令和7年2月定例岡山市議会提出の主な議案(予算を除く。)について
岡山駅東口駅前広場の一般車ゾーンとタクシーゾーンの入替工事完成について
埼玉県八潮市の流域下水道管に起因する道路陥没事故をうけた道路下の空洞探査実施について
「ユネスコ創造都市ネットワーク・文学分野」に関する国際会議の開催について
添付ファイル
それでは、2月10日の会見を始めさせていただきます。まずは、2月定例市議会の提出議案のうち、岡山市財産条例の一部改正についてお話をしたいと思います。
学校跡地など行政目的を失った後に利用されないままとなっている、いわゆる未利用地を有効に活用できないかということで検討をしていましたが、このたび新たに未利用地の利活用スキームを構築し、その一環で財産条例を改正することといたしました。
未利用地の利活用が進んでいない主な要因としては、何といっても学校など施設規模が大きいということで貸付料が高額となる、また当該土地が市街化調整区域など利用しにくい場所にあることなどが考えられます。そこで、貸付料を変えていき、全庁的な利活用の検討を行うことによって、より幅広い活用を考えていきたいと考えております。
まず、貸付料については、主に市の周辺地域などにある未利用地について柔軟に設定できるよう改め、民間等からの幅広い利活用の提案をいただけるようにしていきます。このため、現行の財産条例では、公共的団体などが公益事業等のために使用する場合と災害によって使用できなくなった場合には無償貸付けや減額貸付けを行うことができるが、これらの場合以外にはできないことから、市の土地や建物の有効活用を図るために特に必要があると認めるときは無償貸付けまた減額貸付けを行うことができるよう、財産条例の改正を2月の定例会に提案をいたします。
なお、無償貸付けや減額貸付けを行うに当たっては、事業者からの利活用の事業提案を受ける際に貸付料についても提案をいただき、事業内容と併せて検討していくことを想定しております。
全庁的な利活用の検討については、新たに全庁横断的な検討組織を立ち上げ、民間等による利活用に向けて情報収集や情報共有、また案を立て、民間公募から方針(決定)まで行うこととしております。まずは、これまで動いていなかったものを動かしていくことが重要だと思ってますので、条例が改正されれば来年度早々から検討組織を立ち上げ、速やかに行動に移っていきたいと思います。
次に、岡山市スポーツ・文化振興基金条例の改正であります。アリーナ整備事業についてでございますが、昨年末に概算事業費をお示しし、経済界の負担していただく額について回答を依頼していたところでありますが、経済界からは、現時点で具体的な金額を示すことはできないとの回答が1月中旬にあったところであります。
岡山県の参画がない中、その費用を岡山市民の税金だけで負担することは躊躇せざるを得ない状況であります。経済界には、これまでの経緯を踏まえ、応分の負担をお願いしていく中で、経済界、トップチーム、岡山市が一体となって企業版ふるさと納税制度等を活用した寄附金の募集及びさらなる機運の醸成に積極的に取り組んでいくことを検討しております。寄附金は、原則寄附年度内に活用することとなっていますが、アリーナ整備のように複数年にわたる事業では基金への積立て及び支出年度までの適正な保管が必要であり、企業版ふるさと納税についてはその方法について内閣府の認定が必要となります。このたび本条例第1条の目的に、多目的屋内施設(アリーナ)の整備の項を追加する形で内閣府との協議が調いました。したがって、条例改正を行い、企業版ふるさと納税をはじめとする寄附金の受け入れ体制を整備していくものであります。
今後については、経済界からご提示いただく寄附目標額を踏まえた事業全体の財源構成をお示しし、皆様のご理解の下、事業を進めていく予定であり、寄附金はその事業決定以降に受け入れていきます。
最後に、アリーナ整備については、地元トップチームの活動を継続していくために必要な施設、市内外に広く様々な効果をもたらすだけでなく、岡山への誇りや愛着を生み出すという点で進めるべき事業ということで、経済界、また県内各市町村長も一緒にやっていこうという意思を示していただいておりますので、一緒になってやっていきたいと思います。岡山市としても、できるだけのことを対応していきたいと考えております。
次に、岡山駅東口の駅前広場リニューアルの第1弾についてお話をしたいと思います。駅前広場は、路面電車の乗り入れを契機として、従来からの課題を解消し、利便性及び安全性を向上させるとともに、後楽園に見立てたデザイン性が高く、統一感がある空間とすることで、岡山の玄関口にふさわしいものとなるようリニューアルを進めているところであります。
駅前広場の課題解消のため、令和5年1月から一般車ゾーンとタクシーゾーンの入れ替え工事を進めてきましたが、令和5年12月のタクシーゾーンの完成に続き、2月末の一般車ゾーンの完成により、入れ替え工事が完成いたします。様々な問題がどのように解決するのか、スクリーンを使って説明させていただきます。
皆さん、少し前の岡山駅東口の状態を思い起こしていただければと思います。こちら側が駅であります。これが桃太郎大通り、こちらが市役所筋であります。例えば、市役所筋から駅に入ろうとすると、従前はここで路線バス、タクシー、一般車、全てがここに入っていました。うなずいていただいているように、昔をよく知っている人はここが非常に危険な状態であったわけであります。
問題であったところを幾つか言いますと、まず2番目ですが、地下駐車場はこちらに入ります。従来は、今はタクシーゾーンになりましたけども、ここに地上の駐車場がありました。したがって、一般車は駐車場を利用するときに地下に行けばいいのか、市役所筋からいうとこの交差点を横切って地上のほうに行けばいいのか、ここが迷いのところであったわけであります。
3番目、タクシーなんですけど、以前ここにタクシー乗り場がありました。私もよくタクシーに乗ると運転手さんから指摘を受けたんですけれども、実に市役所筋に出るまでに、場合によってはワンメーター上がっちゃうと。タクシーの運転手さんは、やっぱりお客さんに申し訳ないという話がございました。そして、このタクシーに乗るに当たって乗降客が雨にぬれるということもあったわけであります。
また、そして一般車のほうに行きますと、一般車もここですごく混雑をしていた。それを今度はビフォアー・アフターで…(モニターを指し示しながら)アフター(の画面)で行きます。
まずは、何といっても路線バス、タクシー、一般車を完全に分離したということであります。従来、路線バス、タクシー、一般車が一緒に入って混雑していたところが、路線バスだけが出入りをするということになっていると。そして、タクシー、ここを見ていただければタクシーだけの専用出入口になりました。ということで、すぐに市役所筋に入れますんで、市役所筋に入るまでワンメーター上がってしまうとか、そういったことはなくなります。また、県産材を使ったすばらしい屋根ができておりますんで、雨にもぬれないと。
今度は一般車ですけれども、一般車の出入口がこちらになります。こちらになると、一般車はここで乗降客を降ろしていく、一定期間の駐車しかできないようにしますので、混雑は解消する。そして、地下駐車場にもここで満車か空車か分かるようになってますんで、スムーズに地上の駐車スペースと地下の駐車スペースが使えるようになるということで、全体が非常にスムーズになっていく。それが2月末の一般車ゾーン完成によって入れ替え工事が完成するということであります。ほかに言うことあるかな?(担当課に確認)。大丈夫だよね。
3月1日土曜日からは、これまで工事のため利用を停止していた地上の一般車駐車場が利用できるようになり、リニューアル第1弾として同日同所にて完成記念式典を行うこととしております。
なお、令和8年夏頃には、後楽園の延養亭に見立てた公共交通案内所が完成する予定であります。案内所には、冷暖房完備の待合やトイレを整備するとともに、バスの乗り場や次のバスの発車時刻などが分かる大画面のデジタルサイネージなどを設置いたします。さらに、令和8年度末には、路面電車の乗り入れが完成し、運行を開始いたします。それぞれのタイミングで第2弾、第3弾の記念式典も行いたいと思います。
次に、埼玉県八潮市の流域下水道管に起因する道路陥没事故を受けての話であります。埼玉県八潮市において、令和7年1月28日に下水道管の破損に起因したと考えられる道路陥没が発生いたしました。現在も多くの住民が生活に支障を来しているところであります。破損した下水管の直径は4.75メートルで、築造から40年以上経過したとのことであります。
岡山市では、老朽化の進む市街地の管渠で、令和3年度から空洞検査を毎年4キロ行っているところであります。また、破損のおそれがある箇所については、目視などによる点検を定期的に行っております。これらの調査の結果、対策が必要な場合は修繕等を行っており、近年大きな事故は発生しておりません。
今回の事故を受け、岡山市では、国からの緊急点検要請の対象ではございませんが、直径2メートル以上で、築造から40年以上経過した下水道管が埋設されている路線、約9.3キロに対して、地上から道路下の空洞探査を行います。この調査は、専門業者に委託し、今週中に開始し、ひと月程度で調査を完了する予定であります。
調査の結果、空洞が確認された箇所については、下水道管に破損などがないか、またマンホールから人が入り、管内の点検を行うことにしております。また、これまでの点検で直ちに対策の必要はないが、経過観察と判断している箇所も、来年度は点検を行います。そして、この調査結果については、取りまとめの上、公表させていただきたいと思っております。今回の事故を受け、同様の事故を未然に防止し、市民の安全・安心の確保に努めたいと思います。
私からは最後の話題でありますが、岡山市において、令和8年2月にユネスコ創造都市ネットワーク、文学分野の国際会議を開催することをお知らせしたいと思います。
ユネスコ創造都市ネットワークは、創造性を核とした都市間の国際的な連携によって地域の創造産業の発展を図り、都市の活性化を目指すネットワークであります。ネットワークには7つの分野がありますが、文学はそのうちの一つであり、令和5年10月に当該ネットワークの文学分野において国内で初めて加盟となりました。現在、文学分野には、岡山市を含む53の都市が認定されています。
この国際会議は、これまで国際会議への参加等によって培われた海外の創造都市との関係性を生かし、岡山市からの呼びかけによって開催するものであります。創造都市の協力を受けつつ、岡山市が主催する会議となります。国際会議には、ユネスコ創造都市ネットワーク、文学分野の加盟都市をアジア太平洋地域などから複数招聘し、各都市の優れた取組について発表していただく予定であります。また、岡山市の取組に関する発表も行うことで、市内における産学官の活動、そして市民の活動をさらに活性化するきっかけとしたいと思っております。
現在のところ、アメリカ合衆国のシアトル、韓国の富川、オーストラリアのメルボルン、ニュージーランドのダニーデン。ちなみにダニーデンは、この文学ネットワークの中では岡山市と姉妹都市、連携を取り合う都市というふうに認められているものであります。そして、イギリスのスコットランドのエディンバラから会議への参加に内諾をいただいております。そのほかにも適宜参加を呼びかける予定であります。
国際会議の開催を通じて、これまで岡山市が取り組んできた坪田譲治文学賞などの様々な活動を地域の誇りとして国内外に発信し、岡山市の国際的なプレゼンスを高めていきたいと思います。また、国際会議の一環としてシンポジウムを開催し、岡山市出身の作家である小川洋子さんにもご登壇いただく予定であります。詳細については、決まり次第お知らせをいたします。
また、今年の10月、国連大学サスティナビリティ高等研究所の主催により開催する第14回グローバルRCE会議や当市の呼びかけで行う文学分野の国際会議などを通して、様々な形で世界に岡山を発信していければと考えております。ちなみに、岡山市が複数の国際会議を市主催として同一年度に開催するのは初めてということであります。
私からは以上です。
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