市街化調整区域における20戸連たん制度および空き家の用途変更緩和制度の運用開始について
令和5年度就職氷河期世代の就職支援事業の取組結果について
添付ファイル
皆さん、おはようございます。それでは、会見を始めさせていただきます。まず初めに、市街化調整区域における20戸連たん制度の運用開始についてであります。
岡山市では、人口減少や高齢化が進行する中にあっても持続的に発展できるよう、コンパクトでネットワーク化された都市づくりを進めているところであります。このため、低密度な市街地の拡大を抑制するとともに、中山間地域等の周辺地域においては集落の活性化を図ることを目的として、市街化調整区域内の開発許可制度の見直しを行ったところであります。市街化区域から市街化調整区域に人口が流出することで低密度な市街地が拡大する大きな要因となっていたことから、50戸連たん制度を令和8年4月1日から廃止することとしております。
このたび、残る課題であった人口減少が著しく、既存集落の維持が困難になることが想定される地域における既存集落の維持と地域コミュニティーの維持活性化を図ることを目的として、20戸連たん制度と空き家の用途変更についての緩和制度を新設し、運用を開始いたします。この本制度の運用開始日は、令和6年6月1日からといたします。
具体的に対象地域を見てみますと、過疎法に基づく過疎地域に該当する小学校区でありまして、蛍明小学校区ほか全体として6地区であります。そして、地域コミュニティーの維持、集落保全のために資する新たな開発許可制度として、この20戸以上の建築物が連たんしている地域においては、55メーター以内であれば住居を建てることができると、こういった制度を導入させていただきます。これが6月1日から施行されるわけであります。
空き家の用途変更についての緩和制度は、対象区域内において適法に建築され、10年以上経過し、現在空き家となっている建築物を農家レストラン、賃貸住宅、小規模住宅(注:正しくは小規模店舗)などへの用途変更を可能とする許可制度であります。本制度の運用開始により、人口減少の著しい区域において、住宅の建築を可能にするとともに、空き家の利活用を促進することで、地域コミュニティの維持・活性化が図られると考えております。
続きまして、2つ目の議題でございます。令和5年度の就職氷河期世代の就職支援事業の取組結果がまとまりました。
当事業は、非正規雇用で就業中または離職中の就職氷河期世代の方の正規雇用化を目的に支援を実施したものであります。就職氷河期世代の就職支援は、令和2年度から国を挙げて実施をして、それに合わせて岡山市も令和2年度から支援事業を開始しているところであります。
当事業では4つの支援メニューを展開しております。1つ目が、キャリアカウンセラーによる就職全般に関する個別相談、これが軸になりますが、2番目として、就職に関するスキルアップを支援する就職支援研修、3番目として、企業を実際に訪問する職場見学、体験の実施、4つ目としては、合同企業説明会の開催であります。
令和5年度の就職者数は、40代の方を中心に男性22名、女性26名の計48名でございます。うち、正規雇用の方は男性17名、女性12名の29名となりました。令和4年度の就職者数35名から13名の増加となったところであります。また、就職者のうち、人手不足の深刻な建設業や運輸業に就職した方も増えております。企業の人材確保にもつながったと思っております。なお、令和6年度の支援事業についても継続して行います。これまでの4年間のノウハウを生かしながら、我々としても就職氷河期の方の就職をサポートしていきたいと思っております。
続きまして、案件外ではあるんですが、1点だけ付け加えさせていただきたいと思います。こども誰でも通園制度の試行的な事業の実施であります。この制度は5月20日に広報連絡し、利用認定の受付を開始しているところであります。まず、この制度は、ゼロから2歳児の約6割を占める未就園児を含め、子育て家庭の多くが孤立した育児の中で不安や悩みを抱えているといった課題があって、この課題解決のために設けられた制度であります。
この制度の背景には、核家族化が進み、従来のように祖父母などに頼ることができなくなってきていることや、社会情勢の変化、女性の社会進出もあり、祖父母もまた就業中であるといったことから、祖父母の知識や経験が共有できない、育児に対して不安や孤立感や疲労感を抱える保護者が増えてきていることなどが挙げられます。モニターを見ていただきたいと思いますが、サービス内容、分かりやすいここを見てください。
利用時間は1人当たり月10時間まで、利用料は1時間あたり300円から500円ということであります。順番としては、まずは岡山市役所のほうに認定の申請をしていただく。そして、認定があれば利用の申し込みをして、サービスの提供と、こういったことになるわけであります。
岡山市においては、今年の1月から2月にかけて、子どもが0歳から2歳の保護者を対象にこども誰でも通園制度についてアンケートを実施したところ、利用したいと回答した人が47.9%、ほぼ半分、がおられました。制度を利用したい理由としては、先ほど述べたように、子育てに関する孤立感、不安感を解消できる専門的な理解を持つ人(保育士)と関わることができる、自分のための時間を過ごすことができる、そういった項目を選択されておりました。我々としても、ぜひこの制度を利用して、今申し上げたような悩みが解消できるんならばいいんではないか。ということでこの制度を試行することとしました。
しかしながら、実は20施設を我々、具体的に事業の対象としたいと思っていたんですけれども、手が挙がったのは9施設であります。どうして半分に満たない数になったのかということでありますが、ひとつには、この事業を実施するに当たって専任の保育士の方が必要であるということで、保育園側の体制が整わなかったこと。特に待機児童ゼロとなったとはいえ、まだまだ十分な供給体制っていいますか、整備がなされてないっていうところはこういったところからも言えるのかなと。そういう保育士の皆さん方が十分いて、他の事業に乗り出していくっていう余裕がないのかなっていうのがひとつであります。
もうひとつは、やはりこれは最初の試みですから、どれだけ子どもさんたちが来てくれるかっていうところの不安感もあったのかなというように思っております。ただ、全体としてみれば、保護者の利用ニーズは、私は大きいと思っております。今後のニーズをよく見ながらといいますか踏まえて、実施施設の拡充も検討していきたいというように思っております。
制度を利用するには、先ほど申しましたように、事前の認定申請が必要であります。5月20日から市の電子申請サービスで受付を開始しているところであります。昨日(5月23日)の午後1時、13時時点で受付は37件になっております。詳細は、参考にお手元に配付している申込案内のチラシや市のホームページなどを確認していただきたいと思います。施設の利用は7月から開始をいたします。
皆さんのほうでもぜひこれらについての広報と言いますか、市民の皆さん方にお伝えしていただければ、保護者が抱えている不安感とかそういったものが少しでも払拭できるんではないかなというように思っております。よろしくお願いします。今日は、私からは以上です。
○記者
こども誰でも通園制度のことでお聞きしたいんですけれども、当初20施設を予定していたということなんですけども、20施設でどれぐらいの利用者を予定しておられましたでしょうか。
○市長
20施設全体でどれだけの利用が可能かということですか? あれ、担当者いないな。こっちへ来て話したら。
○保育・幼児教育部長
予算上で20施設と見ていましたので、そのときの人数が…ちょっとお待ちください。すぐ手元にないんで、後で答えさせてください。
○記者
2026年度から本格実施を目指していると思うんですけれども、現場の中のいろいろ保育士さんの話とかも聞いてると、なかなか今の配置基準でもスタッフが厳しい中で、その方は追加でこういった利用を受けられるのかっていう不安を感じておられる保育士さんとか……。
○市長
2026年までどういうことを考えていくかっていうことですか、一言で言えば。
○記者
はい。
○市長
取りあえず、今応募が20分の9だった。もっと手が挙がるのかなとは思ったんですけども、そこにはやっぱり先ほど言ったように2つの要素があるんではないかと。1つは、今の保育に行っている子どもたちへの対応、その保育士で手いっぱいだ、特に地域によっては大変な状況になっていますから、手いっぱいだ。新たに受け入れる余裕はないっていうそういう方々がひとつ。ふたつ目としては、本当にこれに手を挙げて来てくれるのかな、こういう不安。これらが20分の9という結果になっているんだと思います。
ただ、アンケート結果でもお話し申し上げたように、利用者のニーズっていうのは結構高いものがある。これは現実に最初のアンケートですから、付近の人たちが使っていれば、あ、いいんだと、私の子どもも行かせたいというふうに思う。だから、47.9%っていうのはまず第1段階、私はだからニーズ的にはあるんだろうというように思っております。したがって、女性の社会進出だけじゃなくて、家庭で様々な不安を払拭してもらう、これも一つの市民の生活をレベルアップしていく大きなポイントだと思うんで、それができるようには考えていきたいというように思っております。それが具体的にこれから何をしていかなきゃならないかっていうところまでが頭の整理はできておりませんけれども、実態を見ながら、担当ともよく話して、拡充していく方向でやっていきたいなと思っております。
○司会
では、先ほどの件は、また改めて担当のほうから回答させていただきます。
○記者
ちょっと話が飛んでしまって申し訳ないんですけれども、新アリーナの件で質問します。県の返事もきちんとありまして、市がどうするかっていうところを今月いっぱいで決定を、ということですが、進捗状況、そしていつ決断をして発表してくださる具体的な日時がお示しいただければお願いしたいです。
○市長
分かりました。若干長くなるかもしれませんが、まずひとつ、県のバスケット協会やハンドボール協会の方からジップアリーナの利用に関しての実態をお伺いしました。そうすると、なかなか競合していて、ジップアリーナでは全国大会とか全国大会に準ずるような大きな大会を開こうと思ってもなかなか開けない、そういったことをおっしゃっておりました。今日は卓球協会、バレーボール協会の方も来られますが、そういう実態がよりクリアに出てきたところであります。
それから、実はこの月、火とプロスポーツの、特にサッカーの協会の方と随分話をしました。そして、政令市の市長会議もあったんで、政令市の他の市長さんとも随分話をしました。そうすると、今まで議論してたところがこれもよりクリアになってきたんですけど、特にプロスポーツの協会の方々っていうのは、「直接見て楽しむ」っていうところに相当力点を置いてきている。それがバスケット協会、そしてバレー協会の施設基準の変更になっている。したがって、新しい需要を創出しようとしている。それが現実に動いているからということではあるんですけれども、これも一言で言うと、新しいビジネスモデルが確立しようという動きがある。それに対して、私も各政令市の市長さんと話をしましたけれども、各都市本当にいろんな動きをされている。こういう中で、今の実態、スポーツ団体の抱えている事情、そして大きく新しいビジネスが動き出している、こういった現状から見ると、今の新アリーナの整備の必要性については、私としては理解ができるところであります。
ただ、これは市民県民全体の問題になってますんで、特に経済界の方と話をさせていただこうというように思っており、また市議会の皆さん方もこの前の2月議会でも様々な提案をしていただきました。それらを踏まえて、一体どう最終決断するのかは、申し上げたように今月中には判断をしたいと思いますが、発表自身は6月議会の補正予算の発表があると思います。その場で私のほうからお話をさせていただきたいというように思っております。よろしいでしょうか。
○記者
大体初旬……?
○市長
初旬ですね。6月の頭には。
○市長
はい。
○記者
日にちまでは難しそうですか。
○市長
そうですね。一応は私は伺っているんですが、広報との関係でそれが今確定できているのかどうかっていうのは分からないんで…広報課長。
○広報広聴課長
またお知らせをさせていただきます。
○記者
私からは建設事業費負担金について聞かせてください。昨日、市議会と県議会が話し合うっていうふうに発表されたんですけれども、それに期待することと、そこに預けて訴訟のほうはどうするのかっていう現時点でのお考えをお伺いしていいですか。
○市長
今回の負担金の県との協議、私は最大の問題は何かというと、実質的な協議ができていないということだと思っています。実質的な協議ができていないとは何なのかっていうと、我々が何点か問題提起っていいますか、指摘をさせていただいているんですが、それに対して県から回答が返ってきていない。ということであれば、協議にならないっていいますか、実質的な協議にはなってないっていうのが今の現状だろうというように思っております。
じゃあ、これから県との関係で協議が進んでいくのかっていうことに関しても、手応えっていうところまでを持っているとは言えない。こんな状況下であります。そういう中で、市議会と県議会が議論していくと。特に各会派ごとに、自民党、公明党、また連合系等々、共産党もですね。私が聞いている限りは、皆さん協議をしていただくという動きになっております。
この県議会って一体我々にとって何なのかっていうと、ひとつは県の予算を承認する権限を持たれています。もうひとつは、今回のひとつの議論の対象が条例であります。県議会として条例の制定、改正、そういったものができる、そういう権能を持っている組織であります。それが、市議会と一緒に議論していただくっていうのは、私にとってはありがたいことだというように思っております。その動きは議長からも伺っておりますし、私としては感謝をしていると申し上げているところであります。
我々が、当局同士が手詰まり感がある中で、議会が動いていただき、動くことによって先ほど言ったような権能を持つ県議会が動いていただければ、これは訴訟っていうか、その回避も考えられる。私自身は訴訟はできるだけ避けるべきだと、自治体同士の訴訟っていうのはできるだけ避けるべきだっていうのは、ここでも申し上げたところであります。
あとは、その各会派同士の話がどうなっていくのか、それらを見て、6月議会がひとつのポイントだろうと思いますので、我々として訴訟をどうするかっていうことは、最終決断はしていきたいと思います。なお、それに関して、今、県知事さん宛てに質問を文書でさせてもらっております。それが正面から我々の質問に対して答えていただければ、当局同士の動きもまた出てくるのかなと期待しているところでもあります。よろしいですか。
○記者
いつまでに回答を欲しいとかっていうのはあるんでしょうか。
○市長
回答期限は設けなかったんです、どうするかって中でも議論をしましたが。これ、なぜ、じゃあ、今質問したのか?っていうことにもつながるんですけどね。
実は、先ほど言っているように、我々の指摘、問題提起に対して県のほうからは十分な回答がないときに、我々は文書で提案をしようかということも考えました。しかしながら、その文書がお互いの協議をかえってマイナスにする可能性もあるだろうということで、それは控えて口頭での指摘にとどめていたわけでありますが、最終的には我々のほうに負担金の請求があり、そして延滞金を取らないように要請をしたんですが、それも否定される。ということで、我々としてはもう市議会を開催して、予算を成立させる以外にはなかったということになっています。
こういう状況であるわけですから、我々としては今まで思っていることに関してきちっと文書で県知事さんのほうにお伝えするっていうのがいいのかなという判断でやりました。自治体間での質問ですから、当然お答えがいただけると思うんですが、何日までにっていうのがいいかどうか。彼らのほうは、6月議会が訴訟のひとつのタイムリミットに近い期限っていいますか、ことになるっていうことは承知されているわけですから、常識的な対応をしていただけるもんだというように思って、期限は設けませんでした。
○記者
質問状は、知事の会見でも何か出ていた様子なんですけども、先日16日でしたか…に提出したっていうことですよね。簡単にちょっとどういう内容だったかっていうのは教えていただけますか。
○市長
はい。皆さん方、必要があれば、私はお見せしたいというように思っております。それを見ていただければと思いますが、私として申し上げたかったことは、ひとつは50%っていうのがあまりに過大な負担を要請しているということになる。それを、過大であるっていうことを理屈を持って立証しているというのがひとつ。それから、今回の場合は特に維持管理になってるんで、維持管理っていうのは本来地財法27条の対象にはならないものじゃないんですかと。特に、石井前知事がそういった維持管理についてはもう請求しないというのを県議会でも言われている、そういう整合性はどうされるんでしょうかと。
それからあと、条例に基づくものだから支払うようにという話、法律、条例に基づくものだからっていうのがあるんですけども、条例ってあれは法律で言っている県の考え方みたいなものを単に書かれているだけなんで、それは我々を拘束するものでもないですよと。その条例自身が法律に違反しているんではないですか、こういったことを申し上げております。それとともに、もう何年もの間そういった議論をするために対談を申し込んでいるけども拒否されていると。我々としては、お互いやはり市民県民のために発展を尽くしていく、話をしながら尽くしていくべきではないかというような話。
それから、会談というのもあるんですけど、知事さんの場合、こういう記者会見で自らの主張を言われる、そういう範囲でしかなかなか事務方が折衝できない。これは先ほどの、ちょうどアリーナも同じなんですよ。みんなそこで動きが止まっちゃう。そういうふうに私は知事さんがご指摘されることを否定しているわけじゃなくて、もしそういうふうにおっしゃるんであれば、一緒に議論をしましょうよっていうことを申し上げたところであります。ぜひ見ていただければというように思っています。
○記者
すみません、1点だけ。負担金の訴訟の有無っていうのは、6月の補正予算の発表のときにするかしないかも発表されるんでしょうか。
○市長
これは、新アリーナ整備については6月の初旬に予算を発表させていただくときに、我々の考え方を明らかにいたします。訴訟の場合は、訴訟は最終的には議会の承認が要るんですが、これは6月の頭から6月の終わりに、議会が終了するまでに議会側が了解していただければいいということになりますので、最初に6月の初旬にお話しするかどうかっていうのは決めていません。
ただ、一番重要なのは、今議会同士でやっていただくっていう話になっています。それらが具体にどう動いていくのかというようなこと、そして議会関係者と我々当局との間でこれから話がより具体的に進んでいくと思います。そういうことで、議会のほうでもうここはお願いできそうだと、我々としてそういう訴訟の道っていうのが必要ないという判断があれば、私は何度も言いますけど、自治体間の訴訟っていうのは避けられるのなら避けたほうがいいという思いでいると。
したがって、田口議長から聞いているのは、6月3日に自民党はやられるという話は聞きました。じゃあ、そこで終わっちゃうのか、それともこれから継続してやるのか、公明はどうされるのか、連合はどうされるのか、共産はどうされるのか等々、ちょっと見させてもらって、最終決断をしたいと思います。
○記者
最終決断がいつかっていうところは、議会のスケジュールとかにもよってくる。
○市長
よってくると思います。
○司会
先ほどの「こども誰でも通園制度」の件で、担当のほうから。
○保育・幼児教育部
予算上、補正予算で1億円余、計上してまして、その予算上では800人。
○市長
800人。
○保育・幼児教育部
はい。20施設で800人と見込んでおります。
○市長
40人ごとっていうこと。
○保育・幼児教育部
はい。見込みで。
○市長
施設としてはいろいろ大きさがあるから別々だけど、トータル800人ということで。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
電話: (広報担当)086-803-1024 (広聴担当)086-803-1025 ファクス: 086-803-1731