなのか、状況を考えると工事にも進みたいのかっていうようなところと、併せてバレーとかバスケの基準の改定はもう目の前に迫っています。まず、タイムスパンとしてはいつ頃までに完成に持っていけたらというふうな思いがあるかっていうところを教えてください。

○市長
 本当に決断しなけりゃならない時期が迫っています。したがって、もう既にこの計画素案は、県にも経済界にもお示しをしているところであります。皆さん方に公表する予算までには決着しなきゃいかん。正直、迷っています。

 今、質問がありましたように、我々にとってファジアーノほかシーガルズ、トライフープ、リベッツ、どれもかけがえのないチームであります。だから、彼らが自分たちの行動が相当の制約を受ける、これからプロスポーツ界で活躍できにくいと、今のままでは、というふうにおっしゃっているわけですから、そこは応援したいという気持ちはあります。

 しかしながら、何度も同じことを言いますけど、これはプロスポーツの支援のために、県単位で動いているプロスポーツの支援のためにやっているわけなんで、県がやっぱり乗り出してきていただきたいなと私は思います。そうでないんだったら、その理由を教えてほしいんですよ。別にこれに限定しての話はしておりませんけれども、お会いしませんかっていう話は何度も申し上げております。それでも否定をされるわけであります。ちょっとどうすればいいかよく分からない、はっきり言って。知恵があったら教えてください。

○記者
 先ほど質問がありましたが、そのスパンという意味では、いつまでに完成させたいというような、今現時点で市としてはあればお聞かせ願えますか。

○市長
 このタイムスケジュールでいうと5~6年かかるって感じだったよね?(担当課に確認) いつまでって、なってる?

○市民生活局 スポーツ文化部長
 すいません、市民生活局スポーツ文化部長です。いつまでというのは、工事の手法にもよってスケジュールは変わってくるんですけど、通常の整備であれば、設計が数年、施工が数年っていうことで、このまま順調にいってもやっぱり5~6年はかかるというようなスケジュールになっております。

○記者
 ありがとうございます。記事にする上でなんですけども、今後予算を順調に通していっても5~6年はかかるという市の認識が今あるという段階で、市としていつまでに完成させたいというところまでは今時点では言及は…。

○市長
 アズ・スーン・アズ・ポッシブル(=できるだけ早く)じゃないでしょうか。それは、できないものはできないわけですから、やることはやると。ただ、やっているということは、例えばバレーボールの協会、バスケットボールの協会、そういったところにも見えてくるわけですね。その効果は、私は大きいと思っています。それで、バスケットはたしか2026~7シーズンだよね、バスケットの改正は(担当課に確認)? だから、今すぐではありませんし、そういうふうに思ってます。

質疑応答中の大森雅夫岡山市長

○記者
 アリーナの件とは全く関係ない質問を1つお願いしたいんですけれども、岸田内閣の支持率が急落しています。物価高に対応した経済対策を打ち出したものの、評価されていません。地方自治体として、岸田内閣の取組に対する評価を教えてください。

○市長
 難しい質問ですね。私は、少なくとも支持率低下に対してのなかなかコメントはできませんけれども、ただ、このコロナの3年、4年、ずっと市民の皆さん方の話を聞き、危機感を持っていました。これは岸田内閣だけではないですけど、そういうところで的確に交付金とか、ああいうのをやっていただいたような気はします。

 今も経済対策、定率減税等々言われていますが、我々は果たしてあのスケジュールでできるかどうかっていう事務的な問題点はあるにしろ、それは一つに困っている国民に対してやっていただいているということで、岡山市長としては評価をしたいというように思っています。

 全く意図とは違うかも分かんないんですけど、私、先ほどのアリーナもそうなんですけど、政令指定都市の中途半端さっていうのは如実にこの数年間、感じます。例えば、義務教育だって、これは全く権限が別なんだけど、「県全体を預かる身として、岡山県内全体の教育水準の維持向上の責任を持つ」なんていうふうにおっしゃられると、我々も教育委員会、そして先生方に対してどう言っていいか分からなくなっちゃう。したがって、何が言いたいかというと、そういう地方分権の議論を進めてもらいたいなと。これ、政令指定都市の仲間たちのさらなる願いなんですけど、ごめんなさい、ちょっと意図が違ったかもしれません。

○記者
 こっちのアリーナの負担の関係でちょっと教えていただきたいんですけれども、広島のマツダスタジアムの場合には、県、市もそうなんですけども財界もそれなりの負担をされまして、あと市民から寄附も募ったりして、非常に下からの機運みたいなものを感じていたんですけども、もちろんアリーナも経済界からもいろいろと要望が出てると思うんですけども、経済界も何か応分の負担をしたりすれば、いろいろと機運も盛り上がるんじゃないのかなと思うんですけども、その辺いかがでしょうか。

○市長
 エディオンとか、相当額出しているっていう話は聞いていますし、私も広島に行って見てまいりました。市と県も同額を出すということで、市の事業としてやっている。非常にスムーズにやっていかれているというように思っています。ここに至るまでは結構、水面下ではいろいろあったとは聞きますけども、でもいい形になっているなというようには思っております。

 経済界の方とは、皆さん方あまり同席しない形でいろんな意見交換はしております。多分これから急ピッチで機運の醸成などをやっていかれるんだと思うんですが、何をさておいても、やっぱり経済界も市と県がこんな形になっているっていうのは動きにくいところもあるんじゃないかと思うんですね。だから、何とかしたいんですけどね。広島市長ともよく話すんですけど、先の答えと同じなんだけど、どうすりゃいいんですかねと。

 とにかく、でもスポーツ文化部長が、もうずっと彼らとやってくれてます。私も県庁内の空気は彼から聞いております。ただ、伝聞の話をあまりここで申し上げるのもどうかなと思いますんで、そこは申し上げませんけれども、とにかくプロスポーツ界を一緒に応援していこうじゃないかというようになってもらいたいんですけどね。よろしくお願いいたします。

○記者
 アリーナについてお伺いしたいんですけれども、リーグの変更もあるから来年度予算に組みたい、当初予算に組みたいっていう思いがあると思うんですけど、県としては何か以前会見で「予算にも順番があるから」とか「事業にも順番があるから」っていう話もあったと思うんですけれども、来年度予算じゃなくって、それ以降にずらすとかそういうことは今後あり得るんですか。

○市長
 県がほかに、たしか私も会見で見たのは、津山がどうのこうのということをちょっと言われたっていうのをかすかに記憶していますけど、それは県の事情があれば教えていただけりゃいいんじゃないでしょうか。津山の何を、どれぐらいの額をいつから投入すると、ということで岡山市への投入はこういうふうになっていくという説明を我々にしていただいて、それが説得力あるもんであれば。私は別に来年度から即それほどの額のお金が必要になってくるわけじゃありませんからね。とにかく、アリーナの必要性とか協力する是非とか、協力に当たっての考慮材料とか、協力できないとするとそれはなぜか、それを教えてもらいたいんですよ。それは別に、1年やってんですからね、いい知恵あったら教えてください。

お問い合わせ

市長公室 広報広聴課

所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: (広報担当)086-803-1024 (広聴担当)086-803-1025 ファクス: 086-803-1731

お問い合わせフォーム