第23回市民の童話賞
最優秀賞「夢見るまほう」
細川真紀
第23回市民の童話賞選考会は、「小・中学生の部」が11月4日(日曜日)午前10時から小野信義、片山ひとみ、中川貴夫、疋田久美子の各選考委員が出席し、「一般の部」が11月2日(金曜日)午後6時30分から、みごなごみ、森田恵子、山根知子、山本和雄の各選考委員が出席し、それぞれ行われた。
今回は小・中学生の部で259作品(小学生の部80作品、中学生の部179作品)、一般の部で28作品(第1部19作品、第2部9作品)、合計287作品の応募があった。
小・中学生の部については、市立小中学校図書館司書15名による予備選考を通過した52作品(小学生の部15作品、中学生の部37作品)の中から、着想・文章構成・情景描写が優れたもの、テーマ性を意識して自分の思いを込めたものなど、小学生の部から3作品、中学生の部から5作品の計8作品が入賞した。
一般の部では、学校教諭など4名による予備選考を通過した15作品(第1部10作品、第2部5作品)の中から、その日の自分の夢によって白い花、黒い花が咲く“まほうの種”を手に入れた主人公が自分の心を見つめ直すという『夢見るまほう』が最優秀作に選ばれた他、2作品が優秀に、また、入選が2作品選ばれた。
今回このような素晴らしい賞をいただき、非常にうれしく思っています。このように自分で書いた童話を読んでいただける機会に恵まれたことはとても幸せなことだと感じています。
私が童話を書くときには、素直な心でいること、思いやりを持つこと、感謝の気持ちを忘れないことなど、私が大切にしたいと思っていることが少しでも読んだ人に伝えられるように心がけています。また、これらのことは大切にしたいと思っていることであると同時に、私自身が普段生活していると忘れてしまいがちなことであり、書くことによって自分自身でもう一度確認するという意味で、私にとって童話を創作するということはとても重要なことになっています。
今後、読むことによって心が温まるような、そして優しい気持ちになれるようなそんな童話を書いてきたいと思っています。
親友とけんかをしたまま、なかなか仲直りができずにいる主人公は、ある日道で偶然育てるとねがいをかなえてくれるという「まほうの種」を拾う。その種を育てていくと、不思議なことが起こる。親友との楽しい思い出を夢で見た翌日にはその木に白い花が咲き、逆に自分が親友の悪口を言っている夢を見ると、その翌日には白い花が黒い花に変わってしまうというものだった。このことを通じ主人公は、自分の行動を見つめなおし、心と向き合うことにより素直になることができた。
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